6月の夜に聞いたレアな一曲「ライカを追って」がいつかMVになる日を夢見て

いきなり自分語りのような形から曲紹介をするのも、どうかとは思うのですが。

私の様に色々なVTuberのファンというよりは、半ば界隈観測を趣味にしていろんなところをフラフラつまみ食いしていると、時々「何とも言えないがなんかこれスゲエ」「なんでこれもっと注目されてないの?」みたいに思う出来事に、唐突に遭遇することがあります。

今日ご紹介するホロスターズのVTuber、奏手イヅルのオリジナルソング「ライカを追って」もそんな唐突な出会いの一つだったのですが、こと2024年6月に関してはこの曲にホロスターズのライブ「HOLOSTARS 5th Anniversary Live -Movin’ On!-」で出会ったのが、私の一番の驚きだったかもしれません。

元々、「奏手イヅルの歌声を私が好き」というのもあるにはあるのですが、ライブを配信で見て、そのあと何回か見返して、歌詞を読んで、すごくいろんなものを感じた楽曲でした。

ライブから半月ほど経ちますが、未だに聞いています。



ちなみに今回紹介していますがこの曲、実は別に新曲という訳でもなんでもなく単に私が聞いたのがつい最近なだけ、なのですが。

この曲を調べてみると、普通に聞いてたらファン以外なかなか出会わないだろ、ってところでばかり公開されている、というちょっと変わった経歴を持っていたりするようです。(間違ってたらスイマセン)



まず、出来た!と初めて世間にこの曲が公開されたのは、調べたらなんと2020年12月9日頃にまでさかのぼるようで。

その当時のTwitter(現X)にアップされたこの曲に関するツイートは、メロディの他は「可愛い曲出来たので、置いとく タイトルはまだ無し」「歌詞と適当なコード」というコメントのみ添えられた、アコギ弾き語りのとてもシンプルなものでした。
https://x.com/kanadeizuru/status/1336629005471006720
https://x.com/kanadeizuru/status/1336629276607565827

ちなみに、こちらのバージョンはちょっと今とは細部が色々と異なっています。


その後、この曲は2021年に活動二周年記念で販売されたデモアルバムの収録曲として製品化を果たしますが、販売はBOOTHのみ、という事でファン以外の目に留まる機会はなく。
https://x.com/kanadeizuru/status/1407295959676035072

そこから歌枠(https://www.youtube.com/live/dsQeI1oUHMo)などでこの楽曲が披露されたこともあったようですが、デジタルリリースされたのはそれから2年経った、2023年6月のことでした。(https://x.com/kanadeizuru/status/1671895819048595456

そしてその後も、特に大きくこの曲がファン以外の目に留まる配信等で触れられた訳でもなかったようで、ホロスターズでよく記念日にある3Dライブ配信でも、なんと本人ではなく同期メンバー、アルランディスの4周年ライブ内のコーナーであるDJパートで一度流されたっきり、という状況だったようです。
https://www.youtube.com/watch?v=1L0KIKWAvFA

そしてなぜか、有料ライブのソロパートで歌っている今ですら、MVはまだありません。

まあ、そりゃ出会いませんよね……。



ともあれ、この曲「ライカを追って」は、1957年に打ち上げられた帰還機能のない宇宙船「スプートニク2号」に乗って、初めて地球軌道を周回飛行したメスの巻き尻尾の犬「ライカ」(クドリャフカという名前でご存知の方もいるかもしれません)をモチーフにしたと思われるタイトルなのですが。

ポップなメロディに乗せられた歌詞は、特にサビ周辺がほとんどロマンティックだったり、甘いフレーズで構成されているにも関わらず。

そのタイトルモチーフを深く考えると、抗えない何かや、時の流れの早さに押し流されつつも、いまはもう手の届かないほど遠く離れてしまった彼女を夢見た気持ちを、あえて明るく歌っているように聞こえる、という悲しさや無力感も感じる作りになっていて。

歌詞を読みこむ前は、甘く軽やかに。
そして読みこんだ後は、なんだかとても切なく聞こえる。

そんな不思議な楽曲になっているように感じます。


とりあえずここまで読んで気になった方には、是非一度この「ライカを追って」聞いていただければいいな、と思います。

そしてその後はもしよければ、私と一緒にこの曲「ライカを追って」のMVが、いつか出来る日を祈ってみたりするのはいかがでしょうか?

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