今年はどうなる?「第4回Vtuber楽曲大賞2022」の投票締め切りがもうすぐなので、ついでにこれまでを振り返ってみる
<12/14 結果発表があったので少し追記しました>
毎年個人的に楽しみにしている、Vtuber楽曲についての年末のファン投票によるお祭り企画「Vtuber楽曲大賞」の投票受付が今年も始まっています。
2021年11月28日~2022年11月27日までに初投稿、またはリリースされたVtuberオリジナル楽曲の中から、曲の良さで選ぶ「楽曲部門」に5曲と、ミュージックビデオのクオリティで選ぶ「MV部門」に3曲を、ファンがそれぞれ投票し、2022年のVtuberによるオリジナル曲の年間ランキングを決めよう!というこの企画も今年で4回目になります。
ファン投票の受付期間は「11月10日~12月1日」となっていますので、気になる方はぜひ投票して、一緒に楽しんでいただきたいなと思います。
さて、そんな「Vtuber楽曲大賞」ですが、このnoteをたまたま見た方の中には当然、「初めて聞いたよ!?」って人もいらっしゃると思うので、そんな方の為にこれまでの「Vtuber音楽大賞」についてちょっとだけ触れてみようかと思います。
まず記念すべき第1回「Vtuber楽曲大賞」の開催は、2019年12月3日東京・LOFT9 Shibuya。
当時の主宰は、現在はホロライブプロダクションで活躍中のAZKiを、当時イノナカミュージックでプロデュースしていたツラニミズ氏(第2回まで)でした。
ちなみにこの時の投票総数は2045票。
「楽曲部門」「MV部門」共に1位に輝いたのは、HIMEHINA『ヒトガタ』でした。続いて両部門の2位がにじさんじ『Virtual to LIVE 』。
「楽曲部門」3位は花譜『不可解』、「MV部門」3位はMarpril (まーぷりる)の『sheep in the light』という結果でした。
この中で言うと、Marprilは最近あまり動きが活発では無いですが、楽曲はどれもいい曲ばかりなので、聞いたことない人は気になったらこの機会に是非どうぞ。私も「Love Meter」とかは未だに頻繁に聞いてます。
他にも、今見ると第1回ランキングには結構時代を感じる面白い楽曲が揃っていて、例えば2018年のVtuber界隈を牽引したいわゆるVtuber四天王たちの楽曲、キズナアイ『AIAIAI』他数曲、ミライアカリ『ミライトミライ』、輝夜月『NEW ERA』、電脳少女シロ『叩ケ 叩ケ 手ェ叩ケ』なども両部門でランクインしている一方で、
ランキング中盤には、複数曲がランクインしているMonsterZ MATE『千年愛』を筆頭に、現在も活躍しているVtuber・VSingerの面々が名前を連ねているのが印象的なランキングとなっています。
ちなみに、2019年のVtuber界隈を席巻したにじさんじのその他のオリジナル楽曲は、ド葛本社『Fam☆Fam☆Time!』、シスター・クレア『DOGMA』、卯月コウ『アイシー』(現在非公開)などの楽曲が10位以下にランクイン。
また2020年以降のVtuber界に大きな影響を及ぼすホロライブは、「楽曲部門」に星街すいせい『天球、彗星は夜を跨いで』と、「MV部門」で当時のメンバーが水着で踊っていた全体曲『ShinySmilyStory』が同じく10位以下にランクインした姿を見ることが出来ます。
詳細が気になる方は、以下に音楽ナタリーさんの特集記事を貼っておきますのでご確認ください。
続いて第2回「Vtuber楽曲大賞」。
2020年12月3日開催、会場は同じく東京・LOFT9 Shibuya。
この時の投票総数は前年比およそ1.7倍の3448票。
この2020年の結果から、にじさんじ、ホロライブのオリジナル楽曲がランキングに台頭し始めます。
「MV部門」1位「楽曲部門」2位に、にじさんじから月ノ美兎『それゆけ!学級委員長』。「楽曲部門」1位「MV部門」3位にホロライブ、星街すいせい『NEXT COLOR PLANET』。「MV部門」2位にHIMEHINA『Mr.VIRTUALIZER』、「楽曲部門」3位にホロライブから白上フブキ『Say!ファンファーレ!』という各部門ベスト3の結果が、そのことを最も端的に表しているかと思います。
もちろんこの年もランキング10位内には、花譜『私論理』、キズナアイ × 花譜 『ラブしい』、MonsterZ MATE『Beep☆CARAMEL』など、2019年第1回のランクイン勢や、BOOGEY VOXX『D.I.Y.』、理芽『食虫植物』、といった当時としては目新しい面々もランクインしているのですが、
その一方で、両部門で上位20位以内にランクインする楽曲が、前述のベスト3の楽曲に加え、Mori Calliope『失礼しますが、RIP♡』(ホロ)、宝鐘マリン『Ahoy!! 我ら宝鐘海賊団☆』(ホロ)、月ノ美兎 『アンチグラビティ・ガール』(にじ)、Rain Drops『VOLTAGE』(にじ)など、とにかくにじホロの曲が両部門で目立つ結果となったのが、第2回「Vtuber楽曲大賞」からでした。
この結果はいい意味でも悪い意味でも、ファン投票イベントらしい結果になった回だったように思います。
こちらも詳細は音楽ナタリーさんの記事を添付しておきます。
そして昨年の第3回「Vtuber楽曲大賞」に続きます。
こちらは2021年12月3日に東京・ageHaで開催され、投票総数はなんと1万4642票と前年比で約4倍の投票を集めるイベントになりました。
しかし、こちらの第3回のランキングは過去2回の結果とは違い、そのファン投票イベント結果の偏りが、多くのVtuberファンに波紋を投げかけることになりました。
この年「楽曲部門・MV部門」の両部門で1位を獲得したのは、にじさんじの葛葉 『コントレイル』。
続いて「楽曲部門」では2位がChroNoiR『Geminids 』(にじ)、3位が星街すいせい『GHOST』(ホロ)、「MV部門」では2位がle jouet(るじゅえ)の『Viking』(にじ)、3位が星街すいせい『Stellar Stellar』(ホロ)となりました。
トップ3からついににじホロ以外の楽曲が消えることになりましたが、この点については、2021年の両事務所の圧倒的な勢いや、特に葛葉や星街すいせいについては2021年9月時点に「複数の音楽サービスでのシングルやアルバムランキングで1位を取る」などの影響を考えれば、まだ理解の範囲内だったかもしれません。
しかし、この第3回のランキングの偏りはこれだけに留まりませんでした。
例えば「楽曲部門」ランキングでは、上位10曲は「にじさんじ8曲と星街すいせい2曲」という結果に。ちなみに50位以内でも33位の天開司『絶滅危惧』より上は全てにじホロ楽曲で、50位以内ににじホロ以外でランクインした曲は、わずか7曲。
また「MV部門」ランキングも、上位10曲は「にじさんじ9曲と星街すいせい1曲」、16位の 天開司『Beast 』より上は全てにじホロ楽曲、30曲以内ににじホロ以外の楽曲は6曲と、非常に極端な結果がこの第3回「Vtuber楽曲大賞」では出ています。
そしてそのあまりの偏りに反響を受けて第3回は、2021年12月11日に新宿LOFT PLUS ONEにて「シン・Vtuber楽曲大賞」と銘打った「にじホロ抜きのランキングを作って振り返る別イベント」が誕生する結果となりました。
ちなみに第3回の偏りの発生原因については、以前にも別のnoteでちょっと触れたのですが、その投票時期に「今こんな投票があってるんだって」とVtuber本人がtwitterで触れたにじさんじライバーの関連楽曲に票がやたらと集まって上位にランクインしていたりするのはまだしも、中には(現在は確認できないのですが)twitterにツールのようなものをUPして、ここを押すと「この人の楽曲への投票が自動でできるよ」的な投票促進活動をしたファンがいたとか居ないとか、という話もあり、ファン投票イベントであるが故の投票工作のしやすさ、みたいなものがモロに反映した結果なのではないかな、と思っています。
とはいえファン投票企画である以上、Vtuber自身のこういうファンイベントを察知するアンテナの高さや、ファンの一致団結する力なども含めての評価は、ある意味ランキング企画として正しい現象ではありますし、
また例えば、ランキングに載った楽曲の作詞・作曲者の知名度の高さや楽曲のクオリティ等については、どの曲も本当に素晴らしいものだったので、そういったところを加味すれば、「総ランキング」と「人気が突出して同じ物差しで測りがたいものを除外して作ったランキング」を2つ作る、という第3回「Vtuber楽曲大賞」の取り組みには見るべきものがあったと、個人的には思います。
なお詳細は例によって安定の音楽ナタリーさんの記事をどうぞ。
ちなみににじホロ抜きの「シン・Vtuber楽曲大賞」内でどういうランキング等が発表されたかどうかについては、現地に参戦していない私には正確にはわからないのですが、仮に、公開されている第3回「Vtuber楽曲大賞」の集計表を元に、にじホロ抜きで「シン・ランキング」(仮)を出すと、私の抽出作業が間違ってなければこんな感じになります。
まずは「シン・楽曲部門」(仮)。
続いて「シン・MV部門」(仮)
これはこれで何と言うか、これまでの歴代「Vtuber楽曲大賞」の傾向を踏まえてはいるものの、歌路線のいわゆるVsingerの姿がほとんど見えないあたりに、ある種の偏りがあるような気もするランキングだなと思います。
さて、長いことこれまでの「Vtuber楽曲大賞」の歴史と傾向についてざっくりと振り返ってみましたが、いかがだったでしょうか。
実はここまで書いておいてなんなのですが、私はこの記事を書いている時点で未投票だったりします。
もちろんこの記事を書きあげた後にはちゃんと投票するつもりで、現在は周囲の様子をうかがっているところなのですが、幸い今のところ第3回の時の様に、表立ってtwitterで特定のVtuberに向けて組織的な投票呼びかけをするツイートや、謎のツールを使った投票促進活動などは見かけないようです。
なので、出来ればこれまで同様に多くの投票が集まって、さらに欲を言えば、集まった票の中に知らない曲がちょっと混じってる程度には「第4回Vtuber楽曲大賞2022」に面白い結果が出てほしいなと思っています。
ちなみに私の投票は「あんまりにじホロに偏っても面白くないな」と思うので、今のところにじホロ各1曲、あとはそれ以外を選ぼうかな?とか考えているのですが……。
はたして皆さんがいったいどんな投票をしたのか?どんなVtuberがどんな活動をして、どんな楽曲を今年発表したのか?
その答えが出る「第4回Vtuber楽曲大賞2022」の開催される12月9日が、今からとても楽しみです。
<おまけ>
これまで「Vtuber楽曲大賞」について触れたnoteはこちら
<おまけ2>
個人的に「第3回Vtuber楽曲大賞2021」の結果から、ダントツの結果を残している星街すいせいのみの「シン・星街すいせいランキング」と、その星街すいせい以外のホロライブ楽曲を抽出した「シン・ホロライブ楽曲大賞(星街殿堂入りver.)」を集計したら、いったいどういう結果になるのかが気になったので、ちょこっとまとめてみました。
(量が多いのでリンクは省きます)
まずは「シン・星街すいせい楽曲部門ランキング」及び
「シン・ホロライブ楽曲部門(星街殿堂入りver.)」から。
続いて「シン・星街すいせいMV部門ランキング」及び
「シン・ホロライブMV部門(星街殿堂入りver.)」。
再生回数ともチャンネル登録者数ともそんなに比例しない、ちょっと面白い結果になったような気がします。
<12/14 追記>
12/13に投票結果の公開があったので載せておきます。
感想等は、また別の記事かなんかで。
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