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【幻の王国】人生で1度は行ってみたい!ネパール・ムスタンを徹底解説!

ナマステ!
株式会社ラストパートナー取締役の宮田です。
弊社はネパール現地で日本語学校を運営しており、日本では登録支援機関としてネパール人材を日本の企業様にワンストップでご紹介しております。

弊社の代表と副代表の私はネパール現地での在住経験があり、私の父親はネパール人、母親は日本人のハーフです。
私は現在もネパールに駐在しており、現地で日本語学校の運営やネパール人社員のマネジメントを行なっております。

このnoteはこんな方に向けた記事となっております。

・ネパール人の採用を検討している採用担当、経営者の方
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◾️ムスタン(Mustang)の基本情報

ムスタン(Mustang)は、ネパールの北部に位置する歴史的かつ文化的に豊かな地域で、特にその独自の風景や古代の伝統が注目されています。ムスタンは、ネパールの中でも特異な位置にあり、チベット文化が色濃く残る地域としても知られています。今回は、ムスタンの地理、歴史、文化、観光地について解説します。

1. ムスタンの地理

ムスタンは、ネパールのダナクル(Dhaulagiri)山脈の北部に位置し、チベット高原に接しています。この地域は、ネパール国内で最も標高の高い場所の一つであり、標高が3000メートルから4000メートルに達する場所も多いです。ムスタンは、ネパールのガルワリ(Gandaki)州に含まれ、2016年に州分け前は、ムスタン郡(Mustang District)として知られていました。現在の行政区分では、ムスタンは「ロワ・ムスタン」としても呼ばれ、より北部に位置する「ローマンタン」の一部となります。

ムスタンは、非常に乾燥した気候を特徴としており、年間の降水量が非常に少なく、主に高山植物や乾燥した草原が広がっています。この地域は、標高が高いため、冬の気温が極端に低くなる一方で、夏は比較的温暖です。大部分の土地は、岩山や峡谷、干ばつ地帯として知られており、その独特な景観が魅力です。

2. ムスタンの歴史

ムスタンは、古代から重要な商業ルートの一部として機能していました。特に、ムスタンはチベットとインドを結ぶ交易路の一部であり、これにより多くの文化や商品がこの地を通過しました。この地は、長い間チベット文化圏に属し、宗教や言語、習慣においてもチベットの影響を色濃く受けています。

ムスタンの歴史的背景には、14世紀に成立した「ムスタン王国」が関与しています。ムスタン王国は、かつてチベットの影響を受けつつも独自の文化を育んでおり、特に中世から近世にかけて繁栄しました。この王国は、19世紀のネパール王国によって統治されるまで独立した状態を保っていたとされています。

その後、ネパール王国がムスタンを支配するようになると、地域は軍事的な目的や戦略的な理由で重要な役割を果たしました。しかし、近代においては、ムスタンは比較的閉鎖的な地域であり、外部との交流が限られていました。特に、1990年代から2000年代にかけて、ムスタンは軍事的な制限を受け、外国人観光客の訪問が厳しく制限されていました。2008年にネパールが王政を廃止した後、この地域へのアクセスが緩和され、観光業が発展し始めました。

3. ムスタンの文化

ムスタンの文化は、チベット仏教に強く影響を受けています。この地域では、チベット仏教の一派である「ゲルク派」が主流であり、僧侶たちは村々に存在する多くの寺院で宗教的な儀式を行っています。特に「ロイヤルムスタン」のエリアには、数多くの古代の寺院や仏塔が点在しており、その多くは500年以上の歴史を誇ります。

言語に関しては、ムスタンの住民は主に「ムスタニ語」を話しますが、これはチベット語に非常に近い言語です。ムスタニ語は、ネパールの公用語であるネパール語とは異なり、チベット語の方言に属します。文化的な特徴としては、伝統的な服装、音楽、舞踏、そして生活様式が挙げられます。多くの村では、伝統的な木造の家屋が立ち並び、建築様式や風景もチベット文化の影響を受けています。

また、ムスタンでは年に一度、大きな祭りが行われます。これらの祭りでは、地元の住民が仮装し、伝統的な舞踊や音楽を披露します。特に「ロンサ・フェスティバル」は有名で、地域の人々が集まり、長い歴史を持つ宗教的儀式が行われます。

4. ムスタンの観光地

ムスタンはその独自の美しい風景や文化的背景から、特に冒険的な旅行者や文化愛好者にとって魅力的な観光地となっています。特に注目すべき観光地を以下に挙げます。

ローマンタン(Lo Manthang)

ローマンタンは、ムスタンの中心地であり、かつてムスタン王国の王宮があった場所です。この町には、古代の宮殿、寺院、城壁が保存されており、その歴史的価値は非常に高いとされています。また、周辺には壮大な景観が広がっており、多くの観光客が訪れます。

ダウラギリ(Dhaulagiri)

ムスタンの南部には、ネパールの有名な霊峰ダウラギリ山がそびえ立っています。ダウラギリは、標高8167メートルを誇り、登山者にとっては挑戦的な目標となっています。周囲の自然は非常に美しく、トレッキングをするために訪れる人々も多いです。

チャョング寺院(Chhoyo Monastery)

ムスタンには数多くの寺院が点在しており、特に「チャョング寺院」はその歴史的価値が高いとされています。この寺院は、チベット仏教の伝統的な儀式が行われる場所であり、観光客にも開かれています。

5. ムスタンへのアクセスと観光の現状

現在、ムスタンは観光地として徐々に注目されていますが、そのアクセスには特別な手続きが必要です。外国人観光客が訪れるには、ネパール政府からの許可を取得し、専用のツアーガイドを伴う必要があります。この制限は、地域の環境や文化を保護するための措置として導入されています。

ムスタンへのアクセスは、ポカラからヘリコプターを利用するか、またはジープで長時間の移動を行う方法が一般的です。観光業の発展に伴い、近年では観光インフラも整備されつつありますが、依然として自然と文化を守るためのバランスが重要視されています。

まとめ

ムスタンは、ネパールの中でも特異な地理的・文化的背景を持つ地域であり、チベット文化の影響を色濃く受けていることが特徴です。美しい自然環境と歴史的な遺産を持ち、観光地としても注目されていますが、観光開発には慎重な配慮が求められています。今後もその独自性を保ちながら、多くの人々に魅力を伝えていくことでしょう。

出典

  • Nepal Tourism Board

  • Lonely Planet

  • "The Last Forbidden Kingdom: A Journey to Mustang" by H. M. Moorman

いかがだったでしょうか。
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