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アートワークやデザイン依頼のやりとり、始め方について。

初めまして。LECTER というものです。
私はフリーの3Dアーティストとして活動しています。
初めてnoteを書くということで、わくわくしながら執筆しています✏️

今回はアートやデザインにおける依頼のやり取り。その最初の部分について、メッセージのポイント・注意点などを細かくお話ししたいと思います。
表現者として今まで活動した経験を踏まえ、クライアント・制作者双方がどの様なことを意識しながらやりとりをすることで うまく制作が進んで行くのか。
解説していきます。

※ あくまで私の主観的なまとめであり、全てのクライアント・制作者に当てはまるものではありません。こういうやり方もあるんだなー程度に捉えていただけると幸いです。

-依頼のやり取り-

1. 初めてのメッセージ

まず、初めてのメッセージをDM,メールなどで制作者に送信すると思います。
その際に大事なのはまず 挨拶 をすることです。

「初めまして、~~~(業種)として活動している---(名前)です。
 現在ーーー様(制作者)はご依頼を受け付けていらっしゃいますか?」

ここで「え?当たり前じゃん」と思った方、いらっしゃると思います。
しかしこの挨拶ができていない方は実際多いです。
上の文章と全く同じ内容で送る必要はありません、ただ最初の軽い挨拶と簡単な自己紹介の有無はこれからお仕事をさせていただく側として印象に大きな差が生まれます。
連絡を受けた制作者側も、挨拶と連絡のお礼をして質問に答えましょう。

「初めまして---様(依頼主)。この度は依頼のご連絡をいただきありがとうございます。現在制作のご依頼お受けしております。ぜひよろしくお願いいたします。」

あああ



【初対面で悪い印象を受ける例】
「依頼は無償ですか?」   「依頼って受けてる?」
「依頼はいくらですか?」

特に連絡する相手と全く面識がない場合、タメ口やいきなり依頼の内容についてのメッセージはあまり良い印象を与えません。まず誰やねんってなります。

費用が気になるかもしれませんが、まずどんな作品を制作するのか
目処がつかなければ見積もりを立てる事ができません。
次のステップに行ってみましょう。


2. 作品のイメージ・コンセプトの共有

挨拶をして依頼を受け付けていることを確認できたら、欲しい作品のイメージ、コンセプトを共有します。
もし自分の中で欲しいモノが固まっている場合は、詳細を文字に書き出して送ってみましょう。まず自分の希望をしっかり言語化するのが大切です。

「正方形の2000×2000pxサイズの画像のアート。
 メインビジュアルの骸骨の歯がヴァンパイアの様になっていて、
 目から紫色の光線が出ている画、
 背景のイメージは宇宙空間の中に太陽が変色していて、
 隕石があると嬉しいです。
 全体の雰囲気は暗いイメージで紫色を主に使って頂きたいです!」

ああ

共有される内容は細かければ細かいほど、制作者も作りやすくなります。

自分の中で欲しいものが固まっていない場合は、参考画像を送ったり制作者の
過去作品から似た雰囲気のものを共有してすり合わせると良いと思います。

「ポスターでA2サイズの画像のデザイン。
 全体的なイメージはポップなデザインで欲しいです。ロゴの使用規約が
 あるので、そのカラーに合わせて赤色をメインに使って頂きたいです。
 雰囲気はーーーさん(制作者)の過去の作品のこちら(過去作画像)や、
 この様なデザイン(参考画像)の雰囲気が近いと思います。」

あ

曖昧な案だとしても、参考や過去作品から共有していただく事で少しずつイメージを合致させられると思います。

制作者はクライアントがどの様な作品を欲しているのか、これからの制作と費用の見積もりのためにこの段階で出来る限り多くの情報を貰わなければなりません。
自発的にクライアントからイメージ、コンセプトの共有をしてもらえなかったら、
積極的に質問しましょう。
・何に使われるものなのか ・作品のテーマ 
・取り入れたいモチーフ ・使う色
・入れるテキスト ・画像のサイズ ・参考画像
この辺りを聞きながら会話するうちに、お互いのイメージをすり合わせる事ができると思います。

カカか

作品のイメージ・コンセプトの共有が深まったら、次のステップに進みましょう。

3. 費用の見積もり、予算について

作品のイメージ・コンセプトの共有が深まったら、
そこから制作にかかる費用の見積もりを立てていきます。
制作の依頼にあたって、予算が最初から決まっている方は最初の挨拶の後またはイメージのすり合わせをしている段階で共有しても良いと思います。

先ほどにも書いた通り、どんな作品を制作するのか目処がつかなければ制作者は見積もりを立てる事ができません。
もし予算が未確定の方は、イメージ・コンセプトの共有が済んだこの段階で費用についてのお話をしてみましょう。

「先ほどお話しした様な雰囲気の作品で依頼したいのですが、制作の費用はいくらくらいになるでしょうか?」

制作者は、今までクライアントから受け取った情報をもとに
「制作費用の見積もり」を立てましょう。
各制作ごとに見積もりを出す際は、
・製作にかかる時間 
・完成までの工程数 
・修正などの細かいやり取り 
をどれくらい行う事になるのか予想し、その時の制作にかかるコストや時間。
自身が普段受けている制作の費用感から計算していきましょう。

「今回のご依頼は、〇〇→〇〇→〇〇→〇〇の工程で進めていきます。
 普段頂いている納期より少し短いので、〇○円のお見積もり
 になります。」

か

自身の制作において決まった規格に対して決まった料金を決めている方は、その時の制作イメージから企画通りの費用を伝えましょう。

「--サイズの~~デザインは、一律〇○円にて承っています。」

一律で料金が決まっていない場合最も大切なのが、修正や追加の要望で何か制作が増える場合に追加料金が発生する場合があることをしっかり伝えておくことです。
制作を進めていく上で何かすれ違いが起き、修正を行うことはあると思います。
些細なものであれば問題ないとしても、極端に数が多い修正依頼や追加で何かを入れて欲しいという要望を受けた場合、先に追加料金の旨を伝えていなければ
後々揉める事になるかもしれません。キャンセル料なども同じです。
何か問題が起こってもお互いに嫌な気持ちにならないため、先にしっかり話し合っておきましょう。

かか

また、見積もりはあくまで見立てであって変動する場合があります。料金に変更がある場合にはその都度クライアントに伝え、話し合う事が大切です。

お互いが納得した上で依頼を確定し、制作を始めていきましょう。

4. 依頼の確定

ここまでのやり取りを通して、
クライアントは「依頼を任せられるな」と。
制作者は「依頼に応じた作品が作れそうだな」と。
お互い納得ができれば依頼が成立します。

逆に「任せられない。」「自分には作れなさそうだ。」と思う場合は、
素直にお断りすることも大切です。

依頼が成立すると、その時点で契約・約束が発生します。
特に企業がクライアントとなる場合や、フリーランスで働いている制作者などは
契約書を用いて契約を結ぶことが多いです。書面にして契約を結ぶ事によって後のトラブルを防ぐためです。

もちろん契約書を用いずとも依頼を約束することはでき、制作者はそれを受ける事ができます。
倫理的に約束は守るものであるという前提はあります。
しかし、後々「話していた事と違う」トラブルが発生することも有り得て、そこに法的な制約は無く泣き寝入り...という事になってしまうかもしれません。
トラブルを防ぐためには、様々な工夫をする事が必要です。

お互いが安心してやり取りをするためにも、書面を通して契約することは重要です。依頼の際に契約書を出された場合は、しっかり内容に目を通してサインしましょう。

-まとめ-

ここから先は、それぞれ制作者のやり方で作品作りが進み、ケースバイケースで対応していく事になると思います。
今回はアートやデザインにおける依頼。やり取りの最初の部分について、メッセージのポイント・注意点を書いてみました。様々なケースがありますが、
1. まずは挨拶
2. 作品のイメージ・コンセプトの共有
3. 費用の見積もり、予算について
4. 依頼の確定
大体はこのような流れで話を進めるとスムーズにやり取りできると思います。

最後にもう一度、あくまでこのnoteの内容は私の主観的なまとめであり、全てのクライアント・制作者に当てはまるものではありません。
画面の向こうにいる人の気持ちを考えながらやり取りし、全てのクライアント・制作者が気持ち良くお仕事をできることを願っています。

初めてのnoteで拙い文章にも関わらず、
最後まで目を通してくださりありがとうございました。

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