【プロ野球】横浜DeNAベイスターズの2024年ドラフト指名願望(2024年9月16日時点)
結論から
本記事では、横浜DeNAベイスターズの2024年ドラフト会議における、筆者の指名願望を紹介します。
予想ではなく、あくまで願望です。
筆者は、横浜DeNAベイスターズの2024年ドラフト会議は以下の方向性で指名ができればとても良いな、と考えています。
横浜DeNAベイスターズのチーム状況
まず2024年ドラフト指名を考察するために、現在の横浜DeNAベイスターズのチーム状況を整理します。
横浜DeNAベイスターズは2024年9月16日現在、セリーグの4位となってしまっております。
4位と言っても首位巨人まで6ゲーム差となっており、残り16試合と試合数は少なく厳しいものの、優勝やAクラスが狙える位置にいます。
そのように、今年も熾烈な争いを繰り広げている横浜DeNAベイスターズですが、チームとしてどのような強みがあり、どのような弱みを抱えてしまっているかを紹介したいと思います。
横浜DeNAベイスターズの強み①:活発打線
バーっと出してしまいましたが、横浜DeNAベイスターズの活発打線は間違いなく強みであり、優秀です。
得点は現時点で457得点であり、セリーグ1位です。12球団で見ても3位であり、DHが無いことを考慮すると12球団中でもトップクラスに良い打線であると言っても良いでしょう。
58盗塁、打率.255、91本塁打といった項目もセリーグ1位の数値です。
まず、オースティン選手は今年復活を遂げました。
怪我しがちであり今年も何度か離脱もあったものの、万全なら最強です。
とにかく要所に強く、脅威の得点圏打率.403です。ボールが変わった疑惑のある投高打低の現環境でOPS.994は非常に素晴らしい数値であり、現NPB最強打者と言っても過言ではありません。
牧秀悟選手、宮崎敏郎選手、佐野恵太選手の主力は今年も安定しています。
単打。長打。左右中央への打ち分け。粘っての出塁。ここぞの本塁打。
チャンスメイカーであり、ポイントゲッターでもある彼らは臨機応変に様々な対応ができます。
特に今年、試合を観ていてとても良いなと思ったのは無死2塁からの右方向への進塁打です。
打順的には主に佐野選手や牧選手が無死から二塁打を打った際、その後の打者である牧選手や宮崎選手がこれをやっていて1死3塁を作っていました。あわよくばそれが一二塁間を抜いて安打になるケースもありました。
これをすることで次の打者が外野に打球を飛ばせば得点できる状況になります。こういった取り組みが、チーム全体の得点力向上に繋がったと考えています。
このような自己犠牲の進塁打を積極的にしていたところもあってか、この3選手の成績は昨年と比較して少し落ちてしまいましたが、成績以上に印象は良いです。本当に、この3選手はよくやってくれています。
山本祐大選手、梶原昂希選手の2選手は今年ブレイクしました。
山本選手は攻守でとても素晴らしく、12球団屈指の捕手へと成長しました。元々肩が非常に強くて良い捕手でしたが、打撃面が大幅に改善されたことで、山本選手がいること自体が横浜DeNAベイスターズの強みに昇華しました。
梶原選手は本人曰く「力を抜くことを覚えた」ことで化けました。規定未達ながら打率.322を打ち、出塁すれば果敢に盗塁します。
特に夏場の活躍は凄まじく、7月の打率.361、8月の打率.360と、やりたい放題でした。
山本選手と梶原選手がいたからこそ、横浜DeNAベイスターズは優勝争い、Aクラス争いに参加ができています。
彼らが揃った活発打線は非常に優秀であり、間違いなく横浜DeNAベイスターズの強みです。
横浜DeNAベイスターズの強み②:ちゃんと活躍する助っ人
助っ人がちゃんと稼働し、活躍しているのも横浜DeNAベイスターズの強みです。
助っ人外国人の不調に苦しんでる球団もある一方で、横浜DeNAベイスターズの助っ人は結構頑張ってると思います。
オースティン選手は先の項で記述したため、説明を割愛させてください。
中継ぎのウェンデルケン投手、ウィック投手はよくやってくれてると思います。
ウェンデルケン投手は怪我離脱があったものの、復帰してからは防御率1.31と非常に優秀であり、現在は8回の勝ちパターンを任されています。
ウィック投手は序盤苦しんだものの中盤になって適応しました。リード時もビハインド時も満遍なく起用されて、回跨ぎもたくさんやらされて・・・といった大変な状況でもしっかり結果を残したことで信頼を勝ち取りました。前半戦で6点台だった防御率が、今は防御率3.03と良化しています。
先発投手のジャクソン投手、ケイ投手もよくやってくれています。
ジャクソン投手は序盤制球に苦しみ、自滅してしまう試合が多くありましたが中盤になって適応しました。6月の防御率1.01、7月の防御率3.63、8月の防御率2.19、9月の防御率2.45と安定してきています。ジャクソン投手が降板した後にリリーフ陣が打ち込まれる試合が多いため勝ち星は6勝に留まってしまっていますが、ジャクソン投手への印象はとても良いです。特に、何故か阪神タイガースに対して強い(防御率2.10)のが良いですね。
ケイ投手は真逆で夏場に苦しんでしまいましたが、開幕からローテを守って防御率2.88は本当によくやってくれています。左腕で153km/hの直球を安定して投げ込めるのも素晴らしく、来年も見てみたい投手です。
彼ら全員、横浜DeNAベイスターズに残留して欲しいです。本当によく頑張ってくれていると思います。
横浜DeNAベイスターズの強み③:未来ある若手選手が多い
彼らのような、未来ある若手選手が多いことも横浜DeNAベイスターズの強みです。
度会隆輝選手、松尾汐恩選手に関しては今年1軍で活躍しており、彼らのおかげで勝った試合もいくつかありました。2軍でも3割を超える打率を残せており、後はもう1軍に定着するだけです。
井上絢登選手もルーキーながら1軍で25試合に出れております。「横浜DeNAベイスターズのドラフトの支配下の最終指名の野手は活躍する(例:宮崎敏郎、佐野恵太、山本祐大、蝦名達夫、梶原昂希など)」というジンクスがあるのですが、井上選手もその系譜であると思います。
実際2軍では3割近い打率と、8割を超えるOPSを残すなど、打つことに関しては非凡な才能を持ちます。このままロマン砲に育って欲しいです。
森下瑠大投手は高卒2年目ながら、2軍では防御率1.32の成績を収めている先発投手です。残念ながら手術をしてしまい、今シーズンはもう活躍を見れそうにないですが、来年以降に期待です。
庄司陽斗投手と渡辺明貴投手は支配下昇格候補の筆頭です。両者とも2軍で結果を残せており、早ければ今シーズンオフにでも支配下へ昇格すると思います。
横浜DeNAベイスターズの強み④:東克樹
最後に、名指しで横浜DeNAベイスターズの強みです。
それは東克樹投手です。
今期の活躍も素晴らしいです。東投手だけで、9個の貯金を作れています。
開幕からずっと先発ローテを守っています。すっかり横浜DeNAベイスターズのエースになりました。
23先発中、22QSと非常に安定しています。ケチのつけようがありません。間違いなく、横浜DeNAベイスターズの強みです。
横浜DeNAベイスターズの強みに関しては以上となります。
他にも良いところはありますが、特に他のチームと変わっているところはこの辺だと思っております。
次は、弱みに関してです。
横浜DeNAベイスターズの弱み①:リリーフ陣
筆者が今年の横浜DeNAベイスターズに対して、特に感じている弱みです。
それは、リリーフ陣です。
横浜DeNAベイスターズは救援防御率2.95であり、これはセリーグ5位の値となってしまっています。
ちなみにセリーグ6位は東京ヤクルトスワローズの救援防御率3.00であり、ほぼ誤差です。
よく頑張ってくれている投手もいます。
例えば坂本裕哉投手、徳山壮磨投手、佐々木千隼投手、京山将弥投手などは今年から横浜DeNAベイスターズのリリーフの一員として稼働しているのですが、雑な場面で起用された中でも、ある程度しっかりした結果を残してくれています。
しかし要となるはずの山崎康晃投手、伊勢大夢投手が今年も不調です。
特に山﨑投手については自身の防御率に影響が出ない場面(火消しや、エラーの走者が溜まっている場合など)に要所で痛恨の一打を許してしまうケースが散見されており、数値よりも印象は良くなく、その割には積極起用されているだけに悩みの種の1つとなってしまっています。
このリリーフ陣不調の弊害を受けてしまっている最たる例がジャクソン投手であり、直近5試合で3度も勝ち投手の権利を消されてしまっています。
9月11日(水) 阪神戦
ジャクソン投手が5回2失点で勝ち投手の権利を持って降板するも、その後山﨑投手が同点スクイズを決められてしまう
8月22日(木) 中日戦
ジャクソン投手が6回1/3を3失点で勝ち投手の権利を持って降板するも、その後山﨑投手が3失点、ウェンデルケン投手が1失点、森原投手が2失点してしまい逆転を許す
8月14日(火) 広島戦
ジャクソン投手が6回を1失点で勝ち投手の権利を持って降板するも、その後森原投手が3失点してしまい敗北を喫する
打線がきちんと得点し、先発投手がゲームメイクをしたとしても後ろのリリーフ陣が失点を許してしまい、敗戦してしまうケースが多いように感じました。
テコ入れするべき対象はこのリリーフ陣です。分かりやすく補強ポイントと言えるでしょう。
横浜DeNAベイスターズは近年、1位でリリーフ投手を指名していません。
2014年に山﨑投手の1位指名をしていますが、当時は先発投手としての運用を想定していました。基本的に1位での投手指名は、先発での起用を想定した指名を続けています。
その皺寄せが露見してしまったのが現状です。数年前までは山﨑投手が万全だったこともあって考慮しなくても良かったこのリリーフ陣ですが、もう無視はできない域に達していると思います。
もちろん山﨑投手が復調したり、現在離脱中の入江大生投手が怪我から復活してくれればそれがベストではあるのですが、リリーフ陣の新たな核、あわよくば新たな守護神候補となりうる即戦力投手をドラフトで指名を行い、それだけでなく外国からも状況に応じて補強するべきです。
横浜DeNAベイスターズの弱み②:正遊撃手の不在
横浜DeNAベイスターズ長年の課題の1つです。
他のポジションはしっかりレギュラーが決まっている中、遊撃手のレギュラーだけがいません。
基本的には調子が良い遊撃手を使うという方針です。
今シーズンで言うと京田陽太選手、林琢真選手、森敬斗選手、大和選手などが遊撃手として試合に出てくれています。
近年、ドラフトでは遊撃手の指名を続けてきており、チームとしても課題解決のために動いてはいます。しかし今年も解決できなかったというのが現状であり、遊撃手を追加指名することは必要でしょう。
なまじ遊撃手の指名を続けており、人数は揃っているというのも厄介です。
今年のドラフトには遊撃手の大きな目玉である、明治大学の宗山塁選手が市場にいます。
彼を1位指名して、彼が期待通りの活躍をして「はい。遊撃手問題解決。」としたら、今まで遊撃手を指名してきたことは何だったのかともなります。編成が歪であり、バックアップとして何名か残すとしても、大半の遊撃手は横浜DeNAベイスターズから去ることになるでしょう。
また、彼を1位指名して期待通りの活躍ができなかった場合はもっと悲惨です。また同じことを繰り返さなければなりません。
そのため、即戦力の大学社会人の遊撃手を獲得するというよりは高校生で、将来的に正遊撃手となれるポテンシャルを秘めた選手を上位指名で獲得する方が良いと思いました。
現状の遊撃手固定化できない問題は、現状の遊撃手達に競争を頑張ってもらう方針で良いと思います。
京田選手と大和選手はベテランの域に達していますが、他の遊撃手はまだ若く、伸びしろもたくさんあると思います。
横浜DeNAベイスターズの弱み③:東克樹以外の先発投手
今シーズン、東克樹投手以外の先発投手で、貯金4以上を作れている投手がいません。
昨年と比較して、誤算が多すぎました。
まず、横浜DeNAベイスターズの主力投手であった今永昇太投手がメジャーリーグへ旅立ちました。バウアー投手とも契約がまとまらずに、退団となってしまいました。
昨年はこの3人のみで貯金22を作れていました。今永投手とバウアー投手の抜けた穴は非常に大きく、それが埋め切れなかった格好です。
また、今シーズン先発として活躍を期待された深沢凰介投手が3月にトミージョン手術を発表。
平良拳太郎投手も2度の離脱があり、現在も復帰できておりません。
このようにたくさん誤算もあって、今シーズンの横浜DeNAベイスターズの先発事情は苦しいものとなっていました。
この点も補強ポイントであり、3位までに必ず1名は即戦力先発投手を獲得するべきだと考えています。
指名の方向性
以上のため、筆者の指名願望は以下となります。
まず1位指名ですが、愛工大の中村優斗投手を指名して欲しいです。
1位指名:中村優斗投手
あくまで個人的な願望ですが、1位指名は中村優斗投手に使って欲しいです。
中村優斗投手は2024年プロ野球ドラフト会議で最も注目を集めている選手の1人であり、競合する可能性が極めて高いです。同じ大学生投手である金丸夢斗投手と双璧を成す存在であり、単独指名は難しいと思います。
だからと言って、競合から逃げているようでは獲得の可能性もありません。勇気を出して、指名するべきです。
筆者の1位指名予想は金丸夢斗投手ですが、1位指名願望はこの中村優斗投手です。
それは何故かというと、大学代表で守護神を任された実績があるためです。
中村優斗投手はもちろん先発としての運用もできると思うのですが、チームの状況次第で守護神への配置転向をイメージしやすかったのが決め手でした。
大きい怪我が無いことや、奪三振王を3シーズン連続で受賞したことなども非常に素晴らしいです。
最速159km/hの直球が注目されがちですが、実は最もヤバい球はスライダーです。あんな落差のあるスライダーは、そう簡単に打たれるわけがありません。
バンバン三振を獲る、リーグを代表する圧倒的な守護神となれる可能性を秘めています。
あと、個人的な指名願望をテーマにした記事だからこそ書けるのですが、人柄がとても良くて好きです。
中京テレビスポーツというYouTubeのチャンネルがあり、そこで幾度も中村優斗投手のインタビュー動画が掲載されているのですが、嫌な顔ひとつせずインタビューを受けてくれていたり、高校時代の仲間からの熱いメッセージが書かれた横断幕を律儀に部屋に飾っていたり、トレーニングに対して自分でしっかりと考えて取り組むなど、地頭が良くて優しく真面目な好青年だなって思いました。
キャラクターという面でも非常に魅力的であり、是非横浜DeNAベイスターズに来て欲しいなと思います。
2位指名:齋藤大翔選手
この2位という場所で、将来的にチームの正遊撃手候補を補強したいです。
今年のドラフトは高卒遊撃手が豊作です。その中でも、プロでも遊撃手で活躍できそうだと思ったのは金沢高の齋藤大翔選手です。
齋藤大翔選手は2位で残っていないかもしれませんが、もし残っていたら彼を指名して欲しいです。
数年後、正遊撃手として横浜DeNAベイスターズの攻守に大きく貢献できる逸材だと考えています。
3位指名:即戦力先発投手
3位で即戦力先発投手を補強し、課題の1つである横浜DeNAベイスターズの先発投手の戦力不足の解消を目指して欲しいです。
2024年ドラフトはどちらかというと高校生の入札に人気が出そうな年であるため、実力ある大学生・社会人の即戦力先発投手がこの順位でも残っている可能性があります。
もし即戦力先発投手で、そのような投手が残っていたら獲得して欲しいです。
4位指名:高卒素材型投手
2024年ドラフトは高校生投手の逸材が多い年です。
4位までにも評価の高い選手が残っていたら、ここで抑えるべきだと思います。
全体的にまとまっているタイプというよりかは、どちらかというとスケールの大きい投手が欲しいなと思います。
もし仮に、佐伯鶴城高の狩生聖真投手が残っていたらここで抑えるべきだと思います。
5位指名:即戦力中継ぎ投手
5位で即戦力中継ぎ投手を補強することで、一旦は現状の補強ポイントを概ね埋めることができるのかな、と思います。
今年のドラフトにおける即戦力中継ぎ投手では、徳島インディゴソックスの工藤泰成投手は特に面白そうだな、と思います。
6位指名:ロマン枠
6位では、ロマン溢れる選手を獲得して欲しいです。
この順位まで残ってるの?と思うかもしれませんが、歴史的に見てもドラフト6位で指名されて活躍した選手がたくさんいます。現在の広島カープの監督である新井貴浩監督や、横浜DeNAベイスターズの監督である三浦大輔監督も、このドラフト6位という順位で指名されました。
直近では以下です。
戸郷翔征投手、湯浅京己投手、中野拓夢選手、山﨑颯一郎投手は日本が世界一となったWBC2023の代表メンバーに選出されました。
島内宏明選手や宮崎敏郎選手、岩崎優投手はそれぞれタイトルホルダーです。
彼らのような、ロマン溢れる選手をこの順位で指名できれば良いと思います。
また、前述しましたが「横浜DeNAベイスターズのドラフトの支配下の最終指名の野手は活躍する(例:宮崎敏郎、佐野恵太、山本祐大、蝦名達夫、梶原昂希など)」というジンクスがあります。
そのため、方向性としては打撃面でロマン溢れる選手が欲しいです。
筆者のイチオシ選手は2名おり、徳島インディゴソックスの寺岡丈翔選手と、オイシックス新潟アルビレックスBCの知念大成選手です。
両名とも打撃面で非常に面白い選手であり、ロマンに溢れています。
彼らのような選手を取って欲しいなと思います。
7位指名:野手投手問わず良い選手がいたら指名 ここで選択終了も視野
7位指名では良い選手がいたら指名のスタンスで良いのかな、と思います。
横浜DeNAベイスターズの支配下選手で、今オフのリリース、もしくは育成落ちとなってしまうであろう選手を考察した際に、助っ人外国人を除くと概ね9名程度かなと思っています。
2名程度をFAや戦力外からの補強、育成からの支配下登録に充てるとすると、ドラフトでの支配下指名は6〜7名程度に落ち着きそうであり、このあたりが引き際だと考えています。
そのため、良い選手がいたら指名のスタンスでやるべきだと思います。
まとめ
こんな指名が見れたら良いなあっていう、筆者の願望でした。
筆者のLAYLAでした。
ありがとうございました。