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こんにちは、音楽療法士の井上です。

今回は、音楽療法の中で行っている活動内容(プログラム)についてお話したいと思います。






私のセッションでは主に歌唱・身体活動・楽器活動・鑑賞を取り入れています。

二回にわたって、それぞれの活動内容や意図について説明します。




・歌唱
歌詞幕を提示し、セラピストの伴奏で歌唱します。


男女のデュエット曲やセリフ入りの曲も積極的に活用して、
男女で(あるいはグループごとに)分かれたり、セリフ入りの曲ではスタッフに協力していただいております。


役割を分担することにより一体感が生まれ、コミュニケーションの活性化につながります。


セリフ入りの曲では、
普段慣れ親しんでいるスタッフの意外な一面をかいまみることができると、対象者さまから好評です。

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歌唱には、まず

①歌詞を見て歌う
②伴奏を聴いて声を出す
③自分が出した声と伴奏が合っているかフィードバックする

といった作用があり、また前回お話した「回想法」が効果的に行えます。

※回想法
 …昔の写真を見たり音楽を聴くことでよみがえった、昔の記憶について語り合う認知症リハビリテーションの一種です。
もともと回想法は1960年代にアメリカの精神科医が開発した手法で、「自分の過去とのことを話すことで精神を安定させ、認知機能の改善も期待できる心理療法のこと」と定義されています。(長寿科学振興財団)
現在では、日本でも認知症の非薬物療法のひとつとして位置づけられています。




回想法を目的にしたい場合には、
例えば、銀座がテーマの曲で

「銀座に行かれたことありますか?誰と行かれましたか?何をされましたか?」

と質問したり、銀座にまつわる写真(服部時計店など)を提示して、
思い出話を引き出します。






・身体活動
音楽に合わせて(歌唱しながら、デュアルタスク)体操やダンスを行います。

※デュアルタスク
 …一度に2つ以上の動作を同時に行うこと。「ながら作業」ともいいます。脳の様々な部分を活性化させ、認知能力を向上させると言われています。


音楽を歌ったり聴くと、自然と身体が動いていた経験、誰しもあるかと思います。

音楽には積極的な身体活動を誘いやすいという最大のメリットがあり、
歩行訓練に音楽を用いた研究ではメトロノームと比較して、歩行が改善されたという結果もみられました。

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ワルツやマーチ、ヒーリングミュージックなどを活用して、歌唱前の準備体操や手指~体全体のリハビリテーションを意図として実施しております。


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