勝手にヒーロー(アンチヒーロー最終回)
社会派ドラマや映画好きな私。
アンチヒーロー、見応えのある最終回でした。国家権力を盾に、自分達のいいように振る舞うことを是とする役人。そして、そこに居た人間が不条理を感じ、組織を出て権力と戦う物語だったと思います。
涙がでました。
内容は違うけど、過去に経験した事が甦ってきて。
私は元役人なので、その現場しか知らない。
でも、色んな出会う役人の意識はあんまり変わらない。おかしいと思っても流されてしまう。長いものに巻かれるというやつ。
自分の事。
もと居た職場で、過去、現金の入った信書が私の休暇中に上司が無断受領、無断開封していた。
私が気づくまで放置されていた。
職場に説明を求めても、辻褄の合わない言い訳ばかり。厄介な揉め事は嫌なのだ。
役人は成果主義の仕事でないことが多い。故に、失敗が、揉め事が、自分の足引きになることが多い。最低限何もなく、職責を全うできればと考える役人。
だから、私の窃盗紛いの事件はもみ消したかった。でも、私は青臭い正義感の持ち主で、自分の仕事には誇りを持って責任を持って挑んできたつもりである。だから、許せなかった。なかったことにできなかった。
でも、警察は私がいた役所に忖度したのか、
指紋は私のものしかでなかったといった。
私は自腹で調べた。指紋の数が合わない。
解せなかった。検察にも不服申し立てをしたが、問題ないと処理をした。最高検まで行ったが、同じだった。理由を聞いても、検察まで出向いてこいとのことだった。私の適応障害を考えるととてもいけなかった。
いずれにしても口頭での説明なのかと。
猜疑心しかなかった。
以後警察、検察を見ても怒りしか覚えない。
感謝なんて気持ちも起きない。
法治国家、馬鹿げてる。
刑事に言った。
刑事として刑法に従うべきではないのかと。
かえってきた言葉は、家族のために働いている。組織に従って何が悪いと逆切れされた。
でも、その刑事は正義感の強いあつい人だった。私とは想いの強さが違っただけ。
わかってる。皆おかしいって思ってるのは。
検察事務官もそうだった。私に寄り添う行動をしてくれた。でも、上司や組織にはさからえない。
シングルマザーのワンオペ生活のフルタイム公務員。制度を使えどギリギリだった。上記を含む矛盾した行動等が私の価値観を崩壊させ、自責に苛まれ、病気になり、退職を選んだ。
一国の過去の某局長の言葉である。
「大きいことは置いといて、小さいことは気にせずに」この言葉の意味も相当だが、発言者の立場にも呆れ返る。多数の役人がこの言葉の意味を体感しているはずである。少なくても私がいた役所では。
ドラマに戻るが、法律は人間の価値観で作ったもの。万能でもなければ、正解でもない。
時代と共に価値観や常識も変わる。
この日本は法治国家。
良くても悪くても、基本ルールは守らなければならない。その権力の行使を託された役人は、脇を閉め日々行動しなければならない。自分達は許される、どうにでも処理できるなどという意識では、この国は腐る一方だ。いじめもそう。大人のいじめがなくならないのに、その背中を見て育っている子供のいじめがなくなるハズはない。どんな正論や綺麗事を並べても。
まだまだ、こんな話はくさるほど。
気が向いたら、持論となるが、残しておきたい。
私と同じ少数派の誰かの胸に刺さってくれるかもと淡い期待を抱きながら。
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