日付変わって5月1日出産

ストレッチャーですぐ先の分娩室へ移動。

分娩室の入口で看護師さんが旦那に「これ着てから入ってきて」と指示をだしている。私はそのまま中へ運ばれて、ストレッチャーベッドから分娩台に移動するように言われるけどさすがにしんどい。上半身、ケツ、足の順でやっとのこと分娩台に移動し、足をしかるべき台に乗せ、くっそ熱いライトを当てられ(縁日のひよこの気分)、緑の重たいシートをかけられて準備が整ったあたりで方先生さわやかに登場。方先生は長丁場の悶絶あたりを一切見ていないので私もなるべくなら先生の前ではかろやかに済ませたい・・・方先生も土曜日の深夜にすみませんねぇ。

「さぁがんばろうか」方先生にっこり笑顔。

しかしながらここからどれくらいかかるんだろうか、ちょっと体力の限界とりあえず眠いしすでに割とマックス痛いのにここからさらにどれだけいたくなるんだろうか・・・と思っていると方先生はじめ看護師一同が分娩室入口の方を見て突然一同大爆笑。

笑いごとじゃないんですけど・・・と一応私も皆の視線の方向を見てみると旦那が謎のリーゼントスタイルで登場。

なんと衛生用エプロン、シューズカバー、頭につけるシャワーキャップみたいなのを渡されていたらしいんだけど・・・

「それ、シューズカバー!」看護師さんが旦那の頭を指さして笑う。

どうやら旦那は緊張がすぎて靴にかぶせて履くシューズカバーを頭にかぶって登場した様子。道理で頭がリーゼント調。おかげで貴重な陣痛の波のいきみを一回のがしました。一生うらみ・・・はしないけど一生ネタにしてやる。

この時ちらり時計を見るとすでに日付が回って5月1日。あぁ予定日通り生まれる子なんだな。でもあとどれくらいかかるんだろう、はてしない。あんまりいきむとヂがひっくり返りそうで怖いから、あんまり時間がかかるんならちょっといきむ力をこっそりセーブしてもいいかなぁ・・・と思っていると方先生が言う。

「もう髪の毛見えてきてるからあと2,3回で産んじゃおうか」

「え?」

1時間くらいかかるのかと思ってた。あと2,3回ならがぜん本気だして頑張ります。

ハイ次!っていうときに会陰を切られる音がしたけど麻酔してもらってるから痛くはない。旦那が謎に顔をさすってくるんだけど旦那の手が汗ばんでいるのでちょっと余計なお世話。なんならうちわとかであおいでほしい勢い。

からのハイ次!でドゥルンと全部が出てきた。え、早っ。なんかあそこから頭が見えたり隠れたりの段階もっと長いのかと思ってた。ドゥルンの直後に赤ちゃんも無事泣き始める。よかったよかった。

ワタタタタと赤ちゃんが処理されてる間に看護師さんが「今、赤ちゃん胸元に来ますからねー」と緑のシートをのけてくれる。あぁ暑かった。

どーん。重たっ。

ちょっと展開が早すぎて呆然。じっくり観察、思ったより大きいし重い。こんな大きいのがおなかの中に入ってたんだなぁ。超すごい。とりあえず日本語で話しかけるべきか中国語で話しかけるべきかわからず戸惑っていると看護師さんが「ちゃんときれいにしてきますねー」とどこかへ連れて行った。

感動で泣きじゃくってしまうかと思ったけどとりあえず呆然。

そんなこんなでなんとか2021年5月1日、予定日当日の深夜0時15分、母になりました。続く。


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