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【作る、食べる、伝える】世界のクリスマスお菓子とあまーい歴史~ヨーロッパ編~

12月に入って本格的に冬が始まり、すっかり寒くなりましたが、もうすぐクリスマスですね!

もともとはキリスト教の祭日なのですが、もう日本にもすっかり浸透して、キリスト教徒ではない人たちも楽しむ一大イベントとなっていますよね。

さて、クリスマスといえば家族や友達と一緒に食べるあまーいお菓子も楽しみの一つ。
日本では様々なヨーロッパの国のクリスマスの風習が混ざっていますが、昔からクリスマスを祝う習慣があり、長い歴史を持つヨーロッパでは、それぞれの地域ごとにクリスマスに食べる独特のお菓子があるんです!

今回はそんなキリスト教の文化が深く根付いた地域である、ヨーロッパの国のクリスマスのお菓子を紹介します!

読めばきっと食べたくなること間違いなしですよ!

ドイツ:レープクーヘン

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ドイツのクリスマスのお菓子はこちら、レープクーヘンというクッキー。
クッキーというとサクサクとした食感を想像するかもしれませんが、レープクーヘンはしっとりとした食感が特徴的です。
生地にはシナモングローブコリアンダーといった香辛料などやはちみつなどが練りこまれています。

こちらはなんと中世の時代から食べられているお菓子なんだそう。
中世では香辛料は高価なものだったので、当時そのような材料を使ったお菓子や料理はかなり贅沢品
現代では誰でも手が届く値段になり、装飾専用のレープクーヘンもあるんだそうですよ!

また、一般的にはこちらの丸い形のものがよく食べられるようですが、ハートの形の生地にメッセージなどが書かれてデコレーションされたクリスマス仕様のものがあったり、このクッキーを家族で焼いて、それを使ったお菓子の家を作ったりもします。

作った後にはみんなで食べることもできて、いろんな楽しみ方のできるお菓子です。

ドイツのクリスマス名物、クリスマスマーケットでもたくさん売られています。
私がドイツに行ったのはクリスマスの時期ではなかったのですが、デコレーションされたレープクーヘンが街のお祭りの屋台で売られているところも見かけたので、もしかするとクリスマスに限らず大きなイベントの時に売り出されているのかもしれませんね!

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(photo by Alexander Samoylyk)

私はドイツを訪れた際に、南部のニュルンベルクという都市のカフェでチョコレートとピスタチオのレープクーヘンを食べましたが、(一枚目の写真はその時に撮影したもの)一枚でかなりの満足感!

でも不思議とくどくなく、飽きの来ない、何度も食べたくなるような味。
中世から多くの人に愛されてきた理由もわかる気がしました。

イタリア:パンドーロ

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(photo by Nicola)

続いてはイタリアヴェローナという都市が発祥のパンドーロ
パンドーロ(Pandoro)とはイタリア語で「黄金のパン」という意味で、その名の通り卵の美しい黄色が鮮やか。
さらに横向きに切ると星の形に見えるという、かわいらしいお菓子です。

このお菓子は13世紀、当時の領主だった人がクリスマスを祝うために普段は貴重な食材だった卵やバターを使って作らせたお菓子が起源とされていて、ドイツのレープクーヘンと同じく中世から食べられているのです。

今ではクリスマスの時期になると各家庭でこのパンを焼き、雪のような粉砂糖を振りかけたり、クリームやフルーツでデコレーションをして家族と分け合うのだそう。

パンドーロ専用の星の形をした型で焼くんですよ!

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ちなみにミラノ発祥のパネトーネというお菓子もあり、こちらもクリスマスに食べられるものです。
レーズンやオレンジピールなどのドライフルーツが入った生地を使っていて、丸くふんわりとした形が特徴。

大きく焼いて家族と分け合って食べるというところはパンドーロにもパネトーネにも共通しています。

ヨーロッパでは「クリスマスは家族と過ごす大切な時間」という認識なのですが、その考え方がお菓子にも表れているようで、なんだかあったかくなるようなお菓子ですね・・・!

スペイン:ポルボロン

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(photo by Josh Friedman)

最後は、スペイン アンダルシア地方の小さな村が発祥のポルボロンという焼き菓子。
ころころとした見た目がかわいらしく、一つ一つ、おしゃれな紙に包まれています。
ポルボロンとは「たくさんの粉」を意味するスペイン語で、口に入れた途端にほろほろと崩れるような食感が特徴的です。
このほろほろとした食感を出すために、なんと小麦粉を炒るという工程が入っています。

400年前、村の修道院で生まれたこのお菓子。
小麦がよく獲れ、豚の飼育が盛んだったことでラードが豊富に生産できていたことを活かし、地元の食材を使って作られたのだそうです。

当時、修道女たちによって作られていたポルボロンは、今でも村の女性たちが中心になって手作業で作っているのだそう。
着々と機械化が進んでいく現代で、手作業で行う伝統を守っていくことの難しさは相当なものですから、伝統の継承という点でもポルボロンはとても重要なのです。

また、スペインでは家族や親戚が集まるときにこのお菓子を用意して、みんなで食べます。
幸せな時間がポルボロンを通して広がっていくようで、お腹も気持ちも満たされそうですね!


日本だと友達や恋人と過ごすクリスマスがよく取り上げられていますが、パンドーロのところでも紹介したように、ヨーロッパではクリスマスは家族と過ごす期間です。

だからお菓子も家族みんなで分け合うもの
おいしいお菓子と一緒に楽しい時間もみんなで共有しているんですね!

また、クリスマスのお菓子を家族で作り、親が子供へ、子供が孫へ・・・とそのレシピを伝えていくことで、その長く続く伝統も継承しているのです。

お菓子のあまーい歴史は、作って食べて、伝えられているんですね。

日本でもヨーロッパのお菓子を売っているお店がありますから、今年は気になった国の伝統的なお菓子を食べて、いつもと一味違ったクリスマスを過ごしてみませんか?

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