Vtuber関連コラムがまた大手誌に掲載され……、あれ?なにこれ?ってなった件と、あさココの話
以前、記事で紹介した先日の講談社「マネー現代」さんに続いて、今度は文藝春秋「文春オンライン」さんでもVtuber関連の話が、昨晩(9/24)に記事になっていました。(前回の記事についてはこちら)
Vtuberが大手誌で話題になることは、ファン目線ではない多角的な視点からの批評などが聞けて面白いと思っている私としては、割とウキウキで記事を読んだのですが。
タイトルに『「なぜ日本人はVTuberに“投げ銭”をするのか」専門家集団が分析 上位16人に10億円が!』となっていた記事は、おそらく先日のYouTubeスーパーチャットランキングに、「ホロライブ」と「にじさんじ」に所属しているVtuberが多数名を連ねていた話が中心なんだろうな……、と予想しながら読み進めてみたところ、なんだかちょっと話が予想外の方向に行っていて驚きました。
その記事がこちら。
で、以下の内容は、この記事を読んでない人には全然ピンとこない話なのですが、まずこの記事を読んで私が最初に思ったのは、『このタイトルにある「専門家集団」って、本当にVtuberの配信見たことあるのか?』でした。
なんでそう思ったかというと、まず金額や割合みたいなデータ的な情報は、記事内でも前半部分にきちんと引用されていたんですけど、それはどれもだいたい、日本とYouTube全体の話なんですね。
で、いざVtuberの話になると、「これはデータに基づくというよりは感覚的な話なのですが」みたいな前置きが入って、具体的な引用話が全く無くなるんです。
「なぜ日本人はVTuberに“投げ銭”をするのか」というタイトルの記事なのにその「なぜ日本人はVtuberに?」に答える部分が、全部「専門家集団」さんのイメージと思想で語られている感じで、フワッとしてるんですよね。
例えば、記事内では『「投げ銭でカメラがパワーアップ」などの手応えが大事』という小見出しがあるんですけど、その「スーパーチャットをもらったお金でカメラがパワーアップしました」ってどのVtuberから持ってきた話なのか?とかは全く書かれてないんです。
まあ、他にも思うことはいっぱいあったんですけど、結局この記事の後半部分って、「日本人がスーパーチャットをする理由」にも、「Vtuberがなぜスーパーチャットをされているのか」にも、「何の配信でそう思ったのか」「どこを見るとそういう傾向がみられるのか」で答えてないんです。
さらに言うと、最後の今後の業界の展望に関して語る部分では、Vtuberの話が全く出てこないんです。Vの字すら「VRゴーグル」って単語でしか出ません。
それであんまり気になったんで、記事内でこの「専門家集団」の方は社名を出されてますので、どういったことをされてらっしゃる会社さんなのかちょっとググってみました。
そしたら、ライブ配信の解析、影響力測定をされてらっしゃる会社さんだったんですね。「専門家集団」っていうのは「動画配信分析」の「専門家」であって、「Vtuberの専門家」とかではなかったんです。
つまり、タイトルと導入に「Vtuber」と「スーパーチャット」ってワードを使っただけで、内容のメインは「動画分析の専門家が語る動画配信の現状と将来の展望」だった記事に、私が釣られた、みたいなことだったんです。
結構これは残念でした。
まあ、列車の中刷り広告の見出しが気になって雑誌買って、結果がうーん、みたいな話なので、よくあることといえばそれまでですし、今になって冷静に考えると「Vtuberの専門家ってそんなのいるのか?いたらいたでそれはなんか怖いな」とかも思わないではないのですが……。
んで、昨日はなんというか、記事タイトルを見た時の、私のVtuber業界が注目を集めて嬉しい!みたいな気持ちを返せ!と思いながらそのまま寝たんですが。
翌朝に9/25のあさココ見たら、この「文春オンライン」さんの記事をYouTubeスーパーチャットランキング1位の桐生ココが取り上げてまして。
(ただこのアーカイブ、9/25 11:00現在非公開になってます。非公開理由に関してはこちらでは割愛します。)
「私もこれでようやく文春デビューしました!」みたいなことを言いながら、桐生ココは配信内で『この記事は「なぜ日本人はVTuberに“投げ銭”をするのか」ってタイトルだけど、スーパーチャットするのは別に日本人に限らないよ』っていう話をしてくれました。
その例として彼女は、自分のチャンネル視聴者の国籍比率や、また、先日のホロライブEN所属「森カリオペ」の配信で行われたカナダドルとアメリカドルの赤色スーパーチャット祭りを挙げていたのですが。
この例示こそが、私が文春オンラインさんの記事を読むときに求めていた「何の配信でそう思ったのか」「どこを見るとそういう傾向がみられるのか」だなあ、と今この記事を書きながら思ったりしました。
あと、『「専門家集団」さんって誰なんでしょう?私に取材してくれればこのぐらいのデータは出せるのに』みたいなことにも彼女は触れていて、そこもちょっと見ていて嬉しかったです。
またさらに言うと、今回彼女が開示したのは、あくまで視聴者比率であって、スーパーチャットを投げる人の比率ではないので、開示内容が直接「文春オンライン」さんへの記事を否定するカウンターのようになってない所も、彼女の配慮が見えて感心させられるところでした。
と、今回の件は結果として「記事タイトルの期待感に釣られたものの、最終的にはVtuberに救われた話」になりましたが、大手誌にVtuberという単語が出る事自体は喜ばしいことだと思いますので、私個人としては、今後もジャンジャン釣られて行こうと思います。
きっとまた私が釣られても、きっとVtuberの誰かが楽しい配信をして、私の凹んだ気分ぐらいは救ってくれるでしょう。
……と、ここで終わっていれば割といい話だったのですが……。
あさココアーカイブが消えてた件に続報があったので、この話ちょっとだけ続きます。続きはこちら。