音楽支援と音楽療法
日本は1979年に高齢化社会に突入し、1994年には高齢社会、2007には超高齢社会となりました。
今後も高齢者率は増えると言われており、2060年には約40%に達すると予想されています。
現在の日本は超高齢社会ですが、この「超高齢社会」という言葉。
何を意味しているのかというと、”人口のうち65歳以上の人口が21%を超えている”ことを指しているのです。
2021年には高齢者人口は全体の29.1%となり、2025年には現在の超高齢社会をさらに超え
4~5人に1人が後期高齢者(75歳以上)となる超・超高齢社会となると予想されています。
世界と比べて日本の高齢者人口は世界1位。
平均寿命も1990年から2020年までの30年間で約5年以上伸びており、このことから長寿化も進んでいることがわかります。
このような事実を知るとやはり心配なのは健康に関して…。
長寿化に伴い健康寿命への関心も高まり、国でも「健康寿命の延伸」を図り政策を行っていますが、
やはり体力の低下、いつもと同じ生活の繰り返しのため社会から孤立してしまい家に引きこもってしまう高齢者も少なくはありません。
そこで様々な対策が行われていますが、中でも音楽を利用した活動は広く利用されています。
特に音楽療法が注目されていますが、さらに音楽療法の福祉的な側面を活用する「音楽支援」というものがあります。
具体的に音楽療法と音楽支援の違いとは何でしょう?
音楽療法を実施する対象は医療や療育、障がいを持つ方や高齢者などの対象者は幅広く、音楽療法士は対象者の課題に対し目標を立て、意図的、計画的に音楽活動を実施します。
音楽支援の実施対象となる方は幅広く活動の参加者様、ご家族、在宅介護者、介護職員、高齢者ケアに関する人など多種多様です。
対象となる方に関わる人も支援の対象となり、取り巻く環境を整えることは間接的に対象の方への支援につながると考えているのです。
音楽療法と音楽支援の違いは
音楽療法は音楽の特性を活かし医療や療育を行い、
音楽支援は高齢者に限らず福祉のために音楽を活用し、心身の健康のために音楽で支えることを目的としている
と言えるのではないでしょうか。
さらに療法とは「病気の治し方、治療の方法」を意味し、
支援とは「他人を支え助けること、力を貸して助けること、援助」を意味します。
どちらも音楽の特性を意図的、計画的に使用しますが実施することで対象者の方にどうなってほしいのか、など活動を行う目的が異なるのではないかと思います。
Leaf音楽療法センターでは、音楽を福祉的支援で活用するための知識を学習し、福祉施設で音楽を活用する「音楽支援専門士」が活躍し、育成も行っております。
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