3rd衣装という名の3体目のアバターでAZKiはどこに向かうのだろう

2/23、ホロライブプロダクション内の音楽レーベル、イノナカミュージック所属の歌姫Vtuber「AZKi」の3rd衣装お披露目Liveとメンバーシップの解禁が行われました。


同じ配信時間帯に同事務所ホロライブの、宝鐘マリンの「UNDERTALE」配信(最大同時接続者数4.6万)、大神ミオの「俳句コラボ」(〃4.0万)という人気配信が行われたその裏で行われるという、あまり良い条件下ではない配信状況でしたが。

それでもその配信「【AZKi 3rd衣装】新衣装お披露目LIVE -はじめまして、新しい私- 」は1.7万人という同時視聴者数を集め、またチャンネル登録者数も1日で+10,000人という結果を出しました。これは宝鐘マリンと並び、その日一番のチャンネル登録者数の伸びでした。

結果を見ると実に大成功のお披露目配信だったと思います。



この配信で特徴的だったのは、なんといっても大規模なモデルチェンジ。

まず衣装は、1stの「黒の水着にピンクの長いマフラー兼スカート(?)」2ndの「黒の水着にピンクのシースルー前掛けに黒コート」という、近未来風を意識した、他に類を見ない奇抜なものから、現実的な「ピンクと黒のアイドル風」の装いに。

髪形もまた、1stの「お団子とそこから膝下まで伸びるツインテール」2ndの「短い前髪のピンクのクロスが特徴的な後ろ髪短めなボブ」から、同じく現実感のある「ピンクのインナーカラーが目立つ長めの前髪の正統派ボブ」へ変更。

また象徴的だった頬のピンクのカラーリングも目じりの薄いアイメイクになっています。

総括すると、これまで「近未来感のあるアーティスト」だったAZKiが、今回「現実感のあるアイドル」へと大きく路線を変えたようなモデルチェンジだったように思います。

なお、詳しく四面図を見たいかたはこちらをご確認ください。「https://twitter.com/AZKi_VDiVA/status/1364177811066380290?s=20

また、旧アバターについて見たいかたはこちらの2周年ライブが1stと2nd両方のアバターを使っていてわかりやすいかと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=hlZi0IJnreg



さて、この大胆な変更ですが、個人的な感想としては、いまや世界的に大きく話題になりつつある「ホロライブ」のアイドル路線に、アーティスト路線での活動を行っているAZKiをこれまで以上に近づけることで、アイドル路線を支持する顧客層の流入を狙うという、実にわかりやすい狙いが見えるように思います。

実際のところ、これまでもAZKiの旧アバターに関しては、その近未来感デザインに関して今回の配信含め色々な所で「不遇」という声が散見していましたので、少なくともホロライブのいわゆる「箱押し」と呼ばれるファン層の一部には、あまりウケの良いデザインではなかったことは間違いないでしょう。

またVtuber界隈全体を見ても、2018年頃に全盛期を迎えていた3D路線、近未来系デザインのVtuberを見る回数は減り、逆にファンタジー装備やケモミミ、職業衣装等のアニメ的な記号描写に近しいデザインのVtuberは日に日に増加していることから、今回のAZKiのモデルチェンジも、どちらかと言えば流行に沿った進化と言えるような気がします。

なので今回非常に整い、万人受けも見込めそうな新アバターを手に入れたAZKiのファン層が、今後どう増減・変化するのかについては気になるところです。


また、これまでもAZKiは、活動内容をデビュー当初の「ライブ・歌動画」から、ラジオ、同時視聴、コラボ、ゲームコラボなどなど、少しずつ活動内容を所属の旧upd8的、ホロライブ的に増やしたり寄せたりする方向で変化させてきた経緯があります。

それを考えると、今回の大胆なモデルチェンジを踏まえて、今後のAZKiはどこへ向かい、何をするのか?そしてイノナカミュージックとホロライブの差別化は今後どう変化するのか?

そんなところも、なかなかに興味深いところです。

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