小森めとの「ぶいすぽっ!」移籍について、だいぶいいかげんで話がそれまくる個人的な感想

「774inc.」所属のVtuber、小森めと。
1/26の配信で、彼女の「ぶいすぽっ!」への移籍が発表されました。

移籍は2/1からだそうで、本人の要望を聞き、企業間での交渉を重ねた上で、過去アーカイブからチャンネル、アカウント、Vtuberとしての名前やアバターの姿かたちに至るまで、ほぼ全てのIP(知的財産)をそのまま持っての移籍のようです。

企業所属のVtuberが、個人勢を経由することなく、別の企業にそのままの姿で移籍をするということは、前例が皆無でこそありませんがケースとしてはいまだ片手にも満たない出来事な上に、チャンネル登録者数が38万人を超えるVtuberの完全移籍ともなると、まさしく前代未聞の出来事といえます。

この件について詳しい内容や各事務所の発表を見たい方の為にMoguLiveさんの記事URLを貼っておきます。
簡潔にまとまっている記事なので、気になる方はどうぞ。
https://www.moguravr.com/met-komori-vspo/



さて、この驚きの移籍についてなのですが。
実際のところ、すべてが意外な出来事、という訳ではありませんでした。

元々、774inc.のタレントとしての「小森めと」は、同じ事務所よりも外部事務所タレントとのコラボ配信の割合が多く、本人の活動内容も日頃からどちらかといえば「ぶいすぽっ!」所属のタレントに近しいVtuberでしたので、日頃から見ていると、たとえ今回移籍するとなっても、特に配信内容に影響はないんだろうな、ぐらいの感じではあります。

また「ぶいすぽっ!」運営側から見ても、チャンネル登録者数38万人を超える、言ってしまえば「在籍するだけでお金を生む金の卵」レベルの配信者をIPごと丸々抱えることが出来、しかも従来の在籍タレントとの親和性が高い、となれば、新人発掘の当たりハズレなどと比較すると、特に損のない話です。

なのでこの2者に関しては、それほど語れることがありません。

本人の希望も配信内容を見た感じ、きっと叶ったのでしょうし、またVtuberという若い業界から見ても、今回の出来事はVtuberが引退というプロセスを挟まなくても自分の活動スタイルに合った企業への転身が出来た例、として見れば、良いことなのかなとも思います。

ぜひ、今後は新たな舞台で頑張って欲しいところです。




ただ、今回私は一カ所だけ気になることがありました。
実はそれが理由で、心情的に今回の出来事をまだ単純にお祝いできずにいます。

それが何かというと、「移籍元の774inc.そして774inc.の箱推しのファンは、今回の出来事には果たしてどういう感想を抱くのだろう?」でした。

実際、私はこの配信をリアルタイムで途中から見たのですが、発表の際、チャット欄で「おめでとう」とか「良かったね」というコメントを残す人たちと同じように「おめでとう」と言って良いのかどうか?について、この部分が気になって何も書けませんでした。



ここで、何でそう思うかを説明するために、ちょっと話がそれて、私のどうでもいい話を書きますが。

実は私には、ちょこちょこ応援してるサッカーの地元チームがありまして。
あまり強くない地方のチームなんですけど、たまに好調な成績を残す年もあるんです。

で、その好調だったチームがその翌年どうなるかというと、だいたい前年に活躍した主力選手が複数有名チームに引き抜かれて、まあ悲惨な成績になる場合が多いんですね。

なのでファンとしては、勝ちすぎても来年を思うとちょっと不安になったりするし、負けが込んでると「あのチームが金にモノを言わせなければ」みたいな事を思ったりすることもあったりと、移籍というのは割と複雑な心境になる事の方が多い出来事だったりします。

もちろん、過去にはその選手を応援していましたから、嫌いになれる訳もないですし、新天地で頑張って欲しいとも思うのですが、実際に推しチームの対戦相手で出場して来たりすると、大活躍してもちょっと悔しいし、活躍しなくてもそれはそれで「使いこなせないなら返せ!」と言いたくなるしと、まあ「微妙かつ複雑な心境」になる事が多いのです。

で、長くなりましたが、この「微妙かつ複雑な心境」というのが、今回の小森めと移籍について、774inc.箱推しの人なんかが抱く感想がひょっとしたら近いのではないかな?と思ったら、そういう、形としては置いて行かれる人たちも居るだろう前で「おめでとう」と書くのはちょっとデリカシーとしてどうなんだろう?というような感じになったわけです。

なんというか、ひょっとしたら「移籍か引退かの2択だったんだから、少しでも企業にとってプラスになる移籍で話を進めるしかないだろ」とか、「自社の主力メンバーをIP込みで買わないかって、交渉しに行く側の気持ちがわかるか」とか、「俺の推してる箱から主力選手が出ていくのが、お前らそんなに嬉しいのか?」とか思って見てる人もいるかな?とかも、気になっちゃうんですよね。

多分に考えすぎのような気もしますが。



まあ、実際今回の出来事は、774inc.側の動きと、懐の広さの占める割合が非常に大きくて類を見ないモノだっただけに、他にも「どういう交渉をすればこんなことが成立するのか?」とか、「いったい全部のIPの移譲にいくらお金かかったんだろう?」とか、「ブイアパの解散ってこれを見据えてのことだったのかな?」とか、「これから774inc.ではタレントに同様のケースが発生したりすることもあるのだろうか?」とか、とにかくいろんな事をモヤモヤ考えたりもするのですが。

そういうモヤモヤを払拭する意味でも、774inc.にはこれまで以上に是非頑張っていただいて「小森めとが移籍したことを後悔するぐらい面白い箱」に今後なって欲しいなと、とんでもなく無責任で身勝手なことを今は思っていたりもします。

なんにしても、今回の件がのちに振り返った時に「あの移籍は正解だった」「あの移籍はVtuber界隈が良い方向に変わる一歩だった」と思われるかどうかは、これからの2社と1人のVtuberの活躍にかかっていると思うので、そういった点でもこの3者には頑張って欲しいなと思うところです。

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