見出し画像

条文サーフィン~改正民法の波を乗りこなせ!!~(第139回)相続の効力・総則

読み易さは正義!!
「読み」のハードルを下げて、
最速で法律の条文を読んで理解する「条文サーフィン」です。

条文サーフィン」は、平面的な条文を立体的に読み込む一つの試みです。


この記事は一体なに?という方は、初回(第1回)の最初と最後の部分に簡単な説明がありますので、是非そちらをご覧ください。

条文サーフィン~改正民法の波を乗りこなせ!!~(第1回)贈与


さて今回は、改正民法(令和2年4月1日現在の民法)から、「相続の効力・総則」です。

・民法>「第五編 相続」>「第三章 相続の効力」>「第一節 総則」(第896条―第899条の2)

では早速、魔法の条文の一行一行を「」に見立てて、かるーく乗りこなす
条文サーフィン」を始めていきましょう!!


<条文を読むヒント♪♪>
条文中の「……場合」と「……とき」の二つの語句を意図的に太字にしてあります。是非この太字部分を意識して読んでみてください。これだけで条文の構造がグッと見えやすくなるはずです。お試しあれ!!


〇民法(明治二十九年法律第八十九号)

第五編 相続
第三章 相続の効力
第一節 総則(第八百九十六条―第八百九十九条の二)

第八百九十六条(相続の一般的効力)
第八百九十七条(祭祀に関する権利の承継)
第八百九十八条(共同相続の効力)
第八百九十九条
第八百九十九条の二(共同相続における権利の承継の対抗要件)


第三章 相続の効力

第一節 総則

(相続の一般的効力)
第八百九十六条 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。

(相続の一般的効力)
第八百九十六条

  相続人は、
   ↓
  相続開始の時から、
   ↓
  被相続人の財産に属した
   ↓
  一切の権利義務を
   ↓
  承継する。

  ただし、
   ↓
  被相続人の一身に専属したものは、
   ↓
  この限りでない。


(祭祀に関する権利の承継)
第八百九十七条 系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。
2 前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。

(祭祀に関する権利の承継)
第八百九十七条

  系譜、祭具及び墳墓の所有権は、
   ↓
  前条の規定にかかわらず、
   ↓
  慣習に従って
   ↓
  祖先の祭祀を主宰すべき者が
   ↓
  承継する。

  ただし、
   ↓
  被相続人の指定に従って
   ↓
  祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、
   ↓
  その者が承継する。

2 前項本文の場合において
   ↓
  慣習が明らかでないときは、
   ↓
  同項の権利を承継すべき者は、
   ↓
  家庭裁判所が定める。


(共同相続の効力)
第八百九十八条 相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。

(共同相続の効力)
第八百九十八条

  相続人が数人あるときは、
   ↓
  相続財産は、
   ↓
  その共有に属する。


第八百九十九条 各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。

第八百九十九条

  各共同相続人は、
   ↓
  その相続分に応じて
   ↓
  被相続人の権利義務を
   ↓
  承継する。


(共同相続における権利の承継の対抗要件)
第八百九十九条の二 相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、次条及び第九百一条の規定により算定した相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗することができない。
2 前項の権利が債権である場合において、次条及び第九百一条の規定により算定した相続分を超えて当該債権を承継した共同相続人が当該債権に係る遺言の内容(遺産の分割により当該債権を承継した場合にあっては、当該債権に係る遺産の分割の内容)を明らかにして債務者にその承継の通知をしたときは、共同相続人の全員が債務者に通知をしたものとみなして、同項の規定を適用する。

(共同相続における権利の承継の対抗要件)
第八百九十九条の二

  相続による権利の承継は、
   ↓
  遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、
   ↓
  次条及び第九百一条の規定により算定した
   ↓
  相続分を超える部分については、
   ↓
  登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、
   ↓
  第三者に対抗することができない。

2 前項の権利が債権である場合において、
   ↓
  次条及び第九百一条の規定により算定した
   ↓
  相続分を超えて
   ↓
  当該債権を承継した共同相続人が
   ↓
  当該債権に係る遺言の内容
   ↓
 (遺産の分割により
   ↓
  当該債権を承継した場合にあっては、
   ↓
  当該債権に係る遺産の分割の内容)
   ↓
  を明らかにして
   ↓
  債務者にその承継の通知をしたときは、
   ↓
  共同相続人の全員が
   ↓
  債務者に通知をしたもの
   ↓
  とみなして、
   ↓
  同項の規定を適用する。


以上が「第三章 相続の効力」>「第一節 総則」(第896条―第899条の2)の条文です。

ここまで読んだ貴方は、読む前の貴方とはちょっと違うはず。その違いが「条文サーフィン」を続ける意味です。


<お知らせ>

当連載をもっと自在に活用するために、あるとちょっと便利な「ツール」をご用意しました。これさえあれば、読みたい条文にも素早く簡単にアクセスできます。条文順に最初から読み進めることも出来ます。時は金なり。あとは、貴方の賢明な「選択」次第!!

条文サーフィン~改正民法の波を乗りこなせ!!~(随時更新)民法【公式】リンク集

決して無駄にならない「条文素読」が学習の突破口になりますよ。


ここだけの話。
テキストを読んでから条文を読むより、「条文」を読んでから「テキスト」を読む方が理解がグーンと進みます。理解のカギは「先に疑問を持つこと」です。


学習の隙間を埋める「条文素読(条文サーフィン)」で独学(自習)応援!!

ではまた。

いいなと思ったら応援しよう!