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いろんなVtuberのチャンネル登録者100万人に思う、その価値や意味

今日(2024/10/02)時点で、YouTubeチャンネル登録者数がちょうど「100万人」と表示されているVtuber関連のチャンネルが4つあったのですが。

その4つのチャンネルの様子があまりにも四者四様すぎて、私はそこについ面白みを感じてしまいました。なんというか個人的には、最近のVtuber界隈を、この4つのチャンネルの様子が良く表しているような気すらしました。

なので、今回はその4つのチャンネルについてざっくり触れて、その中身についても、ちょっとだけどうでもいいことを考えてみようかなと思います。

なお、このnote内での動画総再生数等の数字は、ユーザーローカル社様のVTuberランキング(https://virtual-youtuber.userlocal.jp/)のものを参照させていただいております。


新兎わい

まず一つ目のチャンネルは「Nito Ch. 新兎わい」。

動画総再生回数は本日時点で「7億2245万7019回」と、今回紹介するチャンネル4つの中でダントツに多い数字を叩き出しています。

チャンネル登録100万人到達日は2024/08/10です。

彼女のチャンネルの特徴は、昨年2023年2月~3月の1カ月でチャンネル登録者数を「約5万人→約25万人」に大きく伸ばしたshort動画によるバズりと、そのバズりのきっかけにもなったゲーム配信の見どころを切り取った沢山のshort動画のコンスタントなアップを、そのバズり以降も毎回、ずっと続けていることでしょうか。

配信自体を見ると、決して毎回のゲーム配信の同時接続者数が極端に高い訳でも、大手事務所に属しているわけでもないにもかかわらず、日本の個人勢ではおそらく2人目(?)となった、YouTubeチャンネル登録者100万人到達者の彼女。

そんな彼女のケースからはやはり、現行のYouTubeで数字を伸ばすためにはある程度の運要素、いわゆる「バズり」が必要不可欠であることと、継続的な「配信頻度」の高さの大切さ、short動画の展開等による「新規顧客層への目に留まりやすさ」の重要性などが、よく分かるような気がします。

また同時に、short動画というコンテンツ自体の再生回数の増えやすさというものも彼女のケースからは如実に見てとれるような気もします。

最近は自身の歌や、それに関連するダンス動画などを多くのVtuberが各所で展開している様子が目につきますが、YouTube shortTikTokInstagramなど各所でのshort動画人気や、それを生かした宣伝活動は、今後より一層激化するのだろうなと個人的には思います。


不破 湊

二つ目のチャンネルは「不破 湊 / Fuwa Minato【にじさんじ】」。

動画総再生回数は本日時点で「3億8709万479回」。

チャンネル登録100万人到達日は2024/09/09です。

直前に出した1st Mini Albumがオリコンデイリーチャートランキング1位に入ったり、前日にNHKのラジオにゲスト出演したりと、ちょうど各方面に露出の多い時期に達成した100万人登録突破という事もあり、個人的には今回の4つのチャンネルの中では見ていて最も「今、波に乗っている」感を感じた100万人登録突破でした。

所属するにじさんじJPの男性タレントとしては4人目、海外・公式・ユニットを含めた現在在籍するにじさんじ全体のチャンネルで見ても、11チャンネル目となる彼のチャンネルの100万人登録達成は、2022年頃から続いているにじさんじ男性ライバーの変わらぬ人気の高さを象徴する出来事のような気が、私としてはしています。

また、これまでにチャンネル登録者数100万人を突破した多くのVtuberが持っていた「大手事務所所属」「配信頻度の高さ」「企画立案」「コラボ」「」「オリジナリティ」などの数々の要素を、彼自身もきっちり押さえているタレントである点も、注目すべき点なのかなと思います。

他のチャンネル登録者数が100万人以上のVTuberやタレントたちの、ほとんど全ての人に言えることではあるのですが、代替の聞かない唯一無二感のある個性のタレントであることが、当たり前ではありますが何より大切な事なんだろうなと、彼の例を見ると特にそう感じます。


河崎 翆

三つ目のチャンネルは「河崎 翆 ch / Kawasaki Sui ch.」。

動画総再生回数は本日時点で「2104万2083回」。

チャンネル登録100万人到達日は2024/09/28です。

動画総再生数が他のチャンネルと比較するとひとケタ以上も低いことや、例えば「チャンネル登録100万人記念配信」でも同時接続者数は300人前後であることなどから、本人自身も「FAKEっぽい」(チャンネル登録約80万へ導いた戦略解説【VTuber/河崎翆】 (youtube.com)より)と発言するのもある意味納得の彼女のチャンネル登録者数ですが、本人いわく「海外向けに広告を打っている」ことで、現在チャンネル登録者数が激増しているとの事でした。

元々彼女のチャンネルは、今年の初めごろには15万人ぐらいの登録者数でしたが、2024年2月あたりからは最低でも毎日1000人ずつ登録者数が必ず増加している時期があったり、多いときはひと月に15万人以上登録者数が増加しているなど、その伸び率はなんと「世界一」な時期などもありました。

個人勢でもやり方を工夫すればYouTubeの登録者数はここまで伸びる、というのは冷静に考えてみると、とんでもなく凄いことです。

なので、その極端な伸びについては以前から私も気にはなっていたのですが、彼女の活動内容がVTuberアナリストとのことなので、自身の活動の箔付けの為にこういった特殊な活動形式を取るというのは、彼女としては一つの生存戦略なのでしょう。
確かに知名度の向上にはつながっているとは、私も思います。

さて、日本の個人勢ではおそらく3人目である今回の彼女のケースからは、どうやって増やしているのか?という具体的手法の詳細などはさておき。

YouTubeのチャンネル登録者数は今、自身の影響力の指標として広告等の手法を用いてでも増す価値がある数字と見られている状況であると同時に、今後は単体では今ほど直接VTuber個人の人気の指標、バロメーターとして登録者数が機能することはなくなっていくかもしれないこと、なども見てとれるように思います。

将来的には、海外に広告を打つVTuberが彼女の様に多数現れる未来がやってくることもあるのでしょうか?

もしそうなると、その費用対効果とか、ランキングサイトはその時どうなるんだ、などなど、気になることがそれはそれで色々出て来そうです。


ChroNoiR

四つ目のチャンネルはにじさんじ所属 叶と葛葉のユニットチャンネル「ChroNoiR」。

動画総再生回数は本日時点で「2億5190万3094回」。

チャンネル登録100万人到達日は昨日、2024/10/01です。

にじさんじのチャンネル登録者数100万人超えの男性Vtuber2名、葛葉(184万人)と(136万人)の2人組ユニットの、30分~1時間の動画を毎週配信する活動が中心のチャンネルが登録者100万人越えというのは、ある意味では一見して妥当、に見えるかもしれませんが。

2024年時点において、「動画を主軸にしたVtuberのチャンネルが登録者100万人超えしている」という事についてもそうですし、「企業が特定のタレントをユニット化したチャンネルが100万人超えしている」という事についても、現状ではこの「ChroNoiR」と、同じくにじさんじのユニット「ROF-MAO / ろふまおチャンネル【にじさんじ】(102万人)」の2つぐらいしか日本ではまだ見当たらないという点には、もっと注目してもいいような気がします。

Vtuber界隈を見ていると、2019年以降は「リアルタイム配信」が主流であること自体はずっと変わらないのですが、最近は主にゲーム配信などでの「一配信あたりの長時間化」や、Vtuber人口自体の増加に伴う「新人Vtuberチャンネルの増加」や「総配信量の増加」が著しく見られ、その影響で視聴者はどの配信を見て、どの配信を見ないか、どの配信を後回しにするか、などを日常的に選ぶことが、以前より増えてきていると思います。

そんな中、この「ChroNoiR」チャンネルなどの「短時間で手軽に見られるサイズの動画形式」で「実績のある古参Vtuberユニット」のチャンネルという界隈の動きとはある種逆行したかのような存在が、今回の様に一定の成果を残していることは、個人的には面白い傾向だなと感じます。

この傾向からは、もしかすると将来的にはこの流れがさらに進んで、現在の切り抜き文化に成り代わって、一部の大手人気Vtuberによる高品質でコンパクトな分量の動画ばかりが主に界隈の人気を集める、まるでそれは2018年頃のVtuber黎明期のような動画が中心の状況のように、Vtuber界隈が回帰する未来なんかもひょっとしたら来るのかも?なんてことを考えたりもします。

そして、もしそうなったら、それはそれで面白いような気もします。


とまあ、ここまで今日時点でYouTubeチャンネル登録者100万人となっている4人について触れてきましたが、Vtuber界隈全体を見ると、ユーザーローカル社調べ「VTuberランキング」では現在、87チャンネルがチャンネル登録者数100万人越えとなっています。正直凄い数です。

なので、その事象一つ一つはもちろん今も昔も変わらず凄いことではあるのですが、以前ほど「100万人登録」という数字自体のありがたみや珍しさは、少しずつではありますが薄れていっているような気もします。

今年はあと何人、100万人登録のVtuberチャンネルが生まれるでしょうか?

そして、Vtuberの100万人登録のチャンネルを量産するかのようなこの勢いは、果たしていったいいつまで、続くものなのでしょうか?


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