フィルム風写真が撮りたい
私はOLYMPUSのカメラを使っているが、Lightroomで編集し、いわばOLYMPUS「らしくない」写真を投稿している。
私がかねてより好きな写真は、フィルム調の少しぼんやりとした、淡い、人情を感じさせるもの。
フィルム風写真には、どこか懐かしさやはかなさ、そして勇気をもらえる、そんな不思議な力を私は感じている。
それは現代社会が多忙で、落ち着いた時間がなかなかないからだろうか。どこか冷たいビル群とおさらばし、どこか懐かしい温かさを実はもっと肌で直接感じたいのかもしれない。
だが多忙といいながら、Instagram投稿のフィルム写真を見ていると気づいたら1時間経っているという摩訶不思議な現象は何度も夜に経験している。そして朝になって後悔する。
ああ、またやってしまった。。
今までキャンプをメインに趣味としており、自分のキャンプレイアウトを撮ろうとOLYMPUS PEN EP-7を3年ほど前に購入。
マイクロフォーサーズの手軽さ、そして初心者向けの機能は当時の私にとってこの上ない刺激だった。
それから1年ほど経ち、街撮りスナップにも赴くようになり始めた頃。もっと新しい感性を磨きたい、写真が撮りたいとOM-Dシリーズに手を出す。前職の職場の上司が広報を長くやっていたことから、私は早速カメラの相談をしに上司を訪ねる。
そこで言われたのは、まずカメラを理解しようとの一言。
正直ずっとオートで撮っていて、Mという一文字に恐怖すら感じていた私にとって、まさに耳が痛いアドバイスであった。
そこから上司と休日も出掛け、鎌倉の街や横浜など、主に神奈川をメインに写真を撮った。
そして上司とのみっちり修行も終盤に差し掛かる頃、私はOLYMPUSの色表現、光表現をなんとなく理解してきたつもりになった。
アウトドア仕様、防塵防滴、OLYMPUSでないと撮れない景色や環境がある。まさにアウトドアスタッフの私にとってベストなカメラであることは間違いがなかった。
しかし、人間の欲望というものは恐ろしい。
最初はキャンプを撮るためのカメラであったが、気づいたら街撮りスナップのためのカメラへと変貌を遂げていた。
そうなると、私が表現したい世界観がまた変わってきた。
それは、冒頭にも述べた通り、
フィルム風の、どこか懐かしい景色
東京出身、育ちも東京の私にとってビル群はまさに故郷そのもの。
どこか冷たいイメージをもつビルにも、私の想いや懐かしさを取り入れたい。
地方とは違う、東京の街で暮らす人たちにも潜在的に存在する心の温かさ。私はそれを表現し、そして触れていきたい。
だから、フィルム風の写真が撮りたい。
その思いは金銭的不安など様々な事情と共にぐるぐると頭を回り、いつも私を悩ませているが、ちょうどこの記事を書いている今新宿へと向かっている。
買うか買わないか ただそれだけ
でも、この悩む時間、無駄な時間がなによりも生きている実感があり、そして最高に楽しいのだ。