出来るだけ綺麗にお願いします。
今年は晴れが多い。新潟らしくなく、本当に曇りの日が少ない。これで梅雨の時期に綺麗に雨が降ればいいのだろう。どうだろう、今年は。
綺麗に雨が降る。そうあってほしい。
近年はそのバランスがおかしいのか極端で、短期間に大量に降ってしまうから山沿いは怖い。休みの日にそんな空模様だと、恐怖を感じると言っても言い過ぎではないほど「行くのは辞めようか」という気になる。恐らく、こんなに極端だと米農家はさらに厳しいのではないかと思う。
私の地域では、大体GWあたりから田植え作業をしている光景を見る。そして、夏は雑草と水の管理を毎日して、秋には収穫する。四季のうち4分の3を一回の収穫に捧げていると考えると、本当に凄い。それを途中で異常気象ともいえる大雨なんかで台無しになったりするのだから、自然相手の仕事とはいえ大変なことだろう。
それから、交流のある農家の人に聞いたところ、あの稲刈り用の車(コンバインというらしい)の値段は何百万もするから近所で共同で使ったりする人もいるくらいお金がかかる。当然、田舎は車社会なので自家用車の他に必要、ということだ。先行投資なんて言葉で片付けられない程、リスクのある買い物だろう。
そんな話をしながらもその年上の知人は、自宅でとれた朝積みのキュウリなんかを「食べきれなくて悪くなると勿体ないから」と言って、わたしに笑って持ってきてくれるのだ。
この人のためにも、できるだけ綺麗に雨が降ってほしいと思う。
象さんの形のジョウロで花に水をやるみたいに、やわらかい曲線で均等に降ってほしい。上質な6月になれ。
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