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10.jan / リール蚤の市の話

 随分前になるが、9月はじめにリールの大きな蚤の市に行ってきた。写真の整理をしていていいものをいくつか掘り起こす。
その週には珍しく晴天、数日ぶりの日差しと青空。日曜最終日の午後参加なのでもう店じまいを始めてるかと思いきや、リール・フランドルで地上に出たんに歩行者天国のバリケードとラテン語系のノリノリの音楽が町中を飛び交っている。大通りが文字通り人で埋め尽くされていて、リールってこんなところだっけって改めて思ってしまう豹変ぶり。

駅前の大通り。みんな手に手に大きな買い物袋を抱えて歩いていく。
装飾がきれいな建物。
イタリア料理屋さん。
スペイン・イタリア・メキシコ、ラテン系の料理屋からは通りに響き渡る音量で競って楽しそうな音楽が流れてくる
リールの目玉、市庁舎の鐘楼。県のマークにもなっている。
フランス・ブルーはスポーツ系のラジオ局
広場にステージを立てて懐メロイントロクイズを開催中、正解すると青いリボンの帽子がもらえる。終盤に差し掛かると司会者が景気よく客席に帽子を投げるのでみんなこぞって手を伸ばす。
古典詩集、解剖図、古いレコード、ジブリはわかるけどなぜか多い黒澤とかの代の古い日本映画のポスター、文字通り山になって積みあがる古本、アメコミ、年季入ってるのもそうでもないのも全部ひっくるめてフィギア、ファッション誌、DVD、ビンズ、本当に、何でもござれ。
ぐるっと回りを囲まれた証券取引所の中庭。ポスターが人気。
町中揚げ物とビール、ソーセージと甘いもののにおいが漂っている。
チェス5面刺し。この写真気に入っている。

広場から一本通りの入ると7割がたの店は軒並みバーゲンを開催中。フランスで日曜にこんなに店を開ける人がいるなんて、さすがお祭り。
STAUBの鍋を半額でたたき売りしていたのには一瞬ぐらっと来た。

Bande organiséeで、意外にも割と年配の人がノリノリで踊っていた。

流れていた曲はこれ☟

数年前、まだ私が高校生だったころにティーンから20代にかけて大流行した。大阪が東京に対するプライドを持っているように、南には南の、マルセイユのプライドがある。北部にきて数週間、最北の都市で違う世代の人が景気よくこの曲で踊っているのがなんだかうれしい。

日本語で例えるならば、50代60代の方々がこぞって梅田サイファーをノリノリで踊っているイメージ。

いらっしゃるだろうけど、
これがマルセイユなら、この、私の周りで遠目に見てる同年代は遠慮なんぞかなぐり捨てるだろう。そういう面で、やっぱりここはシャイな北部で、先輩方のほうがこのお祭りの楽しみ方をよくご存じでいらっしゃるのかも。

ビールの町リール。蚤の市といえばムール貝とフリットとビール!

昼過ぎとは言えないような時間に行ったのでムールとフリットは次の機会に。
ドーナツとクレープと、ポストカードと製氷皿と、それから大量に積んであった空き瓶をタダでもらって帰ってきた。


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