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持続可能なビジネスー消えていくビジネス
顧客中心のビジネスが提唱されてから50年以上が経っているとは言え、私たちは未だ自己利益に重きを置くビジネスを構築してしまいがちです。
これは持続可能性が求められる今において、経営者、従業員に関わらず商品サービス提供のプロセスに関わる全ての人に向けた優先度の高い問題です。
自己中心的な利益追求に代わって、顧客や社会の利益を重視したビジネスを構築することができればビジネスと社会が共に成功する未来につながっていくのですが、勿論そう簡単なはなしでは無いのが現状です。
以下、
【消えていくビジネスが陥りやすいポイント】
その1
顧客や社員に対して過剰な要求をしてしまうことや、自分たちの利益ばかりを追求して他者の利益を考慮しない
その2
競合他社への攻撃的な行動や、社員間の対立を引き起こす原因をつくる
その3
市場や社会の変化を認識せずに、既存のビジネスモデルや戦略に固執する
【解決策】
1
自己中心的な利益追求に代わって、顧客や社会の利益を重視したビジネスモデルを構築するためのアイデアやイノベーションを歓迎することで克服が可能。
2
敵意や攻撃的な態度ではなく、協調や共創を大切にすることで、互いの価値観の差異に気づくことから始め、社員間の信頼やチームワークを促進する。
3
市場や社会の変化を敏感に察知し、柔軟に対応することができるにはどうすれば良いのかを追求し、その仕組み作りに挑戦していく。
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また、これらを克服するには、以下のような仏教の教えを参考にすることも効果的な方法と言われており、現場に取り入れる経営者も多くいます。
「執着をなくす」
欲望や執着を持たず、物事を客観的に見ることができるようになる。これにより、自分たちの利益だけでなく、他者や社会の利益を考慮したビジネス運営が可能となる。
「慈悲の心」
自分自身だけでなく、他者の幸福や利益を願い、他者のために行動することができるようになる。これにより、社員や顧客、社会との良好な関係を築くことが可能。
「正しく知る」
正しい知識や情報を得て、客観的かつ適切な判断を下すことができるようになる。これにより、市場や社会の変化に柔軟に対応し、持続可能なビジネス運営が可能。
加えて、マインドフルネスや瞑想などの実践を取り入れることも、利己の克服や自己の気づきに役立つとされています。自分自身の内面を客観的に観察し、自己認識を深めることができることから、その結果、自分たちの心理的な死角を克服し、他者や社会に対する理解や共感力を深めることができるようになるからです。
しかし注意すべき点は、ビジネスにおいて、仏教の教えをそのまま取り入れるのではなく「ビジネスの現場に適した形」で適用することが重要となります。
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ビジネス哲学や仕組み化を伝授してくれた起業の神と言われるマイケルE.ガーバー氏も、仏教をビジネスに取り入れて話す事が多くあります。残していくべき内容は少しずつまとめて書き記していこうと思っています。
今後は、世界の潮流の視点からも社会や顧客のニーズをよく理解し、社会的責任や持続可能性を重視したビジネスを構築することが益々求められてくることになりそうです。