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さみしさ
父と話したことからずるずるずるっとイモヅルのように、いろんなことに思いめぐり、いろんなことに気づく。
酔っ払った父が、(実家に)帰ってこないのか、と言った。3人兄妹だが、兄も姉も家が他にあり、仕事も忙しい。だれか帰ってきてくれるのか、歳とったぞ、面倒見てほしい…のようなことを普段はあまり口にしない父も、酔っ払って本音が出る。
グデングデンに酔っ払って、それまででもう十分ウンザリしていたわたしは、ついにそれにカチンときてしまい、「わたしにばっかり言わないで。わたしだけに、我慢しろって言うの…!」みたいなことをぶつけてしまった。
そんな言葉が口をついてでた後、ふいに涙がこぼれた。自動的に涙がくっついて出てきた感じ。
なんかそれは、父の寂しさを感じてしまったからなのか、反発、というか、ぶつけてしまった衝撃が自分にぶつかったのかは分からない。
でも涙が込み上がってきたことに自分でもびっくりした。傷つけてしまった、というショックだったのかもしれない。寂しいと言ったのに、わたしは跳ね除けてしまった、その自分にもショックだったんだと思う。
その後切なさが込み上げて、お風呂で泣いた。
つづく。