1-1.脳腫瘍になって傷ついた心ー(人間関係編)人は辛い時笑ってしまうー
辛い時、すぐには泣けない。放心して笑ってしまう。そんなこともある。
診断されたとき。私は、笑っていました。
クリニックで画像を見せられた時は、「よりにもよって」と思いました。自分は絶対に癌にはならない。頑丈だから、そう思っていましたが、あまりにも無茶な生活をしていたので原因がわかります。なってもおかしくはなかったので、まあそうかな、と思いました。
そして職場への帰り道(途中で抜け出させてもらっていた)、自転車で笑ってしまいました。
実は私はずっと結婚したかった、子供が欲しかった、家族がほしかった。それがうまくいかなった。
こうなるために、そうだったのかなと。ぼんやり考えて笑ってしまいました。
職場でも笑っていました
職場に着いた時は、上司が遅いからと心配して病院に電話してくれていました。皆に迎えられて「脳腫瘍でした」と告げたところ、絶句。「うそ」と一言言った同僚。「大丈夫?大丈夫じゃないよね」と上司が手を握ってくれて、すぐに引継ぎをするように言ってくれました。(治療に入れるように)
私が遅番で一人残る日だったのですが、皆が気をつかって帰らずに残ってくれていました、ありがたかったです。
その時も私は、けらけら笑いながら仕事をしていました。よくわかりません。
それを見た同僚からは「まだ実感ないでしょ?」と聞かれました、そうかもしれない。
私はナースですが、慣れない分野に移り、合わないと感じていたところ。それからこれまで週に80時間働いていたので、ようやくこの仕事漬けの人生から解放される、と思ったのかもしれないです。
家に20時に帰った時も、放心していました。
まず夕食がわりにトマトを食べました。
それからようやく、医療系の友人たちにLINEでいい病院を聞きました。皆に「脳腫瘍になった」と告げるのは今では嫌です。
でもその時は皆に言いたかった。この気持ちもわかりません。
注目してほしかったのかも。
何人かは返事が来たけれど、結局いい病院はわからずじまい。
家族にも笑っていました
他の話に書きましたが、ようやく姉に電話をしました。
「姉がどうしよう、どうしよう」と泣いてくれて、ようやく私も泣きました。そして姉が飲み友達の知人の先生に聞いてくれて、髄膜種は良性だからどこでも手術できると、言われ比較的近い大学病院を訪ねることに決めました。
それからは両親。
母に「驚かないでね、大丈夫だからね」報告しました。
その時母は妊娠報告かと思ったようです。ごめんねえ。
冷静だったので、あまり驚かれた様子はありませんでした。
明日病院行ってくるね、で終わりました。
彼氏
さて彼氏です。23時になってようやく電話しました。最後にした理由、これもわかりません。普通は最初にするものなのに。たぶん……頼れない私の性格かもしれない。いい話だったら最初にしていた。重い話は嫌がるからかな、とか思ったのかも。
彼は飲み会帰りでした。話を聞いたらやっぱり動揺していました。
「ええ。まあ病名がわかってよかったじゃん」
悪い人じゃないし、いい人です。ただ、動揺していたと思います。??もやりましたが、仕方がないよね、と思いました。
「あ、水売ってる安い安い」と通りがかりのドンキか何かの店頭販売を見てそう言ってるのも、もやっとしましたが(笑)
ちなみに、そのあと1週間音信不通になりました。
人は辛い時笑ってしまう
少し前に、働いていたクリニックに常連の患者さんが来ました。
医師に「子どもが入院になってしまったんですよ、95%助からないって言われてんですけどねー」と笑っていました。
面白いわけではない、たぶんその入院している主治医の前ではもちろん笑わないでしょう。他人に、涙ぐんたり、話して重たくしたくない、そんなのがあるかもしれない。私も、シビアなことを言われていますが、友人たちの前ではにこにこしています。笑っています。
読んで下さってありがとうございます。
次は2.変化した人間関係について、です。
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