文系大学院生の日常③「就活との両立」

こんにちは、千本徹です。大学院シリーズも毎回いいねをいただきありがとうこざいます。今回は就活との両立を考えていきたいと思います。

大学院生の就活を考えるには、まず日本の就活システムを論じなくてはいけません。

多くの一般企業は3月~6月にかけて面接・選考を行います。その準備を3年の秋から行う事が一般的でしょう。そのため、学部3年生の夏休みから就活モードに入る人も多いでしょう。そのため、よく2年生の夏休みが最後の夏休みと言ったりします。

では、大学院生の場合はどうかというと、基本的に学部3年生と同じ行動をします。すなわち、修士1年の夏休みから就活を始めていくことになるわけです。そのため、実質的に1年のうちは研究活動をすることは困難を極めます。(詳しくは次回の授業編で)

また、大学院の専門性を目に見える形で生かすことも困難を極めます。当然ですが大学院に行く人は少数派で、面接や選考を行う人事の人は引率ではないことがほとんどでしょう。そのため、学部生と同じレールに乗らねばならないことになり、大学院の意味を評価されがたい社会であることは否定できません。また、研究(修士論文)を書き上げる前に就活が完了するためそれを武器とすることも困難で、就活システムと大学院の相性の悪さは仕方がないことです。

では、千本はどう考えているのでしょうか。大学院を正当に評価する社会になるのが最善解です。当たり前です。しかし、社会の構造を変化させることは一生かかっても困難ですし、そもそも人の行動が社会を形成していると考えるため、真の意味で社会を変えることはできないのかもしれません。ここは、社会のルールに従うほかないと思います。自分がゲームのボスになったときに代えていくしかないです。自分が人事になったとき、経営者になったとき、大学にかかわったときに大学院の存在を高めていく努力をするべきです。いま、嘆いていても何も生まれません。

就活との両立を考えましょう。修士論文は2年生の夏からで間に合いますし、大学もそのような認識を持っていますので安心してください。まずは、足元の課題・授業を確実にこなしていきましょう。バイトも自分にできる範囲で確実に働いて、お金をゲットしましょう。そうして、一歩ずつ先へ進むことが肝要です。当たり前のことを偉そうに書きましたが、これができなくなるとすべて詰みです。単位が足りなければ留年ですし、金がなければ生活できません。とにかく、近視眼的な見方になっても1週間をこなしましょう。その安定が後々効いてきて楽になっていきます。

また、割り切りも重要です。授業の課題のクオリティを妥協することや、欠席も数少ないのであれば許容範囲でしょう。100%を追い求めると自滅するリスクが高まります。いい意味でずるい学生になるのが楽になる第一歩です。

院生なのだから研究だけしていろというのはあまりに現実性がないですし、アドバイスとして全く意味を成しません。現実を受け入れて、どのように立ち回るのかを考えて行動していく力が大学院生にとって身を守るスキルにつながります。


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