2023年度の中日ドラゴンズのドラフト指名予想について(2023/9/10時点)
はじめに
こんにちは。筆者のLAYLAです。
筆者はプロ野球の試合観戦が趣味で、2016年頃から横浜DeNAベイスターズの試合をよく観ております。今は横浜スタジアムから近いとは言えない場所に住んでいますが、年に何度か横浜スタジアムに足を運んでおります。
そんな横浜DeNAベイスターズファンの私ですが、中日ドラゴンズの試合も最近よく観るようになりました。理由はたくさんありますが「元横浜DeNAベイスターズの細川成也選手が活躍しているから」が主です。
本記事では、そんな横浜DeNAベイスターズの一ファンである筆者が予想する「中日ドラゴンズの2023年ドラフト指名」を紹介したいと思います。
あくまで他球団ファンの個人的な予想となりますので、「こういう考え方をしている人もいるんだ」くらいに思ってくれれば幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。
ドラフト会議の存在意義について
筆者は、ドラフト会議の存在意義は「増強」ではなく、あくまで「補強」だと考えております。
増強とは「今までにある程度の強さのあるものに、人員、設備、能力などを増やして、さらに強くすること」であり、
補強とは「弱いところ、足りないところを補って強くすること」です。
戦力的に余程の余裕が無ければ、下位指名ならともかく上位指名で増強する必要は無いと考えております。
これは当たり前のことではあるのですが、ドラフト会議ではこの意義を見失わないことがとても重要だと思っております。
例えばなのですが、ここ数年間NPBで屈指の打力を誇る東京ヤクルトスワローズの村上宗隆選手(23歳)は、サードを守っています。
2022年にゴールデングラブ賞を獲得した長岡秀樹選手(21歳)はショートを守っており、不動のレギュラーとしてここまで大半の試合にショートとしてスタメン出場を続け、その守備で幾度もヤクルトの投手を助けてくれています。
この2人のバックアップとしてユーティリティの武岡龍世選手(22歳)がおり、この若い3人にシーズンの大半の試合の三遊間を守らせています。
この状態の東京ヤクルトスワローズは、余程の強みを持つ選手がいない限りは、上位指名で即戦力三遊間の選手を獲得する必要はありません。
もし指名したとしてもその選手には出場機会が中々無いことが予想されます。
そのため、東京ヤクルトスワローズにとっては三遊間以外のポジションの選手を指名することが遥かに有意義であり、結果としてチームのためにも指名された選手自身のためにもなります。
前回の横浜DeNAベイスターズの指名予想でも、この「補強」を最優先としております。
その結果、筆者は横浜DeNAベイスターズにおいては「先発三本柱以外の先発投手」「左打ちのスラッガー不足」を極めて重大な課題と定義し、指名予想をしております。
前置きが長くなってしまいましたが、中日ドラゴンズでも同じ事が言えます。
誘惑を断ち切り、的確な「補強」ができるかどうかがチームの未来を左右すると思います。
そのため、現状の中日ドラゴンズの戦力を見直すことはとても重要なことだと考えます。
ここからは、筆者が考える中日ドラゴンズの強みと弱みを紹介します。
中日ドラゴンズの強み①:良質な先発投手陣
まず2023年度の中日ドラゴンズの強みを考えた際、真っ先に上がる強みの1つがこれだと思います。
先発投手としては小笠原慎之介投手、髙橋宏斗投手、柳裕也投手が今年1年間を通してローテーションを守っております。
QS率が3人とも60%を超えており、1年間を通してしっかり試合を作れる投手であることがわかります。特に大きな離脱も彼らにはありませんでした。
2023年は彼らがローテーションの核となっておりましたが、彼らの他の先発投手も粒揃いです。
途中離脱してしまいましたが、ウンベルト・メヒア投手はその代表例です。
また、怪我から復帰した梅津晃大投手も大きなポテンシャルを持っており、来期以降の期待が高まります。
現在リハビリ中となっておりますが、大野雄大投手も復帰後は必ずやってくれるでしょう。
メヒア投手と大野投手が現在離脱中となっておりますが、彼らが全員揃った先発ローテーションは、12球団でもトップクラスの強さを誇るでしょう。
彼ら「良質な先発投手陣」は、間違いなく中日ドラゴンズの明確な強みの1つです。
中日ドラゴンズの強み②:伸び代多き若手野手陣
次に思い付くこととして、一軍の試合に出ている野手の年齢が非常に若いことであると考えます。
レギュラーの岡林勇希選手、細川成也選手、石川昂弥選手の3人は全員若く、伸び代たっぷりです。
他にも龍空選手、村松開人選手、福永裕基選手なども数多くの試合に出場しております。
以上6名全員が20代となっており、かつ中日ドラゴンズ入団4年以内の選手となります。
試合に出場している彼らが若いということは、長期的に見た際にアドバンテージになると思います。
岡林選手、細川選手、石川選手は全員今年がキャリアハイの成績を残せそうで、ステップアップができております。
龍空選手、村松選手、福永選手も今年の試合に多く参加し、肌感を覚えたことで、解像度が高いイメージを持ちながら来年のための準備ができるでしょう。
彼ら野手陣の年齢層が若いということは、未来に繋がるという点で1つ良いところなのかなと思っています。
中日ドラゴンズの強み③:優秀捕手陣
ズバリ、宇佐見真吾選手、木下拓哉選手の2人です。
セリーグに、各チーム「打てる捕手」はいますが、これだけ「打てる捕手陣」はいません。
今シーズン木下選手が離脱したことがありましたが、宇佐見選手がその代役をきっちり務めました。
捕手でありながら、両名ここまで打てるのは素晴らしいことだと思います。
この2人が捕手として属していることは、編成上も安心を与えると思います。
来年以降も、お互い競争して高め合って欲しいと思います。
中日ドラゴンズの強み④:NPB最強クローザー
筆者が考える、中日ドラゴンズ最大の強みです。
それは、NPBで最も優れているクローザーであろう「ライデル・マルティネス投手を有していること」です。
もう9月になりますが、自責点はたったの1点です。
基本的に、彼から得点をすることはできません。
最速161km/hのストレート、144km/hのスプリットを193cmの高身長から角度良く、コントロールを間違えずにテンポ良く投げ込みます。
彼がいることで、対戦相手の攻撃は実質8回までとなります。
私は横浜DeNAベイスターズのファンなのですが、中日リードの状況で9回に突入してしまったら、もうその試合を諦めています。
彼が登板するような展開に持ち込んでしまった時点で、敗北です。
それほどの絶対的存在です。
中日ドラゴンズの強みに関しては以上となります。
他にも良いところはありますが、特に他のチームと変わっているところはこの辺だと思っております。
次は、弱みに関してです。
中日ドラゴンズの弱み①:圧倒的得点力不足
中日ドラゴンズにおいて、筆者が最も深刻かつ緊急に解決すべき課題だと思っている箇所です。
得点が足りません。
先述した小笠原投手、髙橋宏斗投手、柳投手が優秀な防御率でローテーションを回しているのにも関わらず、彼らが借金13を抱えてしまっている根本的な原因です。
2023年9月9日時点で、中日ドラゴンズの得点は338得点です。
これは12球団ダントツで最下位です。1位の阪神タイガースは490得点となっており、150点以上の差をつけられてしまっています。
試合数はここまで124試合なので、平均得点は2.72得点となります。
また、0点の試合が23試合、1点の試合が22試合、2点の試合が29試合となっており、中央値は2点です。
そのため、中日ドラゴンズは残念ながら基本的に3失点したら負けです。この圧倒的な得点力不足が借金28という結果に結びついてしまっていることは明白です。
この得点力不足の解消は間違いなく必要であり、もし解決されれば来シーズンの中日ドラゴンズは強い戦いができると思います。
立浪監督は3年契約となっているため、来シーズンがラストチャンスです。
おそらく早急にこの問題は解決したいと考え、高卒野手よりも大卒野手もしくは社会人野手をドラフト指名すると予想します。
それも、なるべく長打が打てる選手を指名すると思います。
よく、「バンテリンドームは広いため本塁打が出にくい」と言われます。
実際にデータを見てもそれはその通りです。PF(パークファクター)という「球場で本塁打がよく出るかどうかの指標」があるのですが、それを見てもセリーグの中で最も本塁打が出にくい球場であることが示されています。
そのためなるべく「足を使える、長打は少なくても良いから打率の良い選手」を集めるというのはバンテリンドームを本拠地として使う球団のドラフト方針としては筋が通っていると思います。
実際にそれで活躍できている選手は確かにいます。大島洋平選手、岡林選手(彼らはちゃんと2塁打3塁打も打てますが)はその筆頭でしょう。
大島選手はその理論を体現しており、先日2000本安打を達成しました。
本拠地をバンテリンドームとする以上、やはり「足を使える、長打は少なくても良いから打率の良い選手」を集めるというのは理に適っていると思います。
それでは、長打を打てる選手は要らないのでしょうか?
私は、そうは思いません。
「足を使える、長打は少なくても良いから打率の良い選手」は確かにバンテリンドームで活躍しやすいと思いますが、それはそれとして、長打を打てる選手も必要だと考えます。
長打を打てる打者の重要性は、他の誰でもない細川選手がその活躍を以て示してくれました。
細川選手は現在72打点を挙げています。中日ドラゴンズの総得点が338得点であるため、実に21%の得点を細川選手に依存しています。5点に1点は細川選手が絡んでいます。かなり、細川選手頼りとなってしまっています。
この点はおそらく中日ドラゴンズ球団の編成も認識していることで、もし即戦力野手を指名するのであれば「長打を打てる選手」が欲しいと考えます。
そういった選手が圧倒的に不足してしまっているため、ここは間違いなく補強ポイントです。
中日ドラゴンズの弱み②:将来のエース投手候補の枚数不足
現状の先発ローテーションを支えている小笠原投手はMLB挑戦が噂されており、柳投手は来年FA権を獲得します。
近い未来にもし2人とも流出となってしまった場合、中日ドラゴンズの強みの1つ「良質な先発投手陣」が大きな痛手を負うのはまず間違いなく、強みが弱みになってしまうかもしれません。
現在、仲地礼亜投手が先発ローテーションに入っていますが、彼以外にその課題を埋められそうな投手がおらず、枚数不足感は否めません。
そのため、「将来に向けての先発投手の補強」も行うべきと考えます。
あくまで「将来に向けて」であるため、ここは大卒でも高卒でも問題ないと思っています。
将来のエースとなれる器を確実に指名することが大事になると思います。
中日ドラゴンズの弱み③:盗塁が少ない
チームとして「足を使える、長打は少なくても良いから打率の良い選手」の育成を心掛けているのにも関わらず、ここまで中日ドラゴンズは32盗塁しか記録できておりません。
これは12球団最下位の盗塁数の横浜DeNAベイスターズの27盗塁に次いでの11位の盗塁数となります。
岡林選手が11盗塁、大島選手が5盗塁を記録しておりますが、それ以外の選手は全て2盗塁以下となっております。
これではチームの方針として、大失敗です。
この点も直接得点力不足に結びついていると考えます。
しかしこの点に関しては、筆者は割と楽観視しております。
なぜなら来年は田中幹也選手がそれなりに出場できると考えているからです。
彼は大学時代、1試合6盗塁を記録した瞬足です。
今期は残念ながら怪我のためここまで出場機会がありませんが、来年はやってくれるだろうと考えます。
そのように筆者は楽観視しておりますが、もし不安であれば足のスペシャリストを、中位〜下位で指名できれば良いかなと思います。
他にも色々ありますが、中日ドラゴンズの弱みは一旦これで終わりとさせて頂きます。
次は、これらの強みや弱みを踏まえた「ドラフト指名方針」を紹介したいと思います。
筆者が考えるドラフト指名方針
筆者が考える、中日ドラゴンズの強みと弱みは以下でした。
前述しましたが、ドラフト会議の存在意義は「増強」ではなく、あくまで「補強」だと筆者は考えております。
現時点で強い部分をドラフトで増強する必要はなく、弱い部分をドラフトで補強していくことを最優先に考えます。
したがって、2023年度のドラフト指名では
この弱点を補強します。
優先度が高いのは「長打を打てる即戦力野手」および「将来のエース投手候補の枚数不足」であると考え、上位指名でこの弱点を埋められるような選手をピックアップしましたので、紹介したいと思います。
上位指名予想:長打を打てる即戦力野手
2023年のドラフト指名候補者の中で、長打を打てる即戦力野手として明治大の上田希由翔選手、ENEOSの度会隆輝選手、慶応大の廣瀬隆太選手、山梨学院大の宮崎一樹選手の4名が、ドラフト上位指名の筆頭になると考えています。
彼らが、今年の上位指名候補です。
上田選手、度会選手は今年のドラフト会議の目玉で、おそらくですが1位指名をしないと獲得は難しいと考えております。
廣瀬選手や宮崎選手は3位に残っていれば幸運っていうレベルです。
上位指名予想:将来のエース投手候補
2023年のドラフト指名候補者の中で、将来のエース投手候補として東洋大の細野晴希投手、青山学院大の常廣羽也斗投手、國學院大の武内夏暉投手、大阪桐蔭高校の前田悠伍投手、享栄高校の東松快征投手の5名が、ドラフト1位指名の筆頭になると考えています。
おそらくですが、彼らはほとんどドラフト1位で指名されるでしょう。
幸い、このまま中日ドラゴンズが最下位で終われば、ウェーバーで13番目の選手を指名することができます。
1位で漏れた選手を、ここで獲得することができるでしょう。
以上が、筆者が考えるドラフト指名候補選手となります。
最後に、筆者がもし中日ドラゴンズのドラフト指名の全権を得ていた場合、具体的に誰を指名するのかについて紹介致します。
筆者が考える中日ドラゴンズの具体的な指名
筆者がもし中日ドラゴンズのドラフト指名の全権を得ていた場合、具体的には誰を1位指名するのかについてです。
筆者が1位指名をする選手は・・・
明治大、上田希由翔選手です。
全く迷いなく、彼を選びました。
得点力不足が原因でチームが勝てないこと、好投している先発投手陣に勝ちが付かないことは極めて重要な問題であり、絶対に見過ごせません。
得点力不足を解消しないと、それが原因で先発投手陣が「援護」を求めて他球団に移籍するかもしれません。
そうなってしまうとチームが崩壊します。最優先で、この問題は解決するべきです。
そのため「補強」という観点で、ベストマッチしたのが上田希由翔選手の指名です。
彼は一塁手を守れるため、ビシエド選手の後釜も兼ねることができます。
また、上田希由翔選手の横浜DeNAベイスターズスカウト評は「左の牧秀悟」です。同じセリーグのチームであるならば、それがどれだけ脅威であるかわかると思います。
敵に回したくないという意味でも、上田希由翔選手の1位指名での獲得を推します。
以上が、筆者の考える1位指名です。
もしすんなり上田希由翔選手を獲得できた場合は2位指名で「将来のエース投手候補」の中から残っている選手を指名できれば良いと思います。
特に東松快征選手がもし残っていれば、迷いなく2位指名するべきと考えています。
もし3位で宮崎一樹選手が残っていれば、これも指名するべきだと思います。彼を獲得することで、「盗塁が少ない」問題も解決に向かいます。
以上が、筆者が考える中日ドラゴンズの具体的な指名となります。
「補強」をテーマとして、指名予想をしてみました。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
日本プロ野球において重大なテーマである「ドラフト会議」に着目して、今回は記事を書いてみました。
調べていくうちに様々な発見があり、より中日ドラゴンズに対して知見を深めることができました。
ドラフト会議当日、どのような指名が行われてどのような選手が入団してくるかはわかりませんが、とにかく中日ドラゴンズに的確な選手が指名され、無事に入団し、活躍して暗黒期を脱出する手がかりとなってくれることを心から祈っております。
長くなってしまいましたが、本記事は以上となります。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました!