2008年産の【景谷古喬木普洱生茶】
茶友であるWさんが、自身のお店の開店記念に作ったプーアール茶をいただいたことを以前記事にしました。
そして、このプーアール茶はとてもおいしくて、私のお気に入り。
2006年産の生茶ですが、渋みが少なくまろやかで香りがよく、飲んだ後に口の中に広がる甘み(回香)も強くて、大好き!
ちなみに産地は雲南省臨滄市双江ラフ族ワ族プーラン族タイ族自治県の「勐庫」という場所です。
いただいた当時はただただうれしくて、ただただ「おいしい!」という感情が私の大部分を占めていました。
また、とにかくいろいろなお茶をいただく機会があったので、1つのお茶についてじっくりと調べる余裕もあまりありませんでした。
なので、当時の私は新しいお茶をいただいてその名前を知ると、「〇〇はこんなお茶」と自分のなかに知識をためていっているだけでした。
そんな状態だったので、【Wさんのプーアール茶】=おいしい。
という単純な理解になっていました。
実は、Wさんからはもう1枚生プーアール茶をいただいていました。
こちらもWさんのお店のプーアール茶。
当時の私は、「以前いただいたおいしいプーアール茶の年度違いのもの」と勝手に思い込んでいました。
そうして、あまり手を付けずに10年以上が経ってしまったのです。。。
なんて恐ろしい!!!
そして、なんてもったいないことをしてしまっていたんだろう。。。
端っこが少し欠けているくらいなので、1回試飲したのでしょうか?
茶葉がポロポロとはがれてかけらができるので、それをかき集めて飲んだかもしれないにしても、見る限りでは3回は飲んでいない、と思われます。
お茶屋さん(茶厂:製茶工場)に自分の会社のプーアール茶として製茶契約をしたのでしょう。
「内飛」はWさんの会社のものになっています。
以前自分の持っている【大益牌】について調べた時、
『茶商から直接受注を受けて、製品や包装が多様化した』歴史を知りましたが、これって要するにプーアール茶のOEMだったり、販促用に作ったりしたってことなのかしら?
大手スーパーが「プライベートブランド」で売っている品物は、さまざまなメーカーに発注しています。
また、○○記念品などのグッズを作るメーカーも多数存在しています。
香典返しとして有名なお茶やのりだって、どこかのメーカーが作っているもの。
そうやって考えると、急に理解度が深まりました。
Wさんのプーアール茶、ありがとう!
さっそく飲んでみようと、餅茶を崩してみると、ホロホロ崩れます。
長めの茎も入っていました。
「洗茶」をして、1煎目。
時間をおきすぎてしまったのか、感じる違和感。
「え?なんでかすかに渥堆臭とかあるの?」
「Wさんのお茶だよね?味が全然違う」
動揺しながら、2煎目は軽く淹れてみる。
「やっぱり味が違う。え?どうして?」
とちょっとパニックになる。
ちなみにこの写真、右が1煎目で左が2煎目です。
茶海だと色の違いが顕著なのに、茶杯だとあまり変わらない。
あまりにも味が違うので、生産地を見てみたら
雲南省玉渓市元江ハニ族イ族タイ族自治県!!!
全然違う生産地じゃん!
うん。約200km離れている。
200kmって、東京と静岡くらいの距離になるらしい。
しかも、山と川を挟んでいる。
そりゃあ、味も変わるよね。
いただいた当時の記憶を呼び起こしてみても、生産地については何も聞いていなかった。
ただ、【開業記念プーアール茶】と【〇先生と共同監修して作ったプーアール茶】としか認識していなかったなぁ。
想像していた味ではなかったけれど、おいしいお茶でした。
「双江」も「元江」も近代プーアール茶区域として有名で、現在プーアール茶区域として保護されている場所。
そして、2枚とも当時あの場所にいなければ巡り合えなかったお茶。
これからはしっかりと記録を残しつつ、楽しくおいしくいただいていきたいな。
ナッツを合わせたい気分になったので、ナッツと一緒に煎を重ねていきました。
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