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「自分らしさ」を維持する為に根源的な力が発揮される

「自分らしくてい良い」「自分らしく輝こう!」「自分らしさを取り戻そう!」との声には励まされ安心します。

実は、全ての人間の脳には、恒常性維持機能(ホメオスタシス)という自分にとって居心地の良い環境「自分らしさ」を維持する為に根源的な力を発揮する能力が備わっています。 身体的な例えでは、体温は36度ぐらいが居心地の良い環境であり、本来の健康で自分らしい体温ですが、激しい運動したり、気温の高い環境に身を置くと、体から発汗して体内の温度を下げて36度の体温を維持しようとします。 一方で、体温の低い環境に身を置くと、無意識にブルブルと身震いをして体内温度を上げようとする能力です。

この居心地の良い環境「自分らしさ」を維持しようとする根源的な能力は、身体的だけでなく、全ての状況で発揮されます。

例えば、ある子供が「僕は勉強が嫌い、試験は50点とれたら上出来だ!」と自分で自分らしい環境・状況を思い込んでいるとします。 この子供があるテストで偶然80点をとった時、最初は嬉しくて喜ぶとは思いますが、冷静になると自分らしい50点とのギャップに不安になってしまいます。 そしてその不安を抱えていると、次のテストでは20点をとって無意識に帳尻を合わせて安心するという事が起こります。

一方で、「僕は勉強が大好き。どんな試験でも100点が当たり前!」と思い込んでいる子供の場合は、なんらかの間違いで80点をとってしまった時、「こんな点数は自分らしくない、なにか間違っている!」と感じて、次のテストでは自分らしい100点に戻す為に無我夢中に必要な手段を講じるという事が起こります。 周囲から見るととても頑張って勉強熱心に見えるかもしれませんが、本人にとっては自分らしさを保つ為の当たり前の行動で、頑張って努力しているつもりは全くありません。

大人のゴルフでも、自分らしくないスコアで前半ハーフを終えた場合、後半でなぜか帳尻があってしまう事が多くないでしょうか? 
これも自分の無意識の中に作り上げた居心地の良い環境「自分らしさ」を維持しようとする根源的な能力が発揮されているのです。

つまり、人間はいつでも、自分が思い込んだ「自分らしさ」を維持する為に根源的な能力を発揮しています。 今のあなたの状況は、自分の中の無意識に作り上げた「自分らしさ」を投影しているのです。

私もサラリーマン時代、外資系グローバル法人営業の第一人者としての「自分らしさ」を持っていました。そのお蔭で多くの人が望んでも出来なかった、日本法人からアメリカ本社への出向・転籍、部長・本部長職への昇進、アメリカへの移住といった結果に繋がったと思います。

一方で、出来る法人営業はお酒に呑まれてなんぼとの「自分らしさ」も私にはありました。そしてその「自分らしさ」を守り、多くのお客様や同僚達と楽しい時間を過ごして仲良くなったものの、、、ほぼ依存症のように浴びるようにお酒を飲み続けて20年を過ごしました。
アメリカの空港ラウンジは到着後にも利用が可能ですが、毎週のようにアメリカ国内を出張していた私は、飛行機に乗る前にラウンジで無料のお酒を飲み、アップグレードされた機内でも無料のお酒を飲み、到着後のラウンジでも無料のお酒を飲んでから目的地に向かうという「自分らしさ」を維持する日々を過ごしていましたw。

人は過去の経験や影響力のある人々からの意見を下に、無意識の中に作り上げた「自分らしさ」を維持する為に根源的な力が発揮されています。

今のあなたの状況は、自分の中の無意識に作り上げた「自分らしさ」を投影しているだけなら、あなたは、どんな自分でありたいですか? 心から望む「自分らしさ」を意識していますか? 過去や他人の意見から無意識に作り上げてしまった「自分らしさ」に囚われていませんか?

せっかくなら、現状を超える自分のVISIONを制約なく描き、ありたい自分、心から望む「自分らしさ」に意識を向けませんか?

無意識に作っている現状の「自分らしさ」の思い込みから脱して、心から望む「自分らしさ」を臨場感高く意識すると、その心から望む「自分らしさ」を維持する為に根源的な力が発揮されます。

心から望む「自分らしさ」に気づき、無意識の中にある「自分らしさ」に意識的に介入し、心から望む「自分らしさ」を作り、実践していく事に、認知科学とコーチング理論の学び、人間の脳の仕組みを知る事が役立ちます。

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