【超重要!】チーム戦略で勝ちにいく(後編)
こんにちは。ラクロス監督の陽一です。
◎テーマ
「戦略」の具体的な決め方
◉前回に引き続き
ラクロスのチーム戦略の話です。
ここから戦略の決め方を解説しますが、まずはゲーム構成を理解するところから始めましょう。
◉ゲーム構成
ラクロスに限らず、大体のボールゲームは
「オフェンス」
「トランジション」
「ディフェンス」
の3つから構成されます。
その3つにラクロスの局面を当てはめたものが以下の図です。
![](https://assets.st-note.com/img/1663378390949-YbVJsWD8Sn.jpg?width=1200)
もしかしたら「セット・アンセット」あたりが聞きなれない言葉かもしれませんが、
・オフェンスのセット
→ディフェンスが完全にセットしている時に攻める
・オフェンスのアンセット
→ディフェンスがセットできていない時に攻める
ってだけです。
ディフェンスの「セット・アンセット」はその逆ですね。
んで、この考え方でいくと
「クリア」はオフェンスアンセット
「ライド」はディフェンスアンセット
となります。
◉こだわる局面を選ぶ
ゲーム構成がわかったら、この中からチームとしてこだわる局面を選んでください。
例えば、以下のような感じです。
![](https://assets.st-note.com/img/1663404490634-sZ82aVGxP1.jpg?width=1200)
(ここでは各セクション1つずつ選んでいますが、2つ以上選んでもいいです)
もし上記のようなこだわりを選んだのであれば、ラクロススタイルとしては
・不安定なシュートを打たせ、Gセーブで奪っていくDF
・ライドやクリアは安パイで
・しっかり6−6で攻めて決め切るセットOF
みたいなのが考えられます。
これが戦略です。
ちなみに「こだわりを何にするか?」については、幹部で決めてチーム全員に落とし込むも良し、指導者が決めるも良し、チーム全員で話し合って決めるも良し。そこは自由です。
◉戦略を決めたら
さて。戦略が決まったらあとは大丈夫だと安心してはいけません。
ここからがほとんどのチームができない超重要なことです。
先ほどのように戦略を決めたら、前編でもお話しした「捨てる」を徹底しなければいけません。
例をあげて説明しますね。
先ほどの例では
・不安定なシュートを打たせ、Gセーブで奪っていくDF
・ライドやクリアは安パイで
・しっかり6−6で攻めて決め切るセットOF
という戦略を決めました。
そう決めたのならそれを徹底してください!
よくあるのが、そんな戦略に決めたにも関わらず、練習でライド練を頑張ったり、ブレイク状態の練習をしたり…
しまいには、試合中にブレイク速攻の場面で強引に攻めたり…
そして、そんな戦略とは違うことをやってるのに、チーム内であーでもない、こーでもないと真面目に議論をしたり…
これがムダなんです。
こういう場合、正解は
「ライド練もブレイク練もしない」
「試合でブレイク場面になったら、最終的にはセットオフェンスの形になるようにコントロールする」
「戦略と違うことをやる選手がいたらちゃんと注意して制する」
です。
極端かもしれないけど、それでいいんです。
◉日本一になるチームは…
最後に、戦略を立てられない、捨てられないチームに伝えたいことがあります。
それは
「日本一になるチームは"日本一の何か"を必ず1つは持っている」
ということです。
逆に、それが1つもないチームは絶対に日本一にはなれません。
優れたものをたくさん持っていても、その中に「これに関してはうちのチームが日本一!」と言えるものがなければ日本一にはなれないんです。
日本一ではなく、もう少し低い目標で地区優勝を掲げている場合でも同じです。
「地区優勝するチームは"地区で一番の何か"を必ず1つは持っている」
んです。
さあ、そうなったとき、皆さんのチームはそれをどうやって作りますか?
限られた時間であれもこれもやって本当に作れますか?
やることは1つです。
戦略を決めて、コレ!というもの以外は捨てましょう。
中途半端な武器をたくさん持つのではなく、最強の武器1つを持ってシーズンを戦いましょう。
そこまで振り切ってようやく一番を争うための土俵に立つことができます。
今回は以上です。
それではまた!