5分で学ぶ『神モチベーション』要約(仕事・受験のやる気、モチベーションを上げる方法)
この記事では、そんな当たり前のような説教じみた話ではなく、具体的にどうモチベーションを上げるかが書かれた、星渉(ほし わたる)さんの著書「神モチベーション」を取り上げます。
やる気を出さないといけないのに、やる気が起きない
やる気が出たと思っても続かない
部下のやる気を出させたいけど、全然うまくいかない
といった経験は誰しもが持っています。
やる気を出さないと!思ったら、やる気出ないものですよね。
本書では、自分や他者にあるやる気を簡単に引き出す方法が具体的に紹介されており、この記事を最後まで読めば、やる気スイッチを自由自在に切り替える方法を知ることができるはずです。
それでは、早速みていきましょう!
1. 3種類のやる気
私たちが自分のやる気をうまく扱えないのは、やる気の種類をちゃんと把握できていないからだと、著者は言います。
やる気に種類なんてあるの?って思いますよね。この本では、やる気の種類が3つ書かれています。
ハイ・モチベーション
ハイ・モチベーションは、やる気満々の状態。
「よし営業成績トップなってやる!」といったように、やる気を出そうとして鼻息が荒くなっている状態のことです。
これは一見良さそうに見えますが、実は一番危険な状態と言えます。
なぜなら、上がったものは必ず落ちるからです。体温が上がったら元に戻そうとする機能が備わっているように、やる気でも同じことは起きます。
よく会社などで、最初は勢いがあったのにめっきり見ないよねっていう人いませんか?
これは完全にハイ・モチベーションの餌食になってしまった人です。
人は自分の目標を実現したいとか、今の自分を変えたいといった動機があって、行動しようとします。しかし、それを達成したいなら最初だけではなく継続した行動が必要になるので、急にやる気をあげてはいけないです。
アクティブ・モチベーション
2つ目は、アクティブ・モチベーション。
上司から、「まず動け!そしたらやる気が勝手に出てくるから!」などと言われたことありませんか?
行動すると扁桃体というやる気物質を出す脳の部位が刺激され、それによってやる気が出るのですが、これをアクティブ・モチベーションと言います。
しかし、その最初の一歩が難しいんだと、正直思いますよね。
目標を達成するためにアクティブ・モチベーションを使うとには、意志力がある人でないと役に立たないです。
2. ギャップ・モチベーション
ギャップ・モチベーション
最後の3つ目のギャップ・モチベーション。これが、今回の中で一番大事なモチベーションになります。
ギャップ・モチベーションは、ハイ・モチベーションとアクティブ・モチベーションの良いとこ取りをした、最強のやる気。簡単に言うと、理想と現実のギャップを埋めたい気持ちのことです。
例えば、10時に取引先との打ち合わせの約束があったとします。その打ち合わせの時間まで会社から歩いて15分かかるのに、9時50分になってやっと会社から出発。
取引先の部長は時間に厳しいことで有名。このままでは信頼ガタ落ちになります。
こんな時、あなたならどうしますか?
おそらく、タクシーに飛び乗るといった行動をとると思います。
この時、「急げ!」とやる気をわざわざ出さずとも、このままだとヤバイ!と素直に行動しますよね。
遅れてしまいそうになる現実と、時間通りに間に合うと理想のギャップを少しでも埋めるためにタクシーに乗るという行動を自動的に選択しています。
このような、やる気ある/なしに関係なくギャップを埋めようとして勝手に動いてしまうのが、ギャップ・モチベーションです。
逆に、ギャップさえ私たちが感じることができれば、自分の意志とは関係なく脳がやる気を出して行動してくれるということ。
この仕組みさえ理解してしまえば、何の苦労もせずにやる気が勝手に湧いてきて思い通りの結果が手に入っちゃうのです!
3. やる気が勝手に出る仕組み
ギャップ・モチベーションを自由自在に操るためには、どうしたらいいでしょうか?
使い方次第では、焦りからストレスも溜まりそうですよね。
そこで大事になってくるのが、記憶です。
ここでいう記憶は、私たちが想像する記憶と少し違い、「未来記憶」と「過去記憶」の2種類があります。
未来記憶というのは、こうなりたいという強い感情と一緒に想像した未来のこと。
例えば、小学校で毎年開かれるマラソン大会があったとして1位になった人が、全校生徒の前で表彰され先生や友達からちやほやされたのを見て、自分も1位になりたいと思ったとします。
この自分もああなりたいという感情が未来記憶です。
すると、誰に言われたわけでもないのに、来年のマラソン大会に向けて、自然と朝練や本番と同じコースを走る練習を開始するなど未来の姿と現実のギャップを埋めるために、体が勝手に動くようになります。
行動科学では、これを予測サブと言い、強い環境を持って実現したいことをイメージすると脳が動けという指示を出してくれるのです。
過去記憶は文字通り、過去の自分の記憶です。
マラソン大会の例で言うと、「今年のマラソン大会も優勝するには去年は1ヶ月前から練習を始めてたら、そろそろ練習始めないとやばいかも!」と、過去の記憶とまだ練習を始めていない自分にギャップを感じ、そのギャップを埋めようと行動するようになります。
確かに思い返してみると、やる気を出すというよりは、やらないと締め切りが間に合わない!と追い詰められている時は勝手に体が動きますよね。
この過去記憶からギャップ・モチベーションを出すときに重要なのが、体験の数です。
体験の数が増えると、過去の記憶って増えます。その分ギャップを感じる機会も多くなって、他人よりもやる気が出て動き出しやすくなるのです。
よく成功している人は、過去にたくさん失敗しているというのを耳にすると思いますが、“失敗”という体験の数によって、自然と他人よりも行動していると裏付けられそうですよね。
4. 未来記憶の作り方
過去記憶は体験数を増やすことが大事だと説明しましたが、未来記憶はどのように作ればよいのでしょうか?
ここでは、その簡単なポイントを3つ紹介します。
4セットで記憶をつくる
1つ目は、「イメージ・音声・感情・動作の4点セットで、記憶をつくるようにする」です。
例えば、仕事で大型契約を獲得したという未来記憶を作るなら、
どこにいるのか
どんな風景が見えるのか
どんなことを話しているのか
進んで行動しているのか
というように、その場面を具体的な光景としてイメージできるまで未来記憶を作ります。
ここで一番重要なのが、感情を込めてイメージをするということです。
イメージに対する感情が強ければ強いほど、記憶への定着率に大きな影響を与えるということがわかっています。
何度もその場面をイメージして、声に出す
ポイントの2つ目は、「何度もその場面をイメージして、声を出す」です。
未来記憶を作ることができたら、その場面を繰り返しイメージするのですが、そこに実現した時に出すであろう声も一緒に発するようにしましょう。
例えば、大型契約を獲得して上司が讃えてくれる場面だったら、「ありがとうございます!皆さんのおかげです!」といった声をイメージしながら出すようにするのです。
たった一度の経験でも、感動したことやうれしかった事は覚えてますよね。
作り出したイメージに声を入れることで、感情がどんどん込められていぎ、未来記憶が脳裏に定着しやすくなります。
毎日やる
最後の3つ目は、「毎日やる」です。
未来記憶を作るのは1分もあれば出来ちゃいますが、声を出して記憶に定着させるというのは、ほとんどの人がやらないです。
恥ずかしいのはわかりますが、それで目標に向かってのやる気が出れば、安いものではないでしょうか。
以上、今回はここまでです。
取り上げた「神モチベーション」について、より詳しく知りたいと思えた方は、ぜひ本書を手に取ってみてください!
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