東大ぱてゼミAdvent Calendar 2020の感想まとめ
ぱて本も出版されたことだし、東大ぱてゼミAdvent Calendar 2020を読んで思ったことをツリーにまとめていくか!ということで投稿した一連のツイートをまとめました。
第1日
組織学と生化学の試験の前だったので、簡潔かつ一般的な紹介をするにとどまった。その後ゼミ関連の記事にリンクが載るなどした。もう少し個人的な体験に引き付けて、なぜこのゼミに共感するかという特殊について書き起こしたいと思うところ
第2日
いかなる言葉を重要とみなすか。手順の解説が事前知識がなくてもわかりやすい。その作家に登場して、他の作家に登場しない。本編でも「横隔膜」(第2章)その他シーン特有の選語に触れていた。コンテンツの繋がりが可視化されたサービス、Songriumを彷彿とさせる。
第3日
ボカロと同様東方もまた、teenの私にとっては教室で耳にする(けれども自分から音楽を聴取する習慣はなかった)曲群である。両者を混ぜる楽曲があまりないというのは、言われてみれば確かに、という感。お勧めの東方楽曲教えて欲しい。
記事のなかで東方の「楽曲」について書いてたからそれをさして「曲群」って言ってます。著作物はゲーム、書籍、音楽CDなど多岐にわたるんでちょっと補足。
第4日
ウニおいしいよね。三陸に旅行にいったときにサムネみたいな一面にウニが広がるお弁当を...... スマホゲーだとプロセカはやったことあるけど、ゲーセンで音ゲーやったことほとんどないですね。面白そうだなとは思っています。私も大画面好きなので。
アーキアじゃなくてアーケアなの、今日知りました()
第5日
再生数、ランキング。議論はあるが常に流動するシーンのなかで楽曲を見つけるなど、やはり一定に意味を持っているのだろう。10代でシーンを追っていた体験も書かれていて新鮮。順位好きへの共感。小1のとき、駅伝やマラソンの順位の上げ下げを表に記録するのにハマっていた
第6日
UmeeT記事でも言及した通り、授業は予断がないと継受できない(ヤウス「期待の地平線」)。TLを見ていて、授業前にかなり芯を食った絵を描くし、実況も正確だし、メイツとして尊敬していた。にしても絵を描くのって大変なんですね
第7日
講義本編でも触れられてた「アウフヘーベン」みたいな感じなんすかね
カミングアウトされたときの関わり方。とある授業で「マニュアル化できるものでなく、相手をリスペクトした個別具体的なコミュニケーションが重要」と言われていた記憶がある。今の社会にもなお存在する抑圧構造(と自分の立場)を意識しつつ、適切な距離感を取ることが(私の行動として)重要な気がしている。イキリアライにならないために、まだまだ勉強は続く。
第8日⑴
音楽のインプットが欲しい~~と思ってたんで紹介されたジャズをストリーミングサービスで聴く。普段聴取しない雰囲気の、ゆっくりというか、綺麗というか、瀟洒というか、折に触れて聴いてみたいと思った
第8日⑵
各人にとって初音ミクとは何か。That depends. 私のそれもメイツ集合でプロットすると偏差が大きそう。しかし私も大学以前からミクの声を聴いていたらまた色々違ったのかもしれない。私にとってぱてさんは......そうね、それを語るには字数が足りん
第10日
Oculus Quest2を買ったはいいものの全然触ってない(もったいない)......というわけで一緒にVRCワールドにお出かけしてくれる人ゆるぼです。4ケタ時間VRCにいる人とか見るとワイもVRで居心地の良い場所を見つけたいと思う次第
第11日
同人即売会も、東大以外のだと行ったことないんですよね。目標(目的)を一つ(だけ)決めてあとはぶらぶら見て回るっていろんな時間や場を過ごす上で重要なハック あと利益相反はそれ自体がいけないのではなく積極的開示が重要だって臨床研究の授業で言ってました
第12日
繰り返される繰り返されなさ。ぱてゼミ周回を通じて語られる継受とは何か。これまでの自分を語り、学問体系のなかにぱてゼミを位置づける営み。私も続けていきたい。 以後が以前に必ずしも優越せず、カラフルはモノクロより必ずしも優越しないことへの言及も
第13日
とある有名歌い手が番組で「歌い手になるにはどうすればと聞かれて、投稿すればいいじゃない」と言っていたが、この記事は具体的な方法をつぶさに指南していて貴重。これ読んで、ミックス、エフェクト等々また勉強しないとなと思った次第
第14日
成功するゲームは、テーマやシーンへのリスペクトに満ちた骨太なものであると昨今思っている。外野から冷静に打算で近寄るのではなく、内側で熱狂する。本物は常に強い。ユニットyがキャラxの写像かどうかはxがバチャシンかどうかによるが、20人のキャラは新たなプロミネンスを生み出しさらなる豊穣につながる気がする あまり先行論者に詳しくないが、キャラクター重視及び二次創作の台頭という流れに対し、ポスト・キャラクターがどういう意味を持つかについて、最近興味を持っている
第15日⑴
みずみずしい文体が素敵。とても楽しそうだし、読んでいて明るい気持ちになれる。10代のうちからシーンに熱中できた人を見るといつも羨ましくなる。筆者の体験とは質的に違いそうだが、私が憧れのクリエイターと話すようになるまではドキドキしたものだ(今もしている)。にしても通学1時間超だと大学で何かするの大変ですよね。私も大変でした。正直ぱてゼミ対面を長時間通学で受講するのが、骨が折れることだったのは事実(それを吹き飛ばすだけのモチベーションはあったわけだけどムスカンとかどうしても時間気にせにゃならんかったし
第15日⑵
複数のジェンダー関連の授業を積極的に受講する姿勢は本当に尊敬。この後、駒場のジェ論はさらに拡充。攻めた記事になると聞いていたが、ふたを開けたら共感できる想像力だった。ところで今「伝統」だと思っているものが往々にして実際は近代の所産であることにも注目したい
第16日
冒頭で言うほど鬱々とした感じは受けなかったが、いったんあらゆる学部を検討して、結果理転して、その後のキャリアもどうするか未だに悶々としている私から見るとそう遠くない想像力。記事では必然的に人文科学に導かれた様子が描かれるが、その背後の葛藤に思いを馳せる
第17日
「フロンティアでこそ倫理が問われる」(鮎川ぱて)、「あまりに身勝手で残酷な消費、それでいい」(ミクについて、Neru)これらを踏まえつつも、キャラクターになるというテクノロジーが開く良い世界を希求する。私もキャラクターになってみようか、あるいは既になっているのか。
第18日
私もレポで対象曲を秋元康プロデュースアイドルとコントラストさせたパートがあるのだが、筆者はファンとしてシーンを熟知するのでより説得力がある。某問題解決ゼミで授業前に恋チュン流してたんだけど歌詞が......あんまり私の想像力と近くない。とはいえ動画など作ってる身としてはこの視線という権力の問題は常に念頭に置いてます。その意味でも、「推しかたの倫理」を考えるという信念に共感します。
第19日
「らしさ」を単に棄却するだけではなく、常にそれが重力のように我々を呪縛していることを自覚し、乗り越えて行くことにまで言及。レッテル貼りとマウントの交歓を楽しむ想像力と私の距離は遠いとは思うが、それでも無意識にラベリングをしている自分は確かに存在する
第20日
この後テレビ出演やCS準々決勝進出などを果たす音ゲー上手い人。プロセカは、できると楽しいけど判定が通らないとものすごくイライラするので、とても役立つ記事。音ゲー、エンジョイするつもりでも気が付いたら向上心に駆られて夢中になる、そういう魔力がある気はする
第21日
講義本編では「そこを迂回することが感性のリベラリズムによって選ばれた」という議論をするが、規範を超越した先にある規範とか、以前の規範と地続きであることとか、その辺の指摘のような気がする。「女の子」としてもミクを愛好し、動画なぞ作ってる身としては(以下略
第22日
中高という近代的主体から解放されてつかの間の安堵を得るも未来に戦々恐々していたのだが、少し元気が出た。ワイの場合労働時間上限とか例外扱いだし世界はVUCAだしジョブ型だしやっぱり不安は尽きないが、どうキャリアに着地させるか、しかと考えねばと身が引き締まる
第23日
英語への変換を試みた、外の項を介在させることで、中の特徴は浮かび上がる。言語を学ぶのは家に窓を開けるようなものと聞いたことがある。ひらがな、カタカナ、漢字による表現の特殊性。高校時代、人よりは熱心に和訳や英訳をしていたのに最近全然意識なかった。訳はスリリングである。ある言語の、記号を駆使したウィットまでもを、別の言語のウィッティな記号構造に置き換える。知が疼く。東大英語で一番好きだった大問は4Bだし、骨太であればあるほど好き。私が受験する1年前に東大が英訳を復活させたことを支持する。
第24日
遅い時間の講義が受けやすくなった。まさに。往復3時間のデバフ。睡眠時間も短くなる。キャンパスライフなんて最初からなかったんだとも言いたくなるような環境からすると、正直恩恵を受けていた。もうこれからの状況はどう最大限に活用するかしか考えてない。本郷に住みたい
第25日
出版おめでとうございます‼楽しんで読んでいます。前日の記事に照らすと、概念的な大学空間という障壁をも突破するのが書籍というメディア。複数のFFの方が本書を手に取っているのを見るのは喜ばしい。2020年代が、我々のリアルにとって充実したものでありますように。
おわりに
ぱドカレ、完走しました。わざわざ感想を書いたのは良い意味のbe forced to writeというか、読んだ痕跡を残したかったというか、responseというresponsibilityというか、軽い気持ちで始めたんですけど結構大変でした。具体的に、かつ自分の感情にどう変化が出たか、生々しい自分のlifeのレイヤーまで言語化することで共振を成し遂げるところまで、力の限り近づきたいと思っています。それでは創作に戻ります。ミクさんに着せたいお洋服があるので。
他者の力作を受け止めること。リッチで貴重な体験だがそれ自体エネルギーがかかる。大量のアンケやレポを読み、そしてメイツのことを覚えているぱてさんはやはりすごいなとも改めて思わされた。
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