
「決断」と「合理的判断」は全然違うよ
合理的判断と決断の違い:迷わず突き進むために
私たちは日々、多くの選択を迫られます。
その場で瞬時に決めなければならないこともあれば、長い時間をかけて熟考することもあります。その選択の過程には「合理的判断」と「決断」という二つの異なるプロセスがあります。
合理的判断とは、客観的な情報を集め、論理的に分析し、最も理に適った結論を導き出すことを指します。
一方で、決断とは、判断した結果をもとに、最終的な行動を起こすことを意味します。この二つは密接に関係しながらも、決定的な違いがあります。
ここでは、「合理的判断」と「決断」の違いを明らかにし、それぞれがどのような場面で求められるのかを掘り下げていきます。
合理的判断とは何か?
合理的判断は、情報を分析し、最適な選択肢を導き出すプロセスです。科学的根拠やデータを重視し、感情に流されることなく、冷静に選択肢を比較します。
たとえば、企業が新規事業を立ち上げる際、競合分析を行い、市場の成長性を調査し、リスクとリターンを評価します。
このプロセスを経て、「この事業には十分な成功の可能性がある」という結論を導き出すことが合理的判断です。
合理的判断には、以下の特徴があります。
客観性:主観や感情ではなく、データや事実に基づいている。
論理的思考:論理の一貫性を重視し、矛盾を排除する。
比較と分析:複数の選択肢を並べ、利害を慎重に検討する。
リスク管理:可能なリスクを予測し、最も安全かつ効果的な選択肢を選ぶ。
しかし、合理的判断だけでは十分ではありません。最も重要なのは、それをもとに「決断」する力を持つことです。

決断とは何か?
決断とは、「選んだ道を進む」と決めることです。たとえ合理的判断の結果、最適な選択肢が導き出されたとしても、それを実行するかどうかはまた別の話です。
合理的に考えれば「やるべき」と分かっていても、人は不安や恐怖に縛られます。リスクを考えすぎて足がすくむこともあるでしょう。ここで必要なのが「決断」なのです。
決断には、以下の特徴があります。
主体性:誰かに決めてもらうのではなく、自分の意志で決める。
覚悟:選んだ道を最後までやり抜く強い意志を持つ。
スピード:すべての情報が揃うのを待たず、ある程度の不確実性を受け入れて進む。
感情を乗り越える勇気:恐怖や迷いに打ち勝ち、前に進む。
リーダーとして求められるのは、まさにこの決断力です。合理的なメリットがあるから動くのではなく、「不確実であり、前例がなくても決断する」姿勢が、真のリーダーを生み出します。

決断できない人の特徴
現代社会では、論理的思考が求められ、合理的判断に長けた人が増えています。
しかし、その一方で、「決断できない人」が増えているのも事実です。
たとえば、起業を考えている人が、十分な市場分析を行い、成功の確率が高いと判断したにも関わらず、「失敗したらどうしよう」「もっと準備が必要かもしれない」と考えすぎて、いつまでも動き出せないケースがあります。
決断できない人には、以下の特徴があります。
完璧主義:100%成功の確信が持てるまで動かない。
リスク過敏:少しのリスクも許容できず、慎重になりすぎる。
他人の目を気にしすぎる:失敗を恐れ、周囲の評価を気にしてしまう。
選択肢を増やしすぎる:決断の先延ばしを正当化するために、常に新しい選択肢を探し続ける。
決断力を鍛えるには?
決断力を高めるためには、以下のことを意識する必要があります。
完璧を求めない どれだけ準備をしても、不確実性はゼロにはなりません。ある程度のリスクを受け入れ、動き出すことが大切です。
小さな決断を繰り返す いきなり大きな決断をするのは難しいです。日常の小さな決断(例えば、毎日の食事や運動の選択)を意識的に行うことで、決断する力を鍛えられます。
期限を設ける いつまでも判断を先延ばしにするのではなく、「○日までに決める」と期限を設定することで、行動を促進できます。
失敗を学びに変える どんなに優れた経営者やリーダーも失敗を経験しています。大切なのは、失敗から学び、次に活かすことです。
まとめ
合理的判断は、最適な選択肢を導き出すために重要です。
しかし、それだけでは前に進めません。リーダーに求められるのは、「決断し、行動する力」です。
未来は、決断した瞬間に開かれます。
不確実性を恐れず、前例がなくても、自分の信じた道を選び、突き進んでいきたいですね。
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