キズナアイ無期限スリープに思う事
Vtuber界隈では毎年年末になると誰かしらの活動について、その進退の発表がなされることが多かったですが、今回の件は流石に予想外でした。
12/4配信「【重大発表】キズナアイからの大切なお知らせ」にて、これまでのVtuber文化を牽引してきたと言える存在のVtuber「キズナアイ」が、来年2/26のライブ後に「無期限スリープ(活動休止)」すると発表されました。
その「無期限の活動休止」というワードが、これまでのVtuber界隈では事実上の引退とほぼ同義だったことから、今回はこの活動休止を衝撃的な話題として、色々な人やWEBメディアが速報的に取り上げているようです。
しかしながら、運営元のKizuna Ai株式会社のツイートによる発表で「活動休止中の更新予定はない」ときっちり明言されているのは、実はYouTubeのメンバーシップに関してのみだったりします。
また、他の休止後の対応も、YouTubeのアーカイブはそのまま公開、メンバーシップも更新はないが継続公開、Twitter、Instagram等他のSNSや各種アカウントについてもそのまま、未発表のプロジェクトはまだあるとなっていますし、そして肝心の休止理由についても「キズナアイがより成長していくことを目標としたアップデートをするため」ということになると。
全くの私見になりますが、今回の件は運営ないし演者に何かしらの事情はあるものの、これはむしろ一定の期間を置き、何かの変化を加えた上で、Vtuber事業としての「キズナアイ」運営を企業側には継続する意思があると見る方が、私は今のところ自然なような気がしています。
ただ、とにかくこの件は、発表規模の割に詳細情報が何もありません。
それこそ「なぜ発表時期が3か月前の今なのか?」「なぜ休止時期が年末年始なのか?」「『Kizuna Ai株式会社』と社名にまでした看板Vtuberを休止させる理由は何か?」「仮にキズナアイのアップデートが行われたとして、アップデート後のキズナアイが変わる部分はどこだろう?」などなど。
これらの数々の疑問点への回答は、今回の発表では一部語られてこそいますが、表現はこれまでと同様にロールプレイ的で、謎の多いものでした。
いつも通りと言えば実にいつも通りではありますし、そのあたりの謎はいずれ解けるのかもしれませんし、それともずっと解けないのかもしれませんが、なんにしても彼女の今後がいろいろと気になることだけは確かです。
ただあえて一つ、この時点で余計な事を言うとすれば。
ここまで大々的に「成長していくことを目標としたアップデート」という名の休止を運営企業が発表した以上、たとえ活動再開の時が訪れたとしても、その際のキズナアイを取り巻く環境には、きっとかつての分裂騒動や運営新会社設立等に匹敵するほどの大きな変化があって。
そして、その時に登場するNewキズナアイは、ひょっとすると今のキズナアイとはまったく別人のようになっているのではないか?
そんな杞憂を、今の私は少ししています。
もちろん良い方向にアップデートされたNewキズナアイに私たちが再び巡り合うことも十分にあり得るわけですから、単純に今、悲観的に杞憂する必要まではないのかな?とも考えはするのですが。
何にしても無期限スリープまでの残り3か月で、今の彼女が繰り出すいろんな出来事については、あらためて大事に視聴したいなと、そう思います。
<12/7 追記>
このキズナアイ無期限スリープの件について、VRonWEBMEDIAでコラムが掲載されていらっしゃったのでご紹介します。
とても文中に思いと熱意を感じる、素敵なコラムでした。
<12/7 追記2>
なんとキズナアイの「A.I.Channel」、チャンネル登録者数300万人突破。
記録としても全Vtuber中2人目の記録です。
この状況での大台突破ということには若干複雑な思いはありますが、少なくとも発表からわずか2日とちょっとの間に、およそ2万人の登録者を増やす彼女の勢いには、これまでの彼女の活動に惹かれ、その行く末を見守りたいと感じるファンの思いが十分にこもっているのではないかと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?