
おれ、漢字大好き
廊下のドアの側で漢字ドリルの丸付けを1人ひとりしている。
そんな時、うちのめんどくさがり屋でとっても可愛いYくんがドリルを差し出してきた。
いつもよりもはやく私のところへ持ってきた。
「おっ!画数が多いのによく書けたね〜。」
今日は「親しい」という字を1文字目に教えた。
彼は目でパッと見て、なぞったり、写したりが得意らしい。
私が褒めるといつも嬉しそうに席へ戻っていく。
そんな彼は今日私にこう言った。
「オレ、漢字大好き。」
とっても可愛らしい笑顔でそう言ったのだ。
思わず頭を撫でてしまった。
なぜなら、すごく可愛かったから。
ひらがなすらまだまともに読めないが、一生懸命書いたマス目に残る「親」の字。
彼の笑顔と共に、ものすごく輝いて見えた。
嬉しいなぁ。
こういう笑顔をたくさんたくさん生み出したい。