都会に暮らしていると、特に何もしないという時間が贅沢になる。
街中へ足を運べば、千差万別の格好をした人々に囲まれ、
「あの人、おしゃれだな」 「来ても何もすることないな」
と、逆に情報量が多すぎて思考が停止することがある。
それはいわば であり、選択肢が多すぎるが故に自分を見失う、いわば都会の魔力でもあると感じる。
そんな東京に生まれ、そして暮らしてきた私は、なぜか休日に山に籠ることを趣味とする。
山にこもれるなら、なんだっていい。
そのための道具だったり、山での目的は、正直自分が良ければなんでもいいのだ。
ただ、これだけは譲れないものがある。
それは、山で焚き火をすることだ。
焚き火というのは、自然と暇な時間を浄化する作用がある。
キャンプ場につき、テントを設営して一息ついた頃、ただおもむろに薪を割り続けている自分がいる。
薪を割り、上手くもないフェザースティックもどきを作り、火打石で火をつけるという現代において全く無駄な動作を心の底から楽しんでいる。
よくキャンプをしたことがない人から言われる言葉がある。
「着火剤、バーナーでよくない?」
違う。この無駄がいいのだ。
この無駄で、ゆるゆると流れる時間を、存分に楽しみたい。
ただそれだけなのだ。
正直、すぐ火がついては面白みがない。
先人たちは、試行錯誤して火をつけてきた。
その火は絶やさないよう受け継がれ、そして人々に安心感を与えてきた。
だからこそ、私はその煩わしさをこの時だけでも大切にしたい。
ただ、火を見つめる。
薪が割れる音を楽しむ。
川の流れの音を耳に挟みながら、たまにくる炎の熱気を感じとる。
そんな最高な時間がここにある。
もし、焚き火をまだしたことがないのなら、ぜひやってみて欲しい。
普段生きていると、行動全てに意味を見出しがちだ。
こっちの方が早い、効率的、差をつけられる、
などの、資本主義に塗れた思想からたまには離れてみないか。
そこには年齢も、階級も、経験も何もない。
ただ炎があり、それを見つめるだけだ。
「疲れている、考えたいことがある」
本当にそれは、自分が考えたいから考えているのか?
誰かに急かされ、考えているのではないか?
一度解放され、無心になってみよう。
ここまで読んでくれたあなたには、今そういう時間がきっと必要だ。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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