怪文詩(2022/11/29)

「独り言」

私は独りで居たいのに
私は独りで居たくない
人を追い出し壁を作って
壁の内から人を呼ぶ

私は貴方と居たいのに
貴方は私と居たくない
私はどこでも居るというのに
貴方はどこにも居やしない

私は独りで何をしている
私は貴方を見逃している

縒れた言葉で埋め尽くされた
この空っぽの壁の内から
外の景色の何が見える

私は今日も壁の内
私はここで止まってる
外の様子に怯えてる
いつまでもここで暮らしてる

誰もが繰り返す言葉なんかは
見たくも聞きたくもないんだ
そんな言葉を繰り返しながら

誰も壁には気付きもしない
その内側には誰も居ないから

私を尻目に世界は回る
私以外の誰かのために

貴方は笑って世界を踊る
私以外の誰かのために

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