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2024年に。「いろは歌」で振り返る

「い」つの間にか2024年。
2023年は前年(2022年)を「いろは歌」で振り返る記事からスタートしました。
今年もまた「いろは歌」に頼るのは あまりにも芸がない!そして、お読みいただく方は退屈かも知れない!と考えました。
が しかし、満遍まんべんなく一年を振り返って、新たな気持ちで新年をスタートさせるツールとして「いろは歌」は最強なのであります。

ということで、今年もこの一年間に
投稿した[note記事]
訪れた<美術展>
を「いろは歌」に乗せて“サクッと”振り返りたいと思います。

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「い」
<イヴ・サンローラン展>
が、2023年に訪れた最後の美術展となりました。

〈イヴ・サンローラン展〉展示会場にで撮影

とてもファッショナブルで華やいだ気持ちになれるのですが、やはり実際にモデルさんが “ラン”(着こな)してこそ、のドレス。
着用することはもちろん 触ることもできず、ショーケースに展示されたドレスをただ眺めるだけでは、ちょっとモヤモヤする・・・試着したい!のです。
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「ろ」
ローマといえば、12月に駆け込んだ<永遠の都 ローマ展>(東京都美術館)。
展示会場の中央に『カピトリーナのヴィーナス』を配置し、そこを起点に放射状に展示スペースが広がっていました。面白い!。
あっ、この展示方法であれば ひろしま美術館 の常設展でそのまま再現できるのではないかしら?などと思いつき、想像を膨らませてニタニタしておりました。

東京展はすでに終了して、2024年3月10日(日)まで福岡市美術館で開催中。
『カピトリーノのヴィーナス』は東京展のみの展示でしたが、福岡展ではカラヴァッジョ『洗礼者聖ヨハネ』が日本で初めて公開されるのだとか・・・。

左)東京展のチラシ
右)福岡展のチラシ

↑ ご覧ください。目玉作品の違いで、このチラシの違い!まるで別の美術展のようです。それぞれのチラシを見て訪れる鑑賞者は、全く違うイメージで足を踏み入れることになるかも知れません。面白いですね。
福岡展も機会があればぜひ観に行きたいものです。
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「は」
アンリ・マティス氏には何回かnoteにご登場いただきました。
「は」なのにアンリ・マティス?
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、彼の名前は、Henri  Matisse。フランス語はローマ字読みと異なり、語頭の “H” を発音しないので、✖️ハンリ・マティスではなくアンリ・マティス。
以前、フランスに本社がある日本オフィスに勤めていたのですが、そこに在籍していた “はやし ひろし” さんは、本社の人に “アヤシ イロシ” と呼ばれていました(笑。
私の頭の中でマティスはカタカナ表記ではなく、Henri Matisse なので日本人の私は「は」で紹介させてもらいました(←こじ付けですが)。

自筆サイン

2023年に開催されたマティスの美術展を2つ(内容や展示作品は全く別)①オランジェリー美術館(パリ)と②東京都美術館について投稿しました。
記事[二つの<マティス展>]

左)①オランジェリー美術館<マティス展>
右)②東京都美術館<マティス展>

そして2024年2月からは<マティス 自由なフォルム展>と題してマティスの【切り紙絵】に焦点を当てた美術展が国立新美術館で開催されるそうですよ。
今年も、H.マティスかしら。
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「に」
[27の黒を使うハルス、それを読むゴッホ]という記事を投稿しました。
ロンドン・ナショナル・ギャラリーで開催中(2024年1月21日まで)の<フランス・ハルス展>

ロンドン・ナショナル・ギャラリーHPより

かつてオランダでハルスの作品の中に27種類の「黒色」を読み取ったゴッホとのお話、素敵です。
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「ほ」
ポントルモ…。
かろうじて名前を聞いたことがあった画家・ポントルモの日記を古本屋さんで入手。食べた物や体調を記録しただけの日記からはポントルモの変人ぶりが伺えます。
しかし、資料を読んでみるとポントルモは盛期ルネサンスからバロック期の移行期の鍵となる人物であり、【マニエリスム】誕生の秘密がこの日記にあったのです!。つづく
記事[【マニエリスト】の画家 ポントルモの日記]
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「へ」
[平和国家への道]という記事を投稿しました。
2022年9月に96歳で亡くなったエリザベス女王が70年前に臨んだ戴冠式の様子を伝える月刊誌(1953年)の記事[盛儀を控えた英京ロンドンの近況]。

70年後の2023年5月に執り行われた英国王チャールズ3世の戴冠式と比較してみると楽しかったですよ。
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「と」
ドキュメンタリー映画『わたしたちの国立西洋美術館』の予告編を見てnoteに投稿しました。
感想ですか?。ちょっと期待に胸膨らませ過ぎたようです。本編は比較的 淡々と美術館の日常を捉えていました。ドキュメンタリー作品にドラマを求めすぎるのはよくないですね。
記事[映画『わたしたちの国立西洋美術館』]
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「ち」
「朝礼スピーチであなたのことを話したよー」と旦那さんから聞いたので、その下書きメモを見せてもらいました。
そこには美術鑑賞にウエイトを置きすぎる私の日常生活について怪しいキーワードが並んでいました。同僚は私のことをちょっと異常に感じたかもしれませんが「なかなか好評だった」と旦那さん。
2024年1月後半にも またスピーチの順番が回ってくるようです。どんなことを話すのか…。またこっそり下書きなどを入手することにしましょう。
記事[旦那さんの朝礼スピーチ]
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「り」
旅行✨。6月に中学時代の友人たちと尾瀬に行ってまいりました!。
今回は、宿泊先、歩くコース、時間管理から持ち物まで、すべて友人たちが計画。乗っかるだけの旅行はワクワク感が満載!。いつも頭でっかちになりがちな私は「旅行は考えすぎず行ってみるしかないでしょ!」と教えられました。勉強になります。
記事[“勢い”で旅にでる]
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「ぬ」
ヌートバー選手の “ペッパーミル・パフォーマンス” が2023年新語流行語大賞に入ったそうですね。
それもそのはず、昨年の3月は、我が家でもWBCの熱戦を何日も引きずって大変でした。
そして年末の特別番組で約7時間⁈ のWBC特集。テレビにかじりついて、また興奮を蘇らせ…。
まだまだ余韻を引きずっている新年でございます。
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「る」
[ルーヴル博物館 案内]という特集が、1953年の月刊誌『国際文化画報』で始まっていました。
70年前の日本、ルーヴル美術館を訪れることができた日本人はほんの一握りだったはず。誌面上で初めて見る西洋絵画の大作に感動・興奮して美術の道を志した人もいたでしょう。
現代の私が目指すところは、 “イタリア美術館をめぐる旅!”。イタリアの観光地や近隣諸国に立ち寄る余裕などないくらい、イタリア美術館漬けの旅行にする予定なのですが、それでも絶対に組み込みたいのがパリ・ルーヴル美術館。勝手にご縁を感じている次第です。
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「を」
オリンピック2024年はパリ。
ということでヴェルサイユ宮殿で開催される二つの祭典=パリ・オリンピックとフェット・ギャラントについて投稿しました。
記事[‘そういえば…’。夢の祭典 × 2] 
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「わ」
悪ものたちが作品の中に隠れていた<美術館の悪ものたち展>(国立西洋美術館)。
面白いテーマです。生き生きとした悪者たちに夢中になり、【版画】の魅力に引き込まれたのです。
記事[<悪ものたち>と【版画】の魅力]
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「か」
【画壇の明星】というnoteマガジンを持っています。
古本屋さんで売られていた1951-1954年の月刊誌『国際文化画報』を30冊ほど購入して読み進めていくと、70年前の日本の社会、文化が垣間見られて楽しいのです!。
2023年は1953年3月号〜10月号までの8本について投稿しました。
[ヴラマンクの遺言状]
[平和国家への道]
[デ・キリコの教え]
[ターナーと英国の光]
[小粋で身近な絵画]
[アンドレ・ドラン序章]
[発見、発見、大発見!]
[最大級のNAPOLEONとヴェロネーゼ]

自分で再読しても面白いのです。
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「よ」
“読みの深さ、発想の広さ”、←羽生棋士が藤井聡太八冠の強さについて語ったこの言葉を引用した記事を書きました。
記事[アーティスト・藤井聡太八冠]

このようにメモして覚えておきたい言葉ってたくさんありますよね。
高階秀爾先生は『近代絵画史(下)』でヴラマンクのことについて、
「彼は、マティスのように絵画のために生涯を捧げたのではなく、生きるために絵画を選んだのである」
と書いています。素敵✨。
そしてさらに高階先生は私に語りかけてくれます。
「何よりまず自分の目で作品を見て、“自分にとっての代表作” を見つけるつもりで鑑賞して」みなさい!(『誰も知らない「名画の見方」』より)と。
記事[わたしの代表作〜ヴラマンクと高階先生]
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「た」
ターナー氏が何度か登場してくれました。
イギリスの風景画の歴史上、最も独創的で想像力豊かな画家と評されるターナーのことを、
「全てを光に溶け込ませる画家」
とザックリ押さえていたわたし。
記事[画壇の明星(15)・ターナーと英国の光]

その後 <テート美術館展〜光〜展>の展示会場でターナーがゲーテの『色彩論』に影響を受けたことを知りました。このゲーテの『色彩論』、なかなか面白い!そして私の絵画鑑賞論とターナーの見方にも影響を与えてくれました。
ターナーは、
「すべての存在を “光” と “闇” に溶け込ませて描くことで己の生命と感情を表現する画家」
なのです。
記事[<テート美術館展> “光” と鑑賞論]
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「れ」
連想ゲームが大好きです。
note でも連想ゲームが過ぎていつも脱線、そして長くなりがち。。。なかなか止めることはできないのでありまする。
◉ 連想ゲーム①
ピエロ・ディ・コジモ (独特の作品)→ アンドレア・デルサルト (三大巨匠が不在となったルネサンスを牽引したデッサンの名手)→ ポントルモ (奇人変人)→ ブロンズィーノ(【マニアリスト】の代表選手)。
◉ 連想ゲーム②
ナポレオン(映画公開中)→ ナポレオン・パイ (ケーキの王様)→ アンリ・シャルパンティエ (絶品のナポレオン・パイ)→ アンリ4世 → ガブリエル・デストレ (店舗シャッターに描かれた愛妾)→ マリー・ド・メディテス (アンリ4世の後妻)→ スペイン王妃イサベル (マリーの娘)→ そしてベラスケス。
楽しいのです!
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「そ」
SOMPO美術館には、お世話になっています。
とてもわかりやすい文脈に乗せて作品を丁寧に紹介してくれる美術館、という印象を持っています。
2023年は<ブルターニュの光と影展><ゴッホと静物画展>を鑑賞しました。  
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「つ」
つかまり立ちが精一杯。
の姪っ子の子どもが、2023年秋に一歳になりました。一時帰国していたので誕生会を開きました。

子供の誕生日にありがちな飾り付けを、我々も。

存分に楽しみました(大人たちが)。今はもう よちよち歩きしています。
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「ね」
年間パスポート(=国立西洋美術館・常設展をいつでも鑑賞できる資格)を持っています。
このカードは、私のアイデンティティであり、また大切な人といつでも繋がっていられるあかしでもあるのです。
記事[いつでも つながっていられるように。]
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「な」
夏目漱石『吾輩は猫である』のアンドレア・デル・サルト事件。
小説に出てくる実在の作品を見るのって…いやいや逆ですかね。
有名な画家やその絵画作品が小説の中に出てくるのって、とてもワクワクするのです。
夏目漱石が「さすが!」と登場人物に語らせたアンドレア・デル・サルトのデッサンと漱石の文章を眺めながら、一人でニヤニヤした次第です。

アンドレア・デル・サルトの素描(ウフィッツィ美術館のInstagramより)

記事[Instagramで学ぶアンドレア・デル・サルト]
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「ら」
ラウル・デュフィの作品について、しっくり来る文章を見つけました。
「陽気な透明感のある色彩と、リズム感ある線描の油絵と水彩絵は画面から音楽が聞こえるような感覚をもたら」す(Wikipediaより)。
記事[小粋で身近な絵画]
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「む」
無性に気になっている画家アンドレ・ドランについて投稿しました。
オランジェリー美術館の見学ガイドの文章、
「アンドレ・ドランは(中略)混沌として矛盾に満ちていながら人を引きつける」。
そしてドランの言葉、
「私たちは今の時代にふさわしくあれと教えられるが(中略)それより私は、あらゆる時代にふさわしくあろうと提唱したい」!
を読みながら、
アーティゾン美術館の新収蔵作品『女の頭部』のポストカードを眺めているのであります。
記事[アンドレ・ドラン 序章][アンドレ・ドランと私 本編]
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「う」
ヴェルサイユ宮殿のInstagramを見ていたら、ヴェルサイユ宮殿を訪れたことのあるセレブリティの写真を見つけました。

ヴェルサイユ宮殿のInstagramより

各界の超一流のカッコいい人たちをも魅了し、彼らにでさえその Power を見せつけるヴェルサイユ宮殿。あっぱれです!。
記事[ヴェルサイユ宮殿のPower]

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あらあら。“サクッと” 振り返るつもりが今年も長くなってきました(汗。
この続きは次回の投稿で!

〈終わり〉

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