ソロ旅オタクの2泊3日、はじめてのしくじり韓国旅。財布忘れて渡韓...。Vol.3
前回までのお話はこちら・・・。
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関空で現金手にすることができ安堵したのも束の間、仁川空港に着いた私に次なる試練が待ち構えていた。
こちとら財布を忘れたせいで、クレジットカードを持っていないので何をするにも現金がいる。
しかし、さすがはカード社会である韓国。
旅行者が現地人と同じようにクレジットカードを使いながら旅がしやすいようにプリペイド式のカードなるものが存在するのだ。
救世主、その名も『WOWPASS(ワオパス)』。
事前にYouTubeで予習していた動画によると、WOWPASSは作るのも簡単かつクレジットカードが使えるお店ならどこでも使えるというありがたい代物。
韓国は屋台などを除けばほとんどのお店で支払いをクレジットカードまたは電子マネーを推奨している国。
日頃から現金をめったに使わない、キャッシュレス信者の筆者にとってもありがたい話であった。
入国審査を終えて晴れて自由の身になった私は、まずはWOWPASSを作ろうとした。
しかし…。
空港だからWOWPASSを作る機械などすぐに見つかると思っていたのだが、ありそうなところを探しても一向に見つからない。
おかしいな…。
仕方なく、インフォメーションカウンターに行って聞いてみることにした。
たどたどしい、アンニョン、ハセヨ…?という挨拶を添えて近づいてみたら、カウンターの女性の方に「日本人の方ですか、こんにちは〜。」と言われて拍子抜けした。
どうやら終始、日本語で喋ってくれるそう(すごいな!)
「WOWPASSを作りたいんですが、どこで作れますか?」
「あぁ、それならまずは空港鉄道エクスプレス乗り場に行ってください」
「え?ここでは作れないんですか?」
「そうです、この地下を通って空港鉄道乗り場に行って、入場券を買えば中に入ることができますので、そちらで購入してください」
「入場券っていくらくらいですか?」
「さぁ?1000ウォン(≒100円)くらいじゃないですかね?」
「ありがとうございます。それじゃあ、行ってみます。」
むむむ…。WOWPASSを購入するために空港鉄道の入場券が必要なら、そもそも韓国ウォンを持っていないので、両替をする必要がある。
空港はレートが高いから必要以上には両替したくなかった。
仕方なく裸で持ってきた日本円から、千円だけ両替することにした。
両替カウンターにいた男性は韓流スターばりに顔が整っていて、今から広告の撮影ですか?と思うほどだった。肌の美しさをキリトっても、歯の白さに至っても、きちんと手入れをされている感が伝わってきて、到着早々驚きを超えて、ここが美容大国であることを思い知らされたような気分だった…。
綺麗を保つのに性別とか関係ないんだな。わたしもちゃんとやろう!と気が引き締まった。
両替した8,420ウォンを握りしめて、空港鉄道乗り場に向かった。
WOWPASS…ワオパス…と機械を探して目が泳ぐわたし。
近くに職員らしきコワモテの男性がいたので、尋ねてみると早口でまくし立てるような英語でWOWPASSが作れる場所を指さされた👉
あった〜!!看板を見つけた時にはちょっと感動した。これでミッションクリアか、と思われた矢先…。
「WOWPASSですか…?」と日本語が聴こえてきた。
え…?っと思って振り返ると、専用職員のような女性が近づいてきて流暢な日本語で助けようとしてくれた🥹
「あ、はい。」とわたし。
「空港直通列車(A'REX)のチケットは持ってますか?」
「あ、いえ、持っていません。」
「WOWPASSの機械は、改札の中にあるのでチケット持っていないと作れないんです。」
「えっと、空港のインフォメーションセンターで入場券を買って中に入ればWOWPASSのカードを作ることができると聞いたのですが…」
「あ、そうでしたか。残念ながら入場券というものがないので、WOWPASSを作りたいのであれば直通列車のチケットを買わないといけません。」
「え…そうなんですね。これからバスで明洞に向かうので直通列車に乗る予定はないんです。」
「そうでしたか…。」
ここでもまたつまづいてしまった…。
空港直通列車はソウル駅と仁川空港を結ぶ列車だ。
これから向かいたいのは市内の明洞という駅だったので、バスで向かった方がダイレクトに行きやすかったため、ソウル駅に行っても仕方がなかった。
すると彼女は、「インフォメーションセンターの女性が間違ったことを伝えてしまって、あなたを困らせてしまって本当に申し訳ありません。」と申し訳なさそうにとても丁寧な日本語で丁重に謝ってくれた。
あなたが悪い訳でもなんでもないのに…。心がギュッとなった。
その後、WOWPASSのアプリについての説明や明洞ならどこで作れるかを説明してくれた。
彼女は自分の仕事を全力で全うしようとしてくれている…そんな姿勢に胸を打たれた。
彼女に丁重にお礼を言い、せっかくきた道を引き返し空港カウンターに戻る道すがら考えを改めた。
ここにいても仕方がないので、とりあえず一度バスで明洞に向かい、WOWPASSはそれから作ることにしよう。と気持ちを切り替えた。
バスのチケットを買うために、追加でお金が必要だったので、また先ほどの両替所に行き、韓流スターのようなお兄さんに追加で日本円を1万円渡し、両替してもらった。新札を渡したが、難なく受け付けてくれた。
手元に、90,000ウォン弱(≒9,000円)が残った。
韓国のお金の単位は、日本円の10倍。
韓国ウォンから0を一つ取ると、およそ日本円の価値となる。
両替をしてもらった現金を前に、ものすごい大金を手にしたような錯覚を覚えるが、しっかり両替手数料が引かれているので実質目減りしている。
バスチケットの友人窓口の列に並んで、バスのチケットを入手した。
これで明洞へ向かう。
空港リムジンバスに乗ってまたもプチ感動。
全ての車体がそうなのかどうかは不明だが、シートがなんとも高級で座り心地がバツグン…!
これまでたくさんの空港バスに乗ってきたが、ソウルのリムジンバス個人的にはとても良かった。
余談だが、筆者は屋外で地面に直接カバンやリュックをぜっっっっったーーーいに置きたくないので、バスの中でも、Clipa(クリッパ)が大活躍。
耐荷重は15kgあるので、平面に限らず引っかける場所があれば大抵のものはどこでもぶら下げられる。
全ての旅人におすすめしたい。
まだ何も終わったわけではないが、すでにどっと疲れた。
明洞に着いたら、何か美味しいものでも食べよう。
本旅で必ず行くと決めてきた、明洞餃子に行こう。
そうと決まればもうひと頑張りできる。そう思って気持ちを奮い立たせた。
…続く