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元パティシエのローソンクルーが、お客様に届けたいもの
全国にあるローソンのオーナー・クルーに、マチの魅力とご自身との関わりをインタビューする企画「#マチのほっとステーションをつくるひと」。
今回は、神奈川県横浜市のローソンSOCOLA日吉店の大林百合亜さんにインタビューを実施。元パティシエの経歴、ローソン内のスイーツアイデアコンテストでの優勝経験と、一見、スイーツど真ん中の人生を歩んできたように見える大林さん。しかし、その根底にあったのは、マチのお客様に対しての熱い想いでした。
子どもの頃から変わらない「食に関わる仕事がしたい!」の気持ち
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本日は、よろしくお願いします。まずは今のお店で働くまでの経緯を教えていただけますでしょうか。
ローソンで働く前はケーキ屋さんで働いていました。子どもの頃からケーキ屋さんで働きたい想いがあって、小学生の頃から私が家族に誕生日ケーキを作っていました。料理の専門学校を卒業後、洋菓子チェーン店に就職しました。
ということは、前職はパティシエさん、ということですね。
皆さんが想像されるようなパティシエさんではなく、クリームの泡立てや、ケーキをカットする日々でした。販売と接客もしていて、ケーキを作る時間より売っている時間の方が多かったですね。
調理の仕事、ということはケーキ以外にも興味があったのですか?
子供の頃から料理にすごい興味がありました。家族や友人から自分の料理を美味しいって言われるとすごい嬉しかったんです。図書館で料理本を借りてきて、いろんなレシピを試しました。普通の子どもなら「おもちゃ買って」、「ゲーム買って」とかってなるのが、私の場合は「測り買って」「バター買って」「薄力粉買って」みたいな(笑)。
子どもの頃からずっと同じ気持ちってすごいですね。
なのですが、就職して3年目に、自分がメインで働いていたお店が閉店することになってしまって、千葉県内のお店に異動と言われました。もともと接客よりも調理がしたいという気持ちでパティシエになったので、異動先のお店でもまた接客メインのお仕事になるようなら、地元で違う仕事をしてもいいんじゃないかなと思って退職しました。
その後、ローソンクルーに、ということですね。
洋菓子チェーン店を退職後、結婚して、子どもが産まれて、少し落ち着いたタイミングでローソンクルーになりました。専門学生の頃に、レストランでアルバイトしていたとお伝えしましたが、同じ時期にローソンでも働いていたため、ローソンクルーになるのは二回目でした。
意を決してのコンテスト参加、スイーツへの熱い想い
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元パティシエという経歴もありますし、やっぱりスイーツのセールストークが得意ということだったりしますでしょうか?
お店ではオーナーさんと店長さんにしか「元パティシエ」ですとは言いませんでした。自分が食べたローソンスイーツの感想を同僚に伝えることはありました。
私はローソンのスイーツがすごく好きなんですが、コーヒーと一緒に買っても500円以内におさまるスイーツも多いので、価格のこともすごい考えているんだなと。ローソンのバームクーヘンは本当に美味しくて、自分でもよく買っていましたが、お客様にそこまでスイーツのセールストークをしたことはないですね。
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2020年にローソンのスイーツコンテストに応募されたそうですね。
2020年に、クルーさんからスイーツのアイデアを募って、採用された案が商品化される「関東スイーツコンテスト」がありました。お店にその案内チラシが配られて、採用されるための条件がいろいろと書いてありました。コンテストに興味はあったのですが、私みたいな新人クルーがこんな大きなコンテストで出しゃばるのは違うかなと思って、応募するか悩んでいました。そうしたら、当時の店長が「やってみたら?パティシエだったんだし、作りたいケーキもあったりするんじゃないかな?」って言ってくださって。
そうだ!私のつくりたかったケーキあったじゃん!って思って、私が作りたかった理想のケーキを案にして応募しました。
どのようにアイデアを考えましたか?
誰かに相談したり、既にある商品を参考したりはしませんでした。そういうのを参考にすると自分のアイデアじゃなくなっちゃうと思ったんです。店長さんから「自分で考えたものをそのまま出していいんじゃない」と言ってくださったこともあり。だから、私だけのアイデアをここにぶつけるんだ、という気持ちで考えました。
結果は……
最後は私のものも含めて3つのアイデアが残りました。最終選考の場では、それぞれのアイデアを考えたクルーさんが商品開発部の社員さんへのプレゼンテーションがありました。結果、私のアイデアが採用されて、商品化していただきました。「マシュクリム」という商品名で、関東甲信越地区限定で発売されました。自分のアイデアが評価されたことは本当に嬉しかったです。
「マシュクリム」が採用されたポイントはどこだったのですか?
チョコレートソースですね。あとはマシュマロの焦げ目、これは絶対譲れなかった一番のこだわりです。
コンテストを通して、商品を作っている方たちは本当にすごいと改めて感じました。私のアイデアをこんなに丁寧に再現しようとしてくれるんだって。いくつかのサンプル商品を何十人の社員さんたちが食べて、どっちがいいか?みたいなことや、商品パッケージもいっぱい候補がある中から、こっちの方が素敵なんじゃないかとか。もうそれを何度も。みなさんが、私のアイデアについて一生懸命で考えてくれたことがすごく嬉しかったです。開発の過程を見て、だからこんなに美味しんだということもよく分かりました。
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お客様の「おいしい」の笑顔が自分にとっての幸せ
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自分のアイデアが商品になって、パティシエに戻りたいっていう気持ちにはならなかったのですか?
なかったですね。自分のやりたいケーキを実現できましたし。でも、それ以上に、ローソンで新しい仕事を始められたというのが大きかったです。以前から店長さんには調理をやりたいという話をしていたのですが、このコンテストでの優勝のご褒美に、店内調理サービス「まちかど厨房」の担当を任せてもらえるようになりました。調理の仕事をやりたい気持ちはずっとあったので、本当に嬉しかったです。
「まちかど厨房」の調理担当なってからは?
調理だけではなく接客も担当しています。やっぱり、自分で作ったものを自分で売って、お客様から感想を聞くのが嬉しいので。洋菓子チェーン店にいた時は、厨房にいる日は売場には出られないし、「どれがおすすめですか」とお客様に聞かれても、正直自分が作ったものじゃないので自信を持ってお答えできませんでした。厨房で自分が作った商品を「美味しかったよ」っとお客様からお聞きすることが、仕事のやりがいになっています。
子どもの頃からの夢が、ローソンで大きく変わったと。
実はあんまり変わっていなくて。このインタビューを通じて思い出したんですが、そもそもケーキ屋さんを目指した理由は別にあって。
自分だけで初めてつくったケーキはガトーショコラだったんですが、当時8歳の子どもの料理なので、分量も適当でういろうみたいになっちゃったんですね。でも、家族のみんながそれを食べてくれて、絶対においしくないのに「おいしいよ、おいしいよ」って言ってくれました。その時の嬉しさがケーキ屋さん、パティシエを目指す原動力になっていたんだなと思いました。
なので、自分がつくったもので、誰かが「おいしい」って笑顔になるのが、私の目指していたものなんだなと。
もし、最初に触れ合っていたのがケーキじゃなくて料理だったら、料理人になる道もあったと。
ありますね。うん、あります。「おいしい」でお客様を幸せにできて、その様子を自分の目で確かめられたら、どんな業種でも嬉しいことなんだと思います。ローソンクルーになって、ケーキにこだわらない広い視野を持てたことで、自分が楽しいと思える仕事ってなんだろう。そうか、私はおいしいって言われたかったんだな。それが幸せなんだなって気づくことができました。
なので、これからもまちかど厨房を担当しながら、この店で「おいしい」の笑顔をつくり続けていきたいと思います。
大林さん、ありがとうございました。
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