
失敗談を綴ってみよう!vol.3 ー春の新生活編ー
今年も春を迎えました。
卒業、入学、就職・・・別れがあり、出会いがある。
色んな感情と向きあう季節ですね。
さて、今回はこの時期に合わせて、春の新生活失敗談を綴ります。
クスっと笑えてもらえたら、嬉しいです。
私は、高校を卒業した3月末から、
熊本でひとり暮らしを始めました。
熊本には親戚もいなくて、同じ学校から行った友人もいません。
家族に引っ越しを手伝ってもらい、
しばらく泊まってくれた妹も地元へ帰り、
本当にひとりになりました。
「何かしよう。 そーだ、熊本の街を巡ってみよう。」
熊本には路面電車やバスがあります。
バスには「第一環状線」と「第二環状線」がありました。
(今もあるのかな?)
私は環状線の方が、ぐるっと周れて景色が楽しめると思いました。
東京の山手線のイメージです。
土地勘はなくとも楽しめると思ったのです。
いざ、わくわく感と少しの緊張感を胸に環状線に乗りました。
後方から2列目あたりに座り、ただ車窓を眺めました。
初めて見る景色、初めてのひとり旅 (*'▽')
自宅周囲を周る路線ではなかったので、
生活に直結しているワケではないものの、
これから住む熊本の街並みを感じたかったのです。
ただただ車窓の景色を楽しんでいました。
どのぐらい乗ったでしょうか、
『終点です~』とアナウンスがありました。
「でも、環状線だ。
しばらくすると、またぐるっと走りだす。」
そう思った私は、
降りることなく座っていたのです。
バスは動き出しました。
「やっぱり環状線は安心だ。」
そう思っていると、
バスは
たくさん停まっている所に入っていきました。
あれ??
すると、運転手さんが
バスを降りていってしまいました。
あら?? どうしたのかな??
私が席を立ってうろうろしていると、
向こうから
運転手さんが
モップやバケツを持って帰ってきました (;'∀')
私は、窓から必死に手を振りました💦
運転手さんは、目をまん丸くしていました。
「なんでおると~~~!!!」
私は「環状線」には乗ったものの、
そのバスは車庫に帰って
運転手さんが休憩を摂る便であったそうなのです。
運転手さんは休憩所に案内してくれました。
他の運転手さんも休憩中で、
和やかな雰囲気の中にお邪魔しました。
『どこから来たの?』
『そうね、初めての熊本だったとね。』
『そりゃあ、びっくりしたろ~。』
皆さん、私を責めることなく、笑ってくれました。
『バスはしばらく出らんから、
最寄りの路面電車の駅まで送っちゃるけん。』
『それなら、○○さんは休憩しちょって。
俺は飯食ったけん。俺が送ろう。』
そして、
『初めてのひとり暮らしで、大変なこともあるだろうけど、
熊本での生活を楽しんでね。
このカードがあれば、路面電車とバスを色々と乗れるから便利だよ。』
と、「1日乗車券」をプレゼントしてくれました。
「本当にありがとうございます。助かりました。」
携帯やスマホのない時代です。
全く土地勘がないため
駅まで送っていただいて本当に助かりました。
しかもエールまで送ってくださいました。
県民性なのか。親切さに助けられました。
本来であれば、案内所などへ行くべきだったのでしょう。
でも、この失敗によって
私は熊本の方の優しさを感じました。
これから熊本で、ひとり暮らしをがんばるぞ。
そう思えた貴重な出会いと体験でした。
この春、新生活を迎える方もいるでしょう。
知らない土地に移った方は、不安もあるかと思います。
上記の失敗談は30年前のことなので時代が違いますが、
危険なことでなければ、
今までしたことのない経験をするのもいいと私は思います。
当時は、恥ずかしいことをしてしまった~と思ったものの、
今ではクスッと笑える良い想い出です。
私の失敗談でクスッと笑って、
こんな人もいるんだな~と思ってもらえたら
嬉しいです。
今回も書きながら楽しめました。
ありがとうございました。
いいなと思ったら応援しよう!
