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専門科目の勉強法

1.はじめに

 改めまして国公立大の編入試験に合格したみかんと申します。
 法学の編入試験に絞って説明していきます。法学の編入試験は大まかに分ける(大学によっては異なる場合もあり)と専門科目と小論文と英語の三つで構成されています。今回は編入試験の肝となる専門科目について合格体験記と併せて説明していきます。

2.専門科目


(1)専門科目の概要

 専門科目は、全ての主要な大学の法学編入において出題されると考えていいでしょう。直接的には出題されてなくても、専門科目の根幹となる部分が応用されて出題されています。専門科目は大まかに分けると法学系と政治学系に分かれております。予備校では主に法学系が扱われていました。

(2)予備校の活用方法

 専門科目に関しては基本的に予備校の授業で、基礎的な土台を積み上げていくイメージでした。法学というものは、主観ですが、基礎法学といった土台がないと、憲民刑を理解していくことが困難になると思います。そのため、予備校では、基礎法学(法学入門)を習い、土台となる部分を作り上げていくことになります。具体的には、授業内で講師独自のプリント(以下講師Nのプリント)をもとにして進められています。
 このプリントが編入合格した1番の要因となったものです。私は授業中に講師の言ったことを直接そのプリントに書き込んでいきました。また、講師が授業中にホワイトボードに書き込んでるものをノートに取り、復習時に授業を録音した(講師の許可あり)もので、講師の言ったことをそのノートに全て書き込んでいきました。
 何故ここまでして、講師の言うことを書き込んでいたかと言うと、やはり講師は長年蓄積された経験や、過去問の傾向を熟知しており、全ての発言が、編入合格に繋がってくるものであるからです。したがって、沢山書き込まれたプリントとノートを繰り返し復習することで、編入合格の可能性を高めると考えたからです。また以前述べたように、講師は教えるプロであるため、独学では簡単には理解できないような用語や事例が出てくるたびに、具体例を出して、わかりやすく説明してくれます。そういったことをメモしていくことで、復習時に役立ちます。
 ここまでする必要は無いのかもしれないが、編入合格するには優秀な受験者達に勝つ必要があり、そのためにはどのようにするかを考えていく必要はあると思います。

(3)(反省点多き)自分自身の勉強法

 私の場合、編入試験直前まで、アウトプットよりもインプットを中心にした勉強を行いました。アウトプットも非常に重要な作業ではありますが、ある程度の知識がなければ、アウトプットするにもできないと考えていたからです。なので、アウトプットは週一回の講師のプリントの付録の問題の答案提出や、度々配られる練習問題、授業内で行われる試験、授業で扱った問題のみにして、あとは全て、講師Nのプリントのインプットに使いました。
 授業で扱った問題をアウトプットの教材として役立てた理由として、最初は授業で扱った問題を完璧に答案に復元できるかが重要になってくると考えていたからです。私自身、今年の4月から7月までは、答案提出と言っても、ただ授業中講師の言ったことを完全に復元していたにすぎません。
 確かにこの作業は有用であった部分もありました。何故ならば、編入試験で求められるのは思考力も重要な要素であるが、まずはある程度の答案の型を身につける必要があるからです。また、一定の大学までは、思考力(自分のオリジナリティを出す)よりもどの程度法学や政治学の知識が最低限あるのかが問われるのかなと思っていました。
 しかしながら、私自身の大きな反省として、インプットに振り切った結果、アウトプットの機会が他の受験生よりも減ってしまい、現場での思考力が問われる場面で、中々対応が難しくなってしまった気がします。インプットしたものはアウトプットできるけれども、インプットしてないものには何も抵抗できず、手も足も出なくなることに繋がる可能性があります。
 したがって、ここでの反省として、ある時期まではインプットに振り切ってもいいけれども、ある時期からはアウトプットの練習を積んで、書く力を養うとともに、現場レベルでの思考力を鍛える必要があると感じました。そうでないと、ある程度まではいけるがそこからは、突き抜けることができなくなる気がします。

3.講師Nのプリント


 専門科目(特に基礎法学)に関しては、講師Nのプリント(私の場合授業内で配られたもの)で充分と考えられます。事実私は20周以上して、土台を作り上げました。このプリントを繰り返すことで、特に神戸大の合格が近づくと思います。ただ、私自身も末川の『法学入門』を3周ほどしたように、末川博の『法学入門』や『ウォーミングアップ法学』を愛用して法学の土台を作り上げた方も多くいるので、それを使用して何周もして身に付けても良いのかもしれません。

 一方で、一部の大学では憲民刑や政治学が出題されます。このような場合、講師Nのプリント(や法学入門などの参考書)だけでは対応しきれないので、過去問を見ながら、自分で対応していく必要はあると感じました。

4.教科書・参考書を使う上での注意点


(1)注意点

 法律の初学者の場合、難易度の高く太めの教科書・参考書には手を出さないことです。いきなりそういった教科書・参考書から手をつけてしまうと、初学者には難しく理解に努めるのが困難と考えられます。やはり、最初は全体の概観を把握する必要があります。

(2)おすすめの参考書

 ここでおすすめの参考書を挙げるとすれば、『伊藤真のファーストトラック(憲民刑)』や、木寺の『政治学入門』『政治学をつかむ』です。最初に挙げた2つの参考書に共通するのが薄い、わかりやすい点であります。これは初学者であっても読みこなせるし、後々過去問を見てて気付くのが、これらの参考書に書いてある以上の出題はあまりされていません。木寺の『政治学入門』は、薄いにもかかわらず、国際政治の内容にも対応しており、かなり濃厚で素晴らしい参考書だと感じました。『政治学をつかむ』に関しましても、その名のとおり、政治学を学ぶ初学者が読んでいくべき書だと思います。
 また、志望大学によっては民法・刑法が出題されているため、『ファーストトラックの民法・刑法』を繰り返し学習していきました。

3.おわりに


 またまた中途半端な形で申し訳ないですが、今回はここまでで終わらせていただきます。次回は、合格体験記を兼ねた小論文や英語の勉強法を中心に話を進めていきます。
 ここまで長々と色々述べてきて言うのもあれですが、勉強法には色々ありまして、自分に合った勉強法を見つけることが大切だと思います。ただ少しでも参考にしていただけたらこれほど嬉しいことはありません。
 大変長くなりましたが、ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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