ちゃんと知ってる?今更聞けない腱鞘炎について

日常よく耳にする腱鞘炎。現在この疾患に悩まされている方も多いと思います。ですが、改めて腱鞘炎とは何ですか?と問われた時、意外と正しく答えられる人は少ないのではないでしょうか?
「腱が炎症を起こす事でしょう?」いいえ、違います。今回は、腱鞘炎についてお話ししたいと思います。

腱鞘炎とは
腱鞘炎とは、腱が通るトンネルである腱鞘が炎症を起こす疾患です。この腱鞘は骨の上に固定され移動することはありません。
体を動かすための筋肉は、最後に腱へと変わり骨にくっつきます。しかし、ただくっつくだけだと、腱があちこちに移動して上手く力が定りません。そこで腱鞘という固定されたトンネルの中に腱を通すことによって動きのばらつきを抑え、身体の正確な動きを可能にしています。
この腱鞘は手首や指に多く存在します。腱鞘炎が手に多いのはこの為です。指が細かな作業を行えるのは、この腱鞘が大きな役割を果たしています。

写真青色の部分が腱鞘

腱鞘炎は、トンネルである腱鞘の中を、腱が何度も往復する事により擦れて、腱鞘が炎症を起こす疾患です。
一言でいえば、腱鞘炎とは指や手首の使いすぎ病であるという事が言えます。腱鞘炎を起こしやすい職業は以下のものが挙げられます。

①細かな手作業が必要とされる職業
②包丁やハサミをよく使う調理師や美容師
③キーボードを常に操作する職業
④重たい物を持ち運びする職業

などの手先をよく使う仕事に従事されている方が多く発症しています。

それだけではない腱鞘炎
腱鞘炎は進行すると痛みが増えるのはもちろん、それ以上の疾患に発展してしまう場合があります。
それは〈ばね指〉と呼ばれる疾患です。
ばね指は腱の往復により腱鞘が擦れて、トンネルの入り口が肥厚(厚くなって狭くなる)してしまうと起こります。
入り口が狭くなるので、指を曲げようとしても腱が引っかかってしまい、そこから無理に曲げようとすると、まるでバネのようにバチンと勢いよく指が曲がってしまいます。
このばね指は、痛みはもとより、症状が進行するとある角度までしか指が曲げられなくなってしまいます。そしてさらに進行すると治癒が見込めなくなり、治す為には手術以外方法がなくなる厄介な面を持っています。
指に引っかかりを覚える。明らかにばね指の症状が出でいる。という方は安静と早期の治療が必要になります。けして放置してはいけません。

その他よく施術する腱鞘炎

ド・ケルバン病
親指側の手首を通る腱鞘で起こる腱鞘炎です。この部は親指を動かす腱が通るため、親指をよく使う方に多く発症します。男性より女性で多くみられます。発症した場合はなるべく親指の動きを制限する事が、安静を保つ上で必要となります。

ド・ケルバン病のテスト法
フィンケルスタインテスト

親指を掌の中に握り込みます。そのまま手首を小指側に倒した時、痛みが出るようなら陽性です。
※無症状の場合でも多少の痛みは出るため、左右の手で痛みを比べるとより分かりやすいです。

腱鞘炎にはHi-voltageがおすすめ
腱鞘炎、ばね指は安静を保てたとしても治りづらい疾患です。加えて、腱や腱鞘が痛みの対象であるため鍼やマッサージが有効な治療法といえません。それどころか日々負担の多い指が痛む為、治療が追いつかず症状が進行していく事例もあります。
腱鞘炎、ばね指には電気療法が有効です。
当院では、特殊電気治療としてES-5000のハイボルテージをお勧めします。ピンポイントで強く患部に作用し、かつ痛みも少ないので、患部に効果的に作用させる事が可能です。
長く続く腱鞘炎、ばね指にお困りの方は、諦める前に是非当院に受診してみてください。

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