見出し画像

ぜひ堪能あれ! - 日本が作ったベトナムの国民食

あなたは、一杯の即席麺が一国の食文化を変え、さらには世界中の食卓を席巻する可能性を想像したことがありますか?ベトナムの街角で、老若男女問わず愛される一杯の麺。その中に、グローバル化する食の未来が隠されているかもしれません。

私はしがない30代社会人です。ベトナム旅行中、思いがけずAcecook Vietnam(エースコック・ベトナム)の工場見学に参加する機会を得ました。

そこで目にしたのは、想像を遥かに超える即席麺の世界でした。ベトナムにおける即席麺の普及度の高さ、そしてAcecook Vietnamが提供する商品の多様性と品質に、深い感銘を受けました。

偶然の機会から覗いたAcecook Vietnamの世界は、グローバル化する食文化の最前線であり、日本企業の海外展開の成功例でもありました。この体験は、食や文化、ビジネスへの新たな視点を私に与えてくれたのです。​​​​​​​​​​​​​​​​


ベトナムの食卓を変えた「Hao Hao(ハオハオ)」

Acecook Vietnamの看板商品「Hao Hao(ハオハオ)」は、単なる即席麺ではありません。それは、ベトナムの日常に深く根付いた食文化の象徴と言えます。

朝靄の立ち込める路地裏のカフェで、作業着姿の労働者がハオハオをすする光景。オフィスで昼食代わりにハオハオをかき込むビジネスパーソン。これらの風景は、ハオハオがいかにベトナム社会に浸透しているかを物語っています。しかし、その魅力は単なる便利さだけではありません。

2023年の統計によると、ベトナムにおける即席麺の年間消費量は約81億食に達しています。これは、人口約1億人のベトナムで、1人当たり年間約81食の即席麺を消費していることになります。
この数字の意味を理解するため、日本と比較してみましょう。同じ年、日本の即席麺消費量は約58億食。1人当たりに換算すると年間約47食となります。ベトナムの消費量が日本を大きく上回っていることがわかります。

ベトナムの食文化といえば、路地裏の屋台や庶民的なレストランでフォーやバインミーを楽しむ外食のイメージが強いかもしれません。確かに、ベトナム人にとって外食は日常的な選択肢です。しかし、家庭での食事、いわゆる「家食」の場面では、即席麺が重要な役割を果たしているようです。

この巨大市場で、中心的な役割を担っているのがAcecook Vietnamです。同社は国内シェアの40%以上を占め、ベトナムの即席麺市場を力強く牽引しているようです。

そして、Acecook Vietnamの代表的な商品こそ、この「Hao Hao(ハオハオ)」。

Hao Hao(ハオハオ)

五感で楽しむ「ハオハオ体験」

想像してみてください。

パッケージを開けた瞬間に漂う、エキゾチックなスパイスの香り。沸騰したお湯を注ぐと立ち上る湯気と共に広がる、酸味と辛味の絶妙なハーモニー。

一口目。コシのあるどこか懐かしいちぢれ麺が歯応えよく、舌の上で踊ります。そして、スープの複雑な味わいが口いっぱいに広がります。酸味、辛味、うま味が絶妙なバランスで調和し、思わず「ンンー!」と唸ってしまいました。


スパイス香るスープとちぢれ麺が最高!(Hao Hao)

これがハオハオによる「エキゾみ体験」です。五感で楽しむ小さな冒険。それが、ハオハオの魅力と言えるのではないでしょうか。

文化の融合がもたらす新しい味わい

Acecook Vietnamの成功は、日本の技術とベトナムの食文化の見事な融合の結果と感じました。

日本が誇る麺製造技術と品質管理。そこに、フォーやバインミーに代表されるベトナム料理の豊かな風味を組み合わせる。この文化の交差点から生まれた味わいは、グローバル化が進む現代の食のトレンドを象徴しているといえるでしょう。


工場見学で味わう「ものづくりの魅力」

Acecook Vietnamの魅力は、商品だけにとどまりませんでした。同社が提供する工場見学は、食文化と製造技術の融合を肌で感じられる貴重な機会として、観光客や食品業界関係者の間で密かな人気を集めているようです。

工場見学では、製造ラインや品質管理システムを間近で見ることができます。麺を製造する機械の軽快なリズム、包装時のカサカサという音。工場全体が奏でる「ものづくりの交響曲」を堪能できるでしょう。

さらに、製造過程で漂う小麦粉の香り、スパイスのアロマなど、ベトナムの食文化が詰まった香りの世界に没入できます。見学の締めくくりには、できたての製品の試食も。工場で作られたばかりの味は格別です。

この工場見学は、単に製造プロセスを見るだけでなく、日本の技術とベトナムの食文化の融合、持続可能性への取り組み、食の安全性など、多くの学びと発見に満ちています。

未来の食卓を想像する

ハオハオをはじめとするAcecook Vietnamの商品が日本に本格上陸したら、私たちの食生活はどう変わるでしょうか?

- 休日の朝食に、エスプレッソと共にハオハオを楽しむ新しい習慣が生まれるかもしれません。
- オフィスでの昼食時、みんなで異なる味のハオハオを持ち寄り、小さな国際交流が始まるかもしれません。
- 夜遅くまで仕事をする時、ハオハオの独特の風味が新たなインスピレーションを呼び起こすかもしれません。

そして何より、一杯の即席麺を通じて、異文化への理解が深まるかもしれないのです。ぜひこのエキゾみを感じていただきたい。

味わいの向こう側にあるもの

Acecook Vietnamの商品は、単なる食品ではありません。それは、グローバル化する世界における文化交流の象徴であり、新しい食体験の扉を開く鍵かもしれません。

Acecook Vietnam工場見学で出会った商品たち

まだハオハオを味わったことのない方々へ。
次の食卓で、新しい味への冒険をぜひトライしてみてください。そして、機会があればAcecook Vietnamの工場見学にも参加してみてください。それは単に空腹を満たすだけでなく、遠く離れた国の文化や人々の日常、そしてものづくりの情熱に思いを馳せる、小さな旅のきっかけになるかもしれません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?