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ラーです。 マンガ、アニメやゲームの感想などを緩く書いていきたいです。 よろしく。

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最近の記事

三国志を知らない人は無双から入った方が良いのではないのか?

 私は10月の下旬に「三国志 演義から正史、そして真実へ」と「図説 呉から明かされたもう一つの三国志」を読んで、初心者に三国志をすすめるにはどうすれば良いのかを考えたため、今回の記事を書いた。 1.本のレビュー「三国志 演義から正史、そして史実へ」のレビュー  本書は三国志を史実から正史、演義と考察・探求していくのではなく、演義の成立過程から演義の限界、正史の記述者の状況や思想から正史の限界を考察・探求していく。それらと遺跡から史実を考えていくことが本書の目的である。

      • 今日のお昼 576kcal

        • 須弥山と極楽 仏教の宇宙観 レビュー

           1973年9月、講談社から講談社現代思想として「須弥山と極楽」が出版された。そんな本書が2023年7月に筑摩書房からちくま学芸文庫として出版された。学芸文庫から出ているため学術的な内容ではあるが、文庫の表紙に惹かれて購入を決めた。所謂、表紙買いである。そんな本書を読んだため、レビューをしていきたい。 1.日本語の古典は仏教と漢字 まず、本書の前書きでは仏教の宇宙観が日本の地名に影響を与えたことについて説明している。  栃木県の霊山「二荒山」は「補陀洛山」とされ、二荒が日

          異星の客 感想

           2週間くらい前から1961年に刊行されたロバート・A・ハインラインの小説「異星の客」を読んだのでそのレビューをしたい。 1.読む前に小説に対して思っていたこと。 この小説がヒッピーやカウンター・カルチャーに影響を与えた、ということは知っていた。ビル・ゲイツがおすすめの小説として本書を挙げていた、というネットニュースや記事を見て、1955年頃に生まれた者にとってはヒッピー(LSDのようなドラッグカルチャー)とコンピュータは体制に対しての反逆に必要なものだろうと再確認した。

          異星の客 感想

          我々近現代人はダーウィンの呪いから生まれた特級呪霊かもしれないーーダーウィンの呪い感想

          1.見出しイギリスで囲い込み/エンクロージャ運動が生まれた。  農民は土地を富豪や領主に取り上げられ、食い扶持を失った。  農民は村を離れて都市労働者として働くことになる。  生産手段や身分から自由になった労働者と起業して裕福になる資本家。  資本主義が始まり、格差は増大し続けたのだ。  貧困層は多く子供を産み、中産階級や富裕層は人口の割合に対して大きくなる貧困層に恐れをなす。  また、当時の人間の定義とは「白色人種」の「男性」で「中産階級以上」の者たちのことであった。  

          我々近現代人はダーウィンの呪いから生まれた特級呪霊かもしれないーーダーウィンの呪い感想

          未空イナホは可愛い、設定に無理があるけれど

           読者の皆さんは未空イナホを知っているだろうか。  ネットで未空イナホと検索すると「嫌い」や「アンチ」などのネガティブなイメージを抱かせる単語が検索欄に表示される。  そんな賛否両論別れる未空イナホちゃんだが、彼女を好きというnoteをある日見つけた。  未空イナホへの熱情と劣情を何も考えず思いのままぶちまけている。  未空イナホは2015年にアニメ本編に登場、2016年に発売された妖怪ウォッチ3で主人公を務めるも、それまでの女の子主人公がフミちゃんであったこと、未空イナホ

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          なぜペニスはそんな形なのか ヒトについての不謹慎で真面目な科学 感想

           最近、橘玲氏の連載記事やX(旧Twitter)アカウントをフォローし始めたため、進化心理学に興味を持った。  進化心理学は恋愛や心理を進化の結果生まれたものとして取り扱うものであり、その情報が書いてある本を探していた。  その本の名は「なぜペニスはそんな形なのか ヒトについての不謹慎で真面目な科学」であり、著者はジェシー・ベリングである。  本書を読んだ感想を今回の記事で書いていこうと思う。 1.科学者としての態度 シモの話が多すぎるのだ。  そもそも、本のタイトルがペニ

          なぜペニスはそんな形なのか ヒトについての不謹慎で真面目な科学 感想

          男がつらい! 資本主義社会の「弱者男性」論 感想

           杉田俊介の「非モテの品格 増補版」を読んで、男らしさと非モテの記述がいたく気に入ったため、2022年に出版された “”男がつらい! 資本主義社会の「弱者男性」論””を購入して読んだため、そのレビューを書いていこうと思う。 1.貧困・労働者を差別するリベラル 本書を読んで非常に印象深かったことは一般的にリベラルと呼ばれる人々が労働者階級・貧困者階級をあざ笑ったことについての記述である。  リベラルがどのように労働者階級・貧困者階級をあざ笑ったのか具体例を引用しよう。  チ

          男がつらい! 資本主義社会の「弱者男性」論 感想

          男が男を解放するために 非モテの品格 大幅増補・改訂版 感想

           職場で女性社員が遅刻していた。  それにも関わらず男性社員と同様に早出手当てが付いていた。  文句を言いたい気持ちはある。  男子が遅刻したら厳しく叱る者がいた。  しかし、女子が遅刻したらあまり叱らなかった。  吐き気がした。  何故男性が遅刻したら叱られなければならないのか、女性は叱られることは無いだろうか。  何故私が女性に対するルサンチマンから記事を書き始めたのかというと私が読んだ本「男が男を解放するために 非モテの品格 大幅増補・改訂版」のレビューを書くため

          男が男を解放するために 非モテの品格 大幅増補・改訂版 感想

          人間はどこまで家畜か 現代人の精神構造 感想

           「過保護なアメリカ人」。  虐殺器官の主人公であるクラヴィス・シェパードの台詞であったような気がする。  「過保護な○○人」の○○には何が入っても意味は変わらないと思う。  ○○に日本が入っても現代が入っても、である。  何故ならば人々は協同し連帯することで穏やかさを得る代わりに野生や身体性を失うからである。  どういうことかといえば本書では協同し連帯することを家畜化・内面化と呼び、文明の進展に模範的になることを無条件に良しとすることに批判的であるということである。  そん

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          キメラ 満洲国の肖像 増補版 感想

          仮面ライダーBLACK SUNの小説が発売された。 仮面ライダーBLACK SUNは人間と怪人との差別、闘争を描いた作品である。 話を見ていくと、創世王が登場するシーンに菊のご紋が映っていたり、悪の総理大臣が祖父の代から政治家家業をしていたりと、実在の人物を思わせる作品だった。 その中で、中国の満洲で人体実験をしていた731部隊を思わせる組織が怪人を生み出したという描き方があった。 ということで、今回の記事では「キメラー満洲国の肖像 増補版」のレビューを書いていこうと思う。

          キメラ 満洲国の肖像 増補版 感想

          「満州から日中戦争」と「アジア・太平洋戦争」を読んで

          GW中、遠出をしたのでバスや電車の中でひたすら読書をしていた。 この記事では、岩波新書から出版されている「アジア・太平洋戦争」と「満州事変から日中戦争」を読んだため、それらのレビューをしていきたい。 1.本の概要まず、本の内容を簡単に要約すると、大衆や政治家、官僚と軍人たちがメディアを介して戦争を始めたこと、戦争をするために軍部や政治家が法律などの理屈を持ち出すが、理屈には民衆と軍人たちとの間で齟齬が生まれるように説明していたこと、戦争によってアジアの各地に犠牲をもたらした

          「満州から日中戦争」と「アジア・太平洋戦争」を読んで

          トランスジェンダーと性別変更 これまでとこれから 感想

          性同一性障害特例法があるのだが、どの部分が問題かわからなかったため、「トランスジェンダーと性別変更 これまでとこれから」を読んだため、感想を書いていこうと思う。 1.本書を読む前に考えることまず、著作者は高井ゆと里氏の名前が記載されているが、本書の帯や内容を読むと複数の方が執筆しているため、各章において問題点の着目や内容が異なる。これから読む方はそのことを思慮して読んでほしい。 そのため、本書において各章の共通内容だと思ったことを書いていこうと思う。 2.性同一性障害と

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          「マルクス解体 プロメテウスの夢とその先」 感想

          私は斎藤幸平の著作「マルクス解体 プロメテウスの夢とその先」を読んだ。その感想を以下に書いていきたい。 1.感想を書く前にまず、抜粋や要約はここでは行わない。 私は一読者に過ぎないから、内容を体系的に理解していない。 そのためnoteで抜粋や要約をしても内容は不正確にしか伝わらないし、私自身誤解をしているところはあるのでこの記事を読んだ方は書店で本書を購入して読んでもらいたい。 本書ではマルクスのエコロジカルな観点がいかに歴史から忘却されていったか、「自然」と「社会」とを

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          デューン砂の惑星 PART2 感想

          デューン砂の惑星 PART2が2024年3月15日に本邦にて公開されたため、一週間遅れで映画を視聴した。 その感想を今回の記事で書いていこうと思う。 1.映画感想画の一つ一つが力を持っていた。 観ているだけでまるで自分が砂漠に迷い込んで、一緒に旅をしているようだった。 サンドワームに騎乗しながら砂丘を駆けるシーンは、砂を自分も浴びるような気分で見ていた。 特に一番カッコ良かったシーンは核兵器を皇帝の艦船に向けて発射するシーンである。核兵器の爆発、砂漠の風に揺られるポールのマ

          デューン砂の惑星 PART2 感想