メインターゲットは日本人じゃないことの裏側と英国のしたたかさ
岩手県に英国の名門校が全寮制のインターナショナルスクールを開校する、と様々なメディアで取り上げられています。
学費は年間1,000万弱。
学費の中にはヴァイオリンやスキーやらの多様な経験を積む機会も含まれているそうですし、何より設備がすごい。
ですが、残念ながら日本のほとんどの一般家庭には縁のない世界です。
メインターゲットはアジアの富裕層でしょう。
開校にあたり情報番組などで特集が流れていたのでチラッと見ましたが、その時に「中国の富裕層を狙っているんだろうな」と感じました。
ヘッダー写真は開校する「ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン」のホームページ。
言語選択は「中国語」「英語」「日本語」の3つ。
確実に中国人富裕層を意識している作りです。
日本人として日本で生活していればいろいろ不満はあるだろうけれど、世界から見たら日本は本当に安価に安全を手に入れられる国です。
災害リスクは高いけれど、水資源が豊富で衛生的。
子供が1人で出かけられる。
そして何よりアジア人差別が無い。
全く無いとは言いません。だけど少なくとも欧米で無差別に起きているようなアジアンヘイトはなく、身の危険を感じることはないと思います。
しかも外国人が土地を購入することができる。。。
富裕層だからといって、みんなが人格的に優れているわけじゃありません。
日本という国が日本人のものじゃなくなる未来がますます近くなりますね。
2023年には別の英国式インターナショナルスクールが千葉と東京にそれぞれ開校予定です。
これは、日本政府が日本を国際金融センターとしての地位を確立させたいから、と海外トップ校の誘致を奨励しているからだそうです。
※地位確立のためには高度外国人材が必要らしいそう。
ですが。。。
メインターゲットがアジア人富裕層のインターナショナルスクールを日本に設立したところで、日本の国益になる人材が日本に留まる確率は一体どのくらい???
それから、ハロウインターナショナルスクールも来年開校予定のインターナショナルスクールも経営陣は中国系。
中国大陸にも何校か系列校があるそうですが、インターナショナルスクールに対しての中国政府のしめつけが厳しくなってきているそう。
だから、新たな設立地として日本が選ばれたのでしょう。
日本政府が本気で将来の国益になる人材を育てたいなら、奨学金のバックアップ体制を万全にして入学させるなどしないと「ただ単に土地を貸している」だけになってしまいますよ。
広大な敷地内は日本国内であっても外国となってしまいますよ。
現在の英国は世界に対して、かつて「大英帝国」と呼ばれた頃ほどの影響力は持っていないかもしれません。
そして名門校のメインターゲットも中国人。
それでも言葉は悪いですが「腐っても鯛」のブランド力。
教育に使う言語も英語。
時代の波に翻弄されながらも本質の部分だけは譲らずに存在力を保ち続けていられる英国はしたたかだなぁ。