2023年度の阪神タイガースのドラフト指名予想について(2023/9/11時点)
はじめに
こんにちは。筆者のLAYLAです。
筆者はプロ野球の試合観戦が趣味で、2016年頃から横浜DeNAベイスターズの試合をよく観ております。今は横浜スタジアムから近いとは言えない場所に住んでいますが、年に何度か横浜スタジアムに足を運んでおります。
本記事では、そんな横浜DeNAベイスターズの一ファンである筆者が予想する「阪神タイガースの2023年ドラフト指名」を紹介したいと思います。
あくまで他球団ファンの個人的な予想となりますので、阪神タイガースに対する解像度が低いかもしれません。「他球団ファンとしてはこう感じているんだ」「こういう考え方をしている人もいるんだ」くらいに思ってくれれば幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。
ドラフト会議の存在意義について
筆者は、ドラフト会議の存在意義は「増強」ではなく、あくまで「補強」だと考えております。
増強とは「今までにある程度の強さのあるものに、人員、設備、能力などを増やして、さらに強くすること」であり、
補強とは「弱いところ、足りないところを補って強くすること」です。
戦力的に余程の余裕が無ければ、下位指名ならともかく上位指名で増強する必要は無いと考えております。
これは当たり前のことではあるのですが、ドラフト会議ではこの意義を見失わないことがとても重要だと思っております。
例えばなのですが、ここ数年間NPBで屈指の打力を誇る東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手(23歳)は、サードを守っています。
2022年にゴールデングラブ賞を獲得した長岡秀樹選手(21歳)はショートを守っており、不動のレギュラーとしてここまで大半の試合にショートとしてスタメン出場を続け、その守備で幾度もヤクルトの投手を助けてくれています。
この2人のバックアップとしてユーティリティの武岡龍世選手(22歳)がおり、この若い3人にシーズンの大半の試合の三遊間を守らせています。
この状態の東京ヤクルトスワローズは、余程の強みを持つ選手がいない限りは、上位指名で即戦力三遊間の選手を獲得する必要はありません。
もし指名したとしてもその選手には出場機会が中々無いことが予想されます。
そのため、東京ヤクルトスワローズにとっては三遊間以外のポジションの選手を指名することが遥かに有意義であり、結果としてチームのためにも指名された選手自身のためにもなります。
横浜DeNAベイスターズの指名予想と、中日ドラゴンズの指名予想でも、この「補強」を最優先としております。
その結果、筆者は横浜DeNAベイスターズにおいては「先発三本柱以外の先発投手」「左打ちのスラッガー不足」を課題と定義し、指名予想をしております。
中日ドラゴンズにおいては「圧倒的得点力不足」「将来のエース投手候補の枚数不足」を課題と定義し、指名予想をしております。
前置きが長くなってしまいましたが、阪神タイガースでも同じ事が言えます。
誘惑を断ち切り、的確な「補強」ができるかどうかがチームの未来を左右すると思います。
そのため、現状の阪神タイガースの戦力を見直すことはとても重要なことだと考えます。
ここからは、筆者が考える阪神タイガースの強みと弱みを紹介します。
阪神タイガースの強み①:優秀投手陣
まず2023年度の阪神タイガースの強みを考えた際、真っ先に上がる強みの1つがこれだと思います。
阪神タイガースの失点数はここまで371失点であり、これはセリーグで最も少ない失点数です。
先発、リリーフ。隙がありません。
特に先発に関しては村上頌樹投手、大竹耕太郎投手、伊藤将司投手が優秀であり、現時点で全員が2桁勝利を挙げています。
上記3投手は全員20代であり、まだまだ伸び代がある先発投手です。何年間かは安泰でしょう。
彼ら先発投手だけでなく、岩崎優投手、石井大智投手、島本浩也投手らを有するリリーフ陣も優秀です。
彼らリリーフ陣のおかげで、阪神タイガースの先発陣の勝ち星が守り切られます。
投手陣が優秀だからこそ、打線の援護が少ない試合でも勝利を拾うことができています。
間違いなく、明確な強みです。
阪神タイガースの強み②:得点力の高い上位打線、侮れない下位打線
次に思い付く強みとしては、打線の上位を務める以下の3選手だと思います。
近本光司選手、中野拓夢選手が出塁し、盗塁や進塁打などで得点圏に走者を置いて大山悠輔選手をはじめとしたクリーンナップの打席で得点をする、という流れが確立されています。
彼らは全員出塁率が.350を超えており、得点も60点を超えています。
彼らの合計得点数は215点です。阪神タイガースはチームとして495得点しているため、実に4割近くの得点が彼ら3人によって生み出されています。
上位打線だけでも素晴らしいのですが、阪神タイガースの強みはこれだけではありません。
大山選手の後ろには長打のある佐藤輝明選手が控えているため、大山選手の高い出塁率が活き、更なる得点を狙えます。
8番打者には木浪聖也選手がいます。彼が打者を返すこともあれば、木浪選手自身が出塁することにより得点圏で得点圏打率.400の近本選手に打席を回すことができ、またも得点のチャンスを生みます。
このように打線として隙が少なく、どの打順からでも得点の可能性があります。
また、彼らもまた全員20代であり、非常に若いです。
あと何年間かは間違いなく安泰でしょう。
阪神タイガースの強み③:未来ある若手選手が多い
これも強みの1つだと思っています。
森下翔太選手は後半戦から一気に台頭し、新人ながら2桁本塁打を記録しました。
前川右京選手は前半戦で一軍のスタメンを張り、高卒2年目ながらクリーンナップを務めました。
門別啓人投手はここまで一軍出場はありませんが、ファームで順調。今年のフレッシュオールスターの先発投手を務めるなど、近い将来の活躍が期待されます。
今はレギュラーとして20代後半の選手が名を連ねておりますが、数年後に成績が落ち始めた場合、彼ら若手が核となれるような準備ができています。
現に、近本選手が死球により離脱した際は森下選手がその代役を務め、見事に役割を果たしました。その当時の頑張りが認められ、今はライトのスタメンとして試合に出ております。
未来に向けても盤石、というところは阪神タイガースの強みと言えます。
簡単ですが、以上が筆者が考える阪神タイガースの強みです。
他にもたくさん良いところはありますが、特に他のチームと比べて秀でているところはこの辺だと思っております。
次は、弱みに関してです。
阪神タイガースの弱み①:捕手陣の打撃不振
阪神タイガースにおいて、筆者がちょっと物足りないなと感じているところです。
今シーズン、捕手陣の打撃が奮いません。
ここまで梅野隆太郎選手、坂本誠志郎選手の両名が大半の試合のマスクを被っておりますが、残念ながら彼らの打率は.220を下回ってしまっています。
もちろん彼らのリードで投手陣が良い成績を収められているところもあるでしょうし、打撃は物足りなくとも守備面でチームに間違いなく貢献していると思っております。
しかし打撃面で成績が寂しいことは事実であり、彼らが打ってくれるようになると阪神タイガースはもっと打撃面で強くなれると思っています。
また、梅野選手は2023年8月13日に死球の影響で「左尺骨の骨折」と診断され、今季絶望となってしまいました。
現在は他に捕手が2人いるものの、ほぼ坂本選手のワンオペであり、高負担となってしまっています。
梅野選手は年齢的にベテランでもあり、彼の後釜という点でもドラフト会議での「打てる即戦力捕手」の指名は是非したいところです。
もしこの点が解決されれば来シーズンの阪神タイガースは、今年よりも強い戦いができると思います。
そのため「打てる即戦力捕手」の指名は、阪神タイガースのドラフトの最も重要なテーマの1つであると考えます。
阪神タイガースの弱み②:本塁打が少ない
阪神タイガースは得点力が12球団で最も優れており、ここまで495打点を挙げております。
しかし本塁打に目を向けてみると全球団11位の69本しか打っていません。
もちろん得点ができており、事実としてそれで勝てています。しかし全体的に出塁率が良く、走者が塁上にいることが多い球団であるからこそ、本塁打がこの少ない数字になってしまっていることは勿体無いと思わざるを得ません。
チームの中で、20本塁打を打っている選手はいません。唯一佐藤輝明選手が18本塁打を打っていますが、彼は良くも悪くも調子の波が激しい傾向にある打者であり、シーズンが終わった時点で20本塁打を達成できているかどうかは未知数です。
阪神タイガースは甲子園球場を本拠地としておりますが、甲子園球場は最も本塁打の出にくい球場の1つです。
そのため、スラッガータイプの打者は甲子園球場では持ち味を出し辛いことは容易に想像につきます。
しかし、セリーグでの対戦相手として読売ジャイアンツと東京ドームで、東京ヤクルトスワローズと神宮球場で、横浜DeNAベイスターズとは横浜スタジアムでそれぞれ試合を行います。
各チームに属する打者が素晴らしいというのもありますが、この3球場は本塁打が出やすい球場となっております。
阪神タイガースは上記の3球場で年30試合程度を戦わなければならなく、これは決して少ない数字ではありません。
すなわち、1年を通して本塁打が出やすい球場で試合を行う機会がそれなりにあり、かつ本塁打が不足してしまっている今の阪神タイガースにとって、スラッガーの需要は高いと考えます。
今はスタメンがガッチリ固定されていることや、得点自体はできておりそれで勝ててしまっているため余裕があるので、即戦力というよりかは「高卒スラッガー」を獲得し、未来に向けての投資をするべきだと思います。
簡単ではありますが、阪神タイガースの弱みは一旦これで終わりとさせて頂きます。
次は、これらの強みや弱みを踏まえた「ドラフト指名方針」を紹介したいと思います。
筆者が考えるドラフト指名方針
筆者が考える、阪神タイガースの強みと弱みは以下でした。
前述しましたが、ドラフト会議の存在意義は「増強」ではなく、あくまで「補強」だと筆者は考えております。
現時点で強い部分をドラフトで増強する必要はなく、弱い部分をドラフトで補強していくことを最優先に考えます。
したがって、2023年度のドラフト指名では
この弱点を補強します。
優先度が高いのは「打てる即戦力捕手」と「高卒スラッガー」の2つであると考え、上位指名でこの2つを埋められるような選手をピックアップしましたので、紹介したいと思います。
上位指名予想:打てる即戦力捕手
2023年のドラフト指名候補者の中で、即戦力捕手として上武大学の進藤勇也捕手が、ドラフト上位指名の筆頭になると考えています。
おそらくですが、彼はドラフト上位で指名されるでしょう。
読売ジャイアンツが狙っているという報道もあり、ウェーバーとの兼ね合いから、2位での指名は難しいと考えます。
逆に、2位指名まで残っていれば迷いなく彼を指名するべきです。
上位指名予想:高卒スラッガー
2023年のドラフト指名候補者の中で、高卒スラッガーとして花巻東高校の佐々木麟太郎選手、広陵高校の真鍋慧選手、鹿児島城西高校の明瀬諒介選手の3名が、ドラフト1位指名の筆頭になると考えています。
彼らも今年の1位指名候補です。
特に佐々木選手は今年のドラフト会議の主役で、1位指名を疑う余地はありません。何球団が競合するかというところに注目が集まっているようなレベルにいる打者です。
誰がどこの球団に行くかはわかりませんが、1人でも多くプロ球団のユニフォームを着て、大観衆の中でプレーしている未来があれば良いなと思います。
以上が、筆者が考えるドラフト指名候補選手となります。
最後に、筆者がもし阪神タイガースのドラフト指名の全権を得ていた場合、具体的に誰を指名するのかについて紹介致します。
筆者が考える阪神タイガースの具体的な指名
筆者がもし阪神タイガースのドラフト指名の全権を得ていた場合、具体的には誰を1位指名するのかについてです。
筆者が1位指名をする選手は・・・
花巻東、佐々木麟太郎選手です。
難しかったのですが、彼を選びました。
「補強」という観点で、本塁打の少なさの解消を優先させました。
今のレギュラー陣が20代後半であり、脂の乗っている年齢であることから戦力的に余裕があります。彼が順調に育てば5年後にレギュラーとなっていることが期待でき、その頃に今のレギュラー陣との融合と、世代交代を狙います。
その時に大山悠輔選手、佐藤輝明選手、森下翔太選手と共に長打を量産する超強力打線を形成します。
また、現監督の岡田監督は高卒野手の育成に関して非常に前向きです。
そういう意味でも指名しやすいと思っております。
以上が、筆者の考える1位指名です。
もしすんなり佐々木選手を獲得でき、なおかつウェーバーで残っていた場合は2位指名で進藤勇也捕手を指名できれば良いと思います。
それが難しそうであれば大卒投手の指名をしても良いと思います。今年は村上投手と大竹投手が先発ローテとして回ってくれましたが、彼らがシーズンを完走するのは今年が初めてであるため、来年疲れが出てしまい成績が落ちる可能性がゼロではありません。
以上が、筆者が考える阪神タイガースの具体的な指名となります。
「補強」をテーマとして、指名予想をしてみました。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
日本プロ野球において重大なテーマである「ドラフト会議」に着目して、今回は記事を書いてみました。
調べていくうちに様々な発見があり、より阪神タイガースにも、アマチュア野球に対しても知見を深めることができました。
阪神タイガースさん、戦力的に余裕があって羨ましいですね・・・
ドラフト会議当日、どのような指名が行われてどのような選手が入団してくるかはわかりませんが、少しでも多くのプロ志望選手達が指名され、その夢を叶えてくれることを心から祈っております。
長くなってしまいましたが、本記事は以上となります。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました!