たとえカタチにならずとも、その経験はあなた達の【宝物】になるはず!
先日、こどもを習い事へ送って行った時の話です。
こどもが通っているのはある公共施設のため、他の団体の練習時間と被ります。
その他の団体の1つにサッカーがあるのですが、中学生たちの「Jr.ユース」だそうです。
セレクションという名の入団試験を受け受かった子のみが所属できる、本気でサッカーをやりたい子たちの集団。
指導するコーチの怒号が飛んでいるのを聞いたこともあり、強豪校の部活のような感じです。
いつもこどもを送っていく時間には彼らはすでにグラウンドにいるのですが、先日は外周ランニングをしてきたのか、こどもが自転車を停めるのを待っていた時にゾロゾロと帰ってきて私の自転車の前をどんどん通過していきました。
と、私の前を通過する際に彼らはみんな私に向かって「こんばんはー」と挨拶をしていったのです。
彼らと私は何の関係もない、にも関わらず、です。
自分たちと同じ練習場所にこどもを送りに来た保護者に対して、自発的に挨拶をする。
私はその行動に驚くとともに感激を覚えました。
「Jr.ユース」ではサッカーの技術のみならず、人間力を指導しているのか、と。
習い事をするには保護者の力(金銭、送迎、洗濯、弁当等等)が必要不可欠。
こどもからしたら当たり前にやってもらっていることかもしれないし、親からしたら愛する我が子のためなら頑張れる。かもしれない。
だけど、きっとコーチたちは「お父さんお母さんに感謝するように」と指導しているんだろうなぁ。
そして、彼らもちゃんとそれを理解しているから自然発生的に無関係の私にする挨拶が出るのだろう。
その日、わが子を迎えに来て待っている間、グラウンドで練習している彼らを少し見学していました。
速いスピードで練習をしているので、コーチ陣もゆっくり指導や説明をする余裕がなく、怒号になってしまう。
そんな事情を知らずにはたから聞いていたら「怖い」と思ってしまうけれど、よくよく聞いてみるとその怒号は彼らがケガをしないため、とかより良く上達できるためのアドバイス。
本気でサッカーをやる子たちと彼らを育てているコーチ陣たち。
信頼関係が無いと怒号を飛ばしての指導もそれを受け止める練習もできないだろう。。。
話しを聞くと、この「Jr.ユース」クラブは人気があるらしく、電車で通っている子たちもいるそうです。
始まる時間も遅いから帰宅時間も遅くなるだろうに。
現実的な話をしてしまうと夢が無いけれど、100人近くが所属しているであろう「Jr.ユース」クラブ。
このクラブ以外にも日本各地には数多くのクラブが存在しています。
その中からプロ選手になったり、サッカーで生活を成り立たせることができる子はほんのわずか一握りの子たちだけ、となってしまうのが現実。
人が関わる以上、時の運やご縁の力は切り離せない。
そうしてその一握りから零れ落ちてしまう子の方が圧倒的多数。
現実はとても残酷。
だけど。
だけどね。
君たちが今向き合って努力していることは絶対に無駄にならないから!
厳しい練習に耐えて上達していった成功体験。
人への感謝を知って実行するその姿勢。
絶対に無駄にならないから!
目には見えないし、形にもならないかもしれない。
だけど、ふとした時に「あの経験が役に立った」と思う瞬間が出てくるよ。
やりたいことをやらせてもらえる今の時間をめいっぱい大切にしてがんばれー!
と、あの挨拶にすっかり心を持っていかれてしまったおばさんです。
これは「ときめき」ですか???(笑)