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条文サーフィン~改正民法の波を乗りこなせ!!~(第147回)個人根保証契約
読み易さは正義。
「読み」のハードルを下げて、
最速で法律の条文を読んで理解する「条文サーフィン」です。
「条文サーフィン」は、平面的な条文を立体的に読み込む一つの試みです。
この記事は一体なに?という方は、初回(第1回)の最初と最後の部分に簡単な説明がありますので、是非そちらをご覧ください。
条文サーフィン~改正民法の波を乗りこなせ!!~(第1回)贈与
さて今回は、改正民法(令和2年4月1日現在の民法)から、「個人根保証契約」です。
・民法>「第三編 債権」>「第一章 総則」>「第三節 多数当事者の債権及び債務」>「第五款 保証債務」>「第二目 個人根保証契約」(第465条の2―第465条の5)
では早速、魔法の条文の一行一行を「波」に見立てて、かるーく乗りこなす
「条文サーフィン」を始めましょう!!
<条文を読むヒント♪>
条文中の「……場合」と「……とき」の二つの語句を意図的に太字にしてあります。是非この太字部分を意識して読んでみてください。これだけで条文の構造がグッと見えやすくなるはずです。お試しあれ!!
〇民法(明治二十九年法律第八十九号)
第三編 債権
第一章 総則
第三節 多数当事者の債権及び債務
第五款 保証債務
第二目 個人根保証契約(第四百六十五条の二―第四百六十五条の五)
第四百六十五条の二(個人根保証契約の保証人の責任等)
第四百六十五条の三(個人貸金等根保証契約の元本確定期日)
第四百六十五条の四(個人根保証契約の元本の確定事由)
第四百六十五条の五(保証人が法人である根保証契約の求償権)
第二目 個人根保証契約
(個人根保証契約の保証人の責任等)
第四百六十五条の二 一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約(以下「根保証契約」という。)であって保証人が法人でないもの(以下「個人根保証契約」という。)の保証人は、主たる債務の元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのもの及びその保証債務について約定された違約金又は損害賠償の額について、その全部に係る極度額を限度として、その履行をする責任を負う。
2 個人根保証契約は、前項に規定する極度額を定めなければ、その効力を生じない。
3 第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、個人根保証契約における第一項に規定する極度額の定めについて準用する。
(個人根保証契約の保証人の責任等)
第四百六十五条の二
一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする
↓
保証契約(以下「根保証契約」という。)であって
↓
保証人が法人でないもの(以下「個人根保証契約」という。)の
↓
保証人は、
↓
主たる債務の元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのもの
↓
及び
↓
その保証債務について約定された違約金又は損害賠償の額について、
↓
その全部に係る極度額を限度として、
↓
その履行をする責任を負う。
2 個人根保証契約は、
↓
前項に規定する極度額を定めなければ、
↓
その効力を生じない。
3 第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、
↓
個人根保証契約における
↓
第一項に規定する極度額の定めについて
↓
準用する。
(個人貸金等根保証契約の元本確定期日)
第四百六十五条の三 個人根保証契約であってその主たる債務の範囲に金銭の貸渡し又は手形の割引を受けることによって負担する債務(以下「貸金等債務」という。)が含まれるもの(以下「個人貸金等根保証契約」という。)において主たる債務の元本の確定すべき期日(以下「元本確定期日」という。)の定めがある場合において、その元本確定期日がその個人貸金等根保証契約の締結の日から五年を経過する日より後の日と定められているときは、その元本確定期日の定めは、その効力を生じない。
2 個人貸金等根保証契約において元本確定期日の定めがない場合(前項の規定により元本確定期日の定めがその効力を生じない場合を含む。)には、その元本確定期日は、その個人貸金等根保証契約の締結の日から三年を経過する日とする。
3 個人貸金等根保証契約における元本確定期日の変更をする場合において、変更後の元本確定期日がその変更をした日から五年を経過する日より後の日となるときは、その元本確定期日の変更は、その効力を生じない。ただし、元本確定期日の前二箇月以内に元本確定期日の変更をする場合において、変更後の元本確定期日が変更前の元本確定期日から五年以内の日となるときは、この限りでない。
4 第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、個人貸金等根保証契約における元本確定期日の定め及びその変更(その個人貸金等根保証契約の締結の日から三年以内の日を元本確定期日とする旨の定め及び元本確定期日より前の日を変更後の元本確定期日とする変更を除く。)について準用する。
(個人貸金等根保証契約の元本確定期日)
第四百六十五条の三
個人根保証契約であって
↓
その主たる債務の範囲に
↓
金銭の貸渡し又は手形の割引を受けることによって負担する債務(以下「貸金等債務」という。)が
↓
含まれるもの(以下「個人貸金等根保証契約」という。)において
↓
主たる債務の元本の確定すべき期日(以下「元本確定期日」という。)の定めがある場合において、
↓
その元本確定期日が
↓
その個人貸金等根保証契約の締結の日から
↓
五年を経過する日より後の日と定められているときは、
↓
その元本確定期日の定めは、
↓
その効力を生じない。
2 個人貸金等根保証契約において
↓
元本確定期日の定めがない場合
↓
(前項の規定により元本確定期日の定めがその効力を生じない場合を含む。)には、
↓
その元本確定期日は、
↓
その個人貸金等根保証契約の締結の日から
↓
三年を経過する日
↓
とする。
3 個人貸金等根保証契約における
↓
元本確定期日の変更をする場合において、
↓
変更後の元本確定期日が
↓
その変更をした日から
↓
五年を経過する日より後の日となるときは、
↓
その元本確定期日の変更は、
↓
その効力を生じない。
ただし、
↓
元本確定期日の前二箇月以内に
↓
元本確定期日の変更をする場合において、
↓
変更後の元本確定期日が
↓
変更前の元本確定期日から
↓
五年以内の日となるときは、
↓
この限りでない。
4 第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、
↓
個人貸金等根保証契約における
↓
元本確定期日の定め及びその変更
↓
(その個人貸金等根保証契約の締結の日から三年以内の日を元本確定期日とする旨の定め
↓
及び
↓
元本確定期日より前の日を変更後の元本確定期日とする変更
↓
を除く。)について
↓
準用する。
(個人根保証契約の元本の確定事由)
第四百六十五条の四 次に掲げる場合には、個人根保証契約における主たる債務の元本は、確定する。ただし、第一号に掲げる場合にあっては、強制執行又は担保権の実行の手続の開始があったときに限る。
一 債権者が、保証人の財産について、金銭の支払を目的とする債権についての強制執行又は担保権の実行を申し立てたとき。
二 保証人が破産手続開始の決定を受けたとき。
三 主たる債務者又は保証人が死亡したとき。
2 前項に規定する場合のほか、個人貸金等根保証契約における主たる債務の元本は、次に掲げる場合にも確定する。ただし、第一号に掲げる場合にあっては、強制執行又は担保権の実行の手続の開始があったときに限る。
一 債権者が、主たる債務者の財産について、金銭の支払を目的とする債権についての強制執行又は担保権の実行を申し立てたとき。
二 主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき。
(個人根保証契約の元本の確定事由)
第四百六十五条の四
次に掲げる場合には、
↓
個人根保証契約における
↓
主たる債務の元本は、
↓
確定する。
ただし、
↓
第一号に掲げる場合にあっては、
↓
強制執行又は担保権の実行の手続の開始があったとき
↓
に限る。
一 債権者が、
↓
保証人の財産について、
↓
金銭の支払を目的とする債権についての
↓
強制執行又は担保権の実行を
↓
申し立てたとき。
二 保証人が
↓
破産手続開始の決定を受けたとき。
三 主たる債務者又は保証人が死亡したとき。
2 前項に規定する場合のほか、
↓
個人貸金等根保証契約における
↓
主たる債務の元本は、
↓
次に掲げる場合にも
↓
確定する。
ただし、
↓
第一号に掲げる場合にあっては、
↓
強制執行又は担保権の実行の手続の開始があったとき
↓
に限る。
一 債権者が、
↓
主たる債務者の財産について、
↓
金銭の支払を目的とする債権についての
↓
強制執行又は担保権の実行を
↓
申し立てたとき。
二 主たる債務者が
↓
破産手続開始の決定を受けたとき。
(保証人が法人である根保証契約の求償権)
第四百六十五条の五 保証人が法人である根保証契約において、第四百六十五条の二第一項に規定する極度額の定めがないときは、その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約は、その効力を生じない。
2 保証人が法人である根保証契約であってその主たる債務の範囲に貸金等債務が含まれるものにおいて、元本確定期日の定めがないとき、又は元本確定期日の定め若しくはその変更が第四百六十五条の三第一項若しくは第三項の規定を適用するとすればその効力を生じないものであるときは、その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約は、その効力を生じない。主たる債務の範囲にその求償権に係る債務が含まれる根保証契約も、同様とする。
3 前二項の規定は、求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約又は主たる債務の範囲に求償権に係る債務が含まれる根保証契約の保証人が法人である場合には、適用しない。
(保証人が法人である根保証契約の求償権)
第四百六十五条の五
保証人が法人である根保証契約において、
↓
第四百六十五条の二第一項に規定する
↓
極度額の定めがないときは、
↓
その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主たる債務とする
↓
保証契約は、
↓
その効力を生じない。
2 保証人が法人である根保証契約であって
↓
その主たる債務の範囲に貸金等債務が含まれるものにおいて、
↓
元本確定期日の定めがないとき、
↓
又は
↓
元本確定期日の定め若しくはその変更が
↓
第四百六十五条の三第一項若しくは第三項の規定を適用するとすれば
↓
その効力を生じないものであるときは、
↓
その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主たる債務とする
↓
保証契約は、
↓
その効力を生じない。
主たる債務の範囲にその求償権に係る債務が含まれる
↓
根保証契約も、
↓
同様とする。
3 前二項の規定は、
↓
求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約
↓
又は
↓
主たる債務の範囲に求償権に係る債務が含まれる根保証契約の
↓
保証人が法人である場合には、
↓
適用しない。
以上が「第二目 個人根保証契約」(第465条の2―第465条の5)の条文です。
ここまで読んだ貴方は、読む前の貴方とはちょっと違うはず。その違いが「条文サーフィン」を続ける意味です。
<お知らせ>
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決して無駄にならない「条文素読」が学習の突破口になりますよ。
ここだけの話。
テキストを読んでから条文を読むより、「条文」を読んでから「テキスト」を読む方が理解がグーンと進みます。理解のカギは「先に疑問を持つこと」です。
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ではまた。
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