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『プロパガンダゲーム』小屋入り

ごきげんよう、春陽漁介です。

本日、8月8日。舞台『プロパガンダゲーム』が無事劇場入りしました。

かっちょいい舞台美術が組み上がり、18時現在はシュート作業中です。シュートとは、照明の当たりを調整する作業。この後、音響によるサウンドチェックがあり、照明の明かり作り(色を入れていく作業)です。

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搬入を終えたばかりの劇場

舞台美術は愛知康子さん。照明は安永瞬さん。音響は游也さん。舞台監督は北島康伸さん。劇団5454でもお世話になっている面々で、滞りなく、和やかに仕込み作業が進んでいます。俳優をやってた頃は、どの現場行っても殺伐とした仕込みばかりで、小屋入りがこんなに平和なものだという印象はなかったなぁ……。優秀な技術スタッフさま方で感謝ばかりです。

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仕込みを手伝う劇団5454

さて、気になる作品の仕上がり具合ですが……
両サイドともに、作品の面白さ、キャラクターを立体化しつつ、今回集まったキャストの魅力が活かせる作りになっています。
最終の通し稽古では、初日に向けた課題を認識し合い、目先の完成度を求めず、「会話劇」の面白さを追求していくことを再確認しました。

1ヶ月程度の短い稽古期間ではありましたが、演出家がただ指示をして、俳優がそれを再現するような作り方ではなく、俳優それぞれの考え方を見聞きするよう心がけました。
初めましての俳優たちと舞台を作るというのは、まず言語をすり合わせるところから始まります。「テンション」や「台詞をかける・聞く」など、よく使う言葉でさえ認識がそれぞれです。劇団公演であれば、劇団の認識に合わせてもらうことも多いですが、外部のプロデュース公演である今作は、キャストたちを無理に染めることはしたくない、と思って進めてきました。
そのせいで迷わせてしまったこともあったかもしれないけど、僕はたくさんの対話を重ねられた1ヶ月を幸せに感じています。

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レジスタンスサイド稽古風景

同じ物語を2つの視点から観る今作。11日のレジスタンスサイドから開幕します。
キャスト11人が全員出演しますが、レジスタンスサイドで主になるのは4名。

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今井貴也役の白又敦(通称、あっちゃん)
国友幹夫役の白柏寿大(通称、ジュディ)
越智小夜香役の出口亜梨沙(通称、でぐっちゃん)
樫本成美役の高嶋菜七(通称、ななちゃん)

今井という、レジスタンスチームのムードメーカーであり、進行役も担い、人間ドラマもある大忙しな役回りを演じるあっちゃん。正直、2時間舞台上に居続けて、成立させ続けるのはとても難しい役です。が、責任感が強く、熱心で、常に周囲を気を配ることが出来るあっちゃんは、力強く表現してくれています。

国友という、冷静で視野の広い参謀らしい立ち位置ながら、密かに野望も抱えた奥行きのある役を演じるジュディ。演じる人によっては、印象が薄くなる可能性もある役ですが、会話劇への感覚が鋭く、引き算の芝居が出来るジュディは、しっかりと存在感を残してくれています。

越智という、冷静さを持ちながら関西弁というキャラで、チームの雰囲気を引き締めたり和らげたり、舵取りを担う役を演じるでぐっちゃん。関西出身ということもあってか、台詞一つひとつのリアリティが凄まじく、自然体で舞台上にいられる能力は、この会話劇において頼りになる土台です。

樫本という、揺るぎない正義感で突っ走り、良くも悪くも真っ直ぐな女性を演じるななちゃん。一歩間違えれば嫌われ者にもなりかねないキャラクターですが、ななちゃんの愛らしさと誠実さで、樫本の真剣な表情に笑っちゃうほどの魅力を具現化してくれています。

レジスタンスサイドの面白さは、「一体感と対立」です。
序盤から早々にチームとして機能し、順調に進む中で見えてくる意見のズレ。生まれた歪みが繋がったと思ったら、また崩れたり。大学生という、まだ子どもと大人の間だからこそ頑なになってしまう「正解」のぶつかり合いは、大人の我々には懐かしさを感じます。
しっかりとチームになっている4人なのに、それぞれの視点が実は常に違うところにあるという、日常では当たり前のズレが、レジスタンスチームの面白さであり難しさ。リピートしてくださる方は、それぞれの視点から観てみると色んな発見があるのではないかと思います。

ガバメントサイドのキャラクターも紹介しようと思っていましたが、明かり作りで照明の瞬さんに呼ばれたので、一旦ここらへんで失礼します。
また明日、ガバメントのご紹介をさせていただきます。


MMJ企画 舞台『プロパガンダゲーム』
脚本・演出: 春陽漁介(劇団5454)
原作: 根本聡一郎(『プロパガンダゲーム』(双葉文庫))

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<STORY>
君たちには、この戦争を正しいと思わせてほしい
そのための手段は問わない
大手広告代理店電央堂の最終入社試験に訪れた8人の大学生。
最終課題は、国民を戦争に導けるかどうかを競うゲームだった。
【政府チーム】と【レジスタンスチーム】に分かれた学生たちは
国民に対して宣伝を使った情報戦を繰り広げていく。

<キャスト>
side:Government: 松島勇之介 、松田昇大、宮崎理奈、及川詩乃 
side:Resistance: 白又敦 、白柏寿大、出口亜梨沙 、高嶋菜七 
電央堂社員:窪田道聡、榊木並、森島縁

<期間>
2022年8月11日 (木・祝) ~2022年8月28日 (日)

<公演日・開演時間>
08月11日(木・祝) 19:00◇
08月12日(金) 19:00◆
08月13日(土) 13:00◆ / 17:30◇
08月14日(日) 13:00◇ / 17:30◆
08月16日(火) 13:00◆ / 19:00◇
08月17日(水) 13:00◇ / 19:00◆
08月18日(木) 13:00◆ / 19:00◇
08月19日(金) 13:00◇ / 19:00◆
08月20日(土) 13:00◇ / 17:30◆
08月21日(日) 13:00◆ / 17:30◇
08月23日(火) 13:00◇ / 19:00◆
08月24日(水) 13:00◆ / 19:00◇
08月26日(金) 13:00◆
08月27日(土) 17:30◇
08月28日(日) 12:00◇ / 16:00◆

◆side:Government
◇side:Resistance

※出演者は全員、side: Government/side: Resistanceの2作品両方に出演します。

【アフタートーク決定!】
以下の6公演でアフタートークを実施します。
*対象公演(side名)→出演者
*8月16日 19:00公演(R)→Resistance
*8月17日 13:00公演(R)→Resistance
*8月18日 13:00公演(G)→Government
*8月19日 19:00公演(G)→Government
*8月23日 13:00公演(R)→劇団5454
*8月24日 13:00公演(G)→劇団5454
*8月27日 13:00公演(R)→原作者 根本聡一郎さん×脚本・演出 春陽漁介

<チケット>
特典付き:7,500円(公演チームのブロマイド4枚セット)
一般チケット:6,800円
(全席指定・税込)

公式ウェブサイトはこちら↓

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