トイレ介助のカギは適切な室温管理にあり
在宅介護において、介護する側にとって負担が大きく「つらい」と感じるものにトイレ介助があるのではないでしょうか?
特に被介護者に過活動膀胱の症状がある場合はトイレ介助の回数が多くて心身ともに負担に感じてしまいます。
国土交通省の調査によると温かい室温ではトイレ回数が少なくなる傾向にあるそう。記事にまとめたので読んでもらえたら嬉しいです。
「過活動膀胱とは」
過活動膀胱には「急におしっこがしたくなる。漏れそうで我慢できない」(尿意切迫感)「就寝中もおしっこがしたくなって何度も目がさめる」(夜間頻尿)「急にトイレがしたくなり、トイレまで我慢できずに漏れてしまう」(切迫性尿失禁)
があります。
過活動膀胱の症状があると
夜中のトイレ介助で十分な睡眠が取れなかったり、
急な尿意でトイレまで慌てて転倒、転落したりと
介護する側もされる側にとっても健康リスクが上がってしまいます。
「室温が低い家ほど過活動膀胱になりやすい」
室温が低い家ほど過活動膀胱の症状がある人の割合が多く、就寝前の室温が12℃未満の寒い住宅では、室温18℃以上のあったかい住宅と比較して1.44倍あります。
過活動膀胱の予防、改善として適切な室温管理が重要なのです。
「室温管理のポイントは窓にあり」
室温管理のためにエアコンやファンヒーターなどの暖房器具を使いますが、暖房器具で温められた空気は窓で冷やされて逃げ出してしまいます。統計データによると家から逃げ出す温かい空気の半分以上が窓やドアからだと言われています。
また窓で空気が冷やされるとコールドドラフト現象が起きてしまいます。
コールドドラフト現象とは、窓辺で冷やされた空気が冷たい風となって室内の下層に流れ込む現象のことです。 床近くと天井近くでは5度以上の差が出てしまうこともあります。暖房をつけているのに足元が寒いという場合はコールドドラフト現象が起きている可能性があります。
足元が冷えると血液の流れが悪くなって尿意をもようすことが多くなります。
窓の断熱性能をあげて温められた空気が逃げにくくすることで身体に負担をかけることなく過活動膀胱の症状を抑制することができるのです。
窓の断熱リフォームで断熱性能を上げることがトイレ介助の負担を減らすことにつながるのです。
「おすすめの窓の断熱リフォーム」
①内窓交換
今ある窓の室内側にもう一つ窓を取り付けます。
②ガラス交換
今ある窓のガラスだけをペアガラスや真空ガラスに交換します。
③外窓交換(カバー工法)
今ある窓の枠の上から新しい窓を取り付けます。