陰に隠れて
自分より年下で成功している人達を見ると何とも言えない感情になる
「この歳でそれが出来るのは凄い」
「どうせ若いから幼いから凄いと言われているだけだ」
「でもどうせ僕には出来ない」
「この人は成功しているのに僕は自分が置かれている現状に絶望するばかり」
「この人はさぞ恵まれた環境で育ったんだろうな」
と嫉妬強めなグチャグチャな感情に陥る
ドヤ顔が出来るほど人より長けているものが僕にはない。あっても気付けない
才能がある人は単に才能があるだけじゃない
才能に気付けて才能を伸ばせる環境があって周りに知ってもらえる機会を手にした運もある
神絵師がキラキラ輝いている影で目立ってなかった絵師がいる
同じチームに才能がありすぎる人がいた事で薄れてしまった選手がいる
才能があって運を持っていて恵まれてチヤホヤされて愛される人達の影には、才能があるのに気付けなかった人、才能に気付けたのに伸ばせなかった人、才能に気付いて伸ばす事も出来たのに諦めた人、才能に気付いて伸ばせたのに目立てなかった人、そんな人達がきっといる
これは才能だけの話じゃない
救われた人だってそうだ
困っている人皆が救われるわけじゃない
どんな善人にも救いきれない人がいる
テレビの企画で救われた人が「○○さんに救われました!ありがとうございます!」と笑うが○○さんに救われたのはきっとほんの一部だ
まだまだ困っている人はいる
陰に隠れた才能を持った人達がいる。
何も出来ない僕からすれば若かろうが老いてようがそれが出来る事が凄い。
なのに「この歳で凄いですね!」と言えるのか
その歳でなければ凄くないのか?
少年がやっていれば凄くて、おじさんがやっていると普通なのか?
どんな歳であれ凄いのにただ少し若いからとチヤホヤされる事が不満だ。
誰にも全員を救う事は出来ないが、僕には1人を救う事すら出来ない。
そう嘆くだけ。絶望するだけ。
少しでも良い方向に向かうように努力すら出来ない。
その事を「疲れているからだ」と言い訳をして逃げる。きっと周りにはそう見える。
どれだけ僕が疲れていても僕の疲れを知らない人達には言い訳にしか聞こえないんだろう。
かと言って僕の痛みを人に伝える事が出来ない。
そんな才能すらない。
そう言ってまた諦める。