続・依存先の多様化
依存先の多様化で思い出したことがある。赤ちゃんには究極、母親(若しくは母親に変わる人物)だけがいればいい、という話を聞いたことがあった。どういうことかというと、赤ちゃんは主な養育者その一人に対して、強い愛着欲求を持つということだ。モンテッソーリの言葉を借りると、この二者関係を形成するのがこの時期の赤ちゃんの〝神様からの宿題〟なのだろう。そして、次第に自分と母親ともう一人、という三者関係へと移行していく。そこに加わる最初の人物は、父親である場合が多いだろう。ちなみに二者関係で躓くと、三者関係への移行がスムーズにいかないというのだから、最初に二者関係を育む相手というのは非常に大きな責任がある。なんて書くとプレッシャーで押しつぶされそうになるが、赤ちゃんが求めているのは「機嫌のいい母親」なのだそう。
成長するに従って、祖父母、保育園や幼稚園の先生や友達、そうやって三者関係はどんどん広がっていく。それは正に、依存先を多様化していくということではないだろうか。そう思うと自立=依存先の多様化というのは、ごく自然なことで、難しく考える必要なんてないのかもしれない。
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