あの回転寿司のネタがとってもおいしい理由~山福水産訪問記~
あつい、あつい夏の日。
大きくて広い冷凍倉庫の中に入ると、一瞬にして氷の世界へ。
冷凍倉庫の中で静かに出番を待っているのは、焼津港に水揚げされた魚たちです。
日本中の老若男女に愛される「回転寿司」は、どんな季節に訪れても、美味しいマグロやカツオが必ず食べられます。安定的に新鮮なネタを全国に届け、多くの人々を笑顔にしている会社『山福水産株式会社』を訪ねました。さてさて、今回はそんなお話。
こんにちは。
静岡県島田市にある民営学童Terakotyaラフでは、「キャリア探求プロジェクト」として、面白いヒト・モノ・コトと出会う体験を子ども達に提供しています。
山福水産工場見学
冷凍倉庫へGO!
私たちが訪問したのは、ディスカバリーパーク焼津天文科学館(静岡県民なら一度は行ったことがあるはず!)のすぐ向かいにある、山福水産株式会社の冷凍食品工場です。水産物の買付・販売・輸出入をはじめとし、仕入れから出荷までを一貫して担っています。お客様の立場でものを「みて」、お客様にとって最善になる仕事をすることを大切にしています。
冷凍工場の受付では、働いているみなさんが「こんにちは~!」と声をかけてくださいました。子ども達も、それに応え「こんにちは~!!」と、それはそれは元気よくお返事させてもらいました。きれいな玄関を横切り、会議室にてお話を聞かせてもらいました。
「みんなが知っているあの回転寿司チェーンのマグロもカツオも、みんなこの工場から全国に出荷されているんだよ。」社長の見崎真さんから、この冷凍工場で加工された食品が、私たちの身近な食を支えていることを教えてもらいました。「ええ~!!すごい!!こないだ、回転寿司行ったよ!」と子ども達は大興奮!!
さっそく高学年チームと低学年チームに分かれて、冷凍倉庫に入らせていただきました。ゴーンゴーンという音が鳴り響き、倉庫の中ではフォークリフトがせわしなく動き、冷凍された魚が入った鋼鉄の箱を次々に運んでいきます。
市場で買付けた魚を水揚げ時の品質を維持したまま提供するため、超低温冷凍庫で保管します。そうすることで、1年中いつでも新鮮な商品を提供することが可能になっています。
普段は、安全管理の為、冷凍倉庫の中に入れる人は決められた人のみとなっていました。なぜか分かりますか?
冷凍庫の温度は超低温のマイナス60℃。間違って閉じ込められてしまったら即アウトです。厳重な管理は、そこで働く人を守るための安全対策です。
息をするたびに、鼻や喉や肺が冷たくなっていく。夏の暑い日に北極や南極にテレポートしたような体験をさせてもらいました。水で濡らしたタオルを用意していただいていて、数回回すと想像通りカッチカチになりました!『めっちゃ寒かった~!面白かった~!サンダルやばかった~!!』と、気持ちを言葉にしてくれる子ども達。スタッフも、ほんの少しだけ命の危険を感じました(笑)。
ライン作業見学
電動のこぎりで頭と尾を切り落とし、胴体を4節に切り分ける「ロイン加工」の様子も見学させていただきました。大きなのこぎりの前で、スピーディに作業をする職人さんたち。ベルトコンベアに流されてくる魚の大きいこと大きいこと!プロフェッショナルの仕事ぶりに、驚きと尊敬が入交り、「すごい!すごい!!」が連発でした。
社長の見崎真さんからのメッセージ
工場見学の最後に、『考え続けるのをやめないでほしい。』と、社長の見崎真さんからメッセージをいただきました。
『自分のやりたいこと、なりたいこと。そのために勉強は必ず必要。サッカー選手になりたかったとして、勉強しなくていいかというと、そうではない。負けなかったら勝つんです。あきらめなかったら勝つんです。最後まで考え続けるのはやめないでほしい。どうせ無理だから、って思うことはしてほしくない。時間がかかっても、こうなりたい、には必ず辿り着くことができます。学校の勉強で無駄になることは一つもありません。』
焼津から日本へ、日本から世界へ。
グローバルに活躍する山福水産を率いるトップからのメッセージを、真剣に受け止めた子ども達でした。
循環型農業で作られたおむすび「こめふく」
山福水産では実はおむすびやさん「こめふく」を運営しています。
山福水産が加工現場で発生するかつお・まぐろの不可食部(頭、しっぽ、骨など)を肥料として使い、環境に優しい農法で育てたお米を使っています。
漁具倉庫をリノベーションした焼津PORTERSフードコート内にテナントを構え、おむすびをはじめ、かつお茶漬け、マグロ漬け丼など様々なお米とお魚の味わい方を展開中です。また、炊いて余ってしまったお米は、お団子やおしることして生まれ変わり、フードロス削減にも取り組んでいます。
今回は、かつおぶしを好きなだけかけられる「追いかつお節」をしたおにぎりをいただきました。削りたてでフワッフワのかつおが、口の中で踊ります。「こんなにおいしい塩おむすび、食べたことないや。」と、言いながらほおばる、ふわふわのおむすび。
おむすびは、「御結び」に由来し、人と人との良縁を結ぶという意味から縁起物とされてきました。また、おむすびには愛情を一緒に結ぶという意味があると記す文献もあり、当時お母さんが家庭に愛情を込めて結ぶというイメージが商品に合致することからつけられたという説もあります。
山福水産では、水産と農業をむすんで、おいしさや幸福を消費者に届けています。そこには、子ども達の幸福な笑顔があふれていました。
夢の実現のお手伝いをする会社「のびのび色」
焼津PORTERSのコワーキングスペースをお借りして、今回の企画実施にあたりキーマンとなったの代表、永井浩由さんのお話を最後に聞きました。
長年、山福水産さんのホームページをはじめ、WEBマーケティングまわりのサポートをされてきました。新鮮な魚を消費者にお届けすることが地上戦だとしたら、情報をお取引先やエンドユーザーである消費者に届ける空中戦の役割を担う要です。「つまり、どんなお仕事かというと。。。夢の実現のお手伝いをするお仕事です。」
越境してグローバルに展開する山福水産ですので、日本中、世界中のどこからでも問い合わせが来ても良いようにWEB環境を整え、そして情報を必要な人にしっかり届ける。
山福水産の工場見学、こめふくのおむすびを食べ、循環型農業についてまなぶ。その経験を通して、WEBマーケティングのお仕事についても知る機会となりました。
子ども達の感想をご紹介!
かつおぶしをもともとはあんまりたべてなかったけど、きょうのおむすびのかつおぶしかけほうだいでいっぱいたべれたので、こんどはかつおをたべようかなとおもいました。あと回転寿司のまぐろをこんどはいっぱいたべようかなとおもいました。(小3女の子)
せいけつ、むだにしない、がんばっている、それをつづけてください。のびのび色さんありがとうございました。(小3男の子)
なにか残したものがあっても、肥料にできたら肥料にして、田んぼの人にあげて、そのあげた田んぼの人がどんどんお米をつくってくれて、それがおにぎりになって色んな人にたべてもらうと、こっちもうれしくなるから、そういうことをしたいです。(小6男の子)
とても濃厚な1日を過ごすことができました。
ありがとうございました!!
(文:Terakoyaラフ代表 田中)
今回の企画は、クラウドファンディングのご支援リターンとして実現しました。株式会社のびのび色 代表永井さま、ご支援そして、子ども達へのお話や企画をありがとうございました!
株式会社のびのび色
山福水産株式会社
焼津の魚屋発!かつおのおいしいネタを届けるメディア
KATSUO LIFE HACK
運営主体
保護者と子どものキャリア支援拠点
まなびと学童保育|Terakoyaラフ
詳しい様子はインスタグラムのリール動画でもお伝えしています。
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